中学校野球部!絶対に強くなるヒント集

中学野球や部活動の経営をしている方々のお役に立てるように、野球技術のみではなく、組織づくりのことなど、野球部の経営に役立つ情報をどんどん発信していきます。また、野球小僧を育てたい親御さんに役立つ情報も掲載していきます。宮川理論の公認指導員です。

中学校野球部と軟式クラブチームのダブル登録は禁止にすべきだ!

中学校野球部と軟式クラブチームのダブル登録に反対!

その理由を丁寧に説明していきたいと思います!

 

※昨今の中学校野球部の部員数減、ブラック部活動問題などを考えるうちに、この問題については現在私の考え方は変化してきています。この記事は以前の私の意見としてお読みください。現在の私の意見についてまとめた記事はこちらです。 

www.taguchizu.net

 

 

〇軟式クラブチームとは?

中学生が所属することのできる軟式クラブチームとは「全日本軟式野球連盟」に所属する地域の軟式野球チームのことを言います。

土日の活動が中心で、各都道府県の軟式野球連盟主催の大会に出場し、 中学生版の春の選抜である「全日本少年春季野球大会」及び、夏の全国大会である「全日本少年軟式野球大会」への出場、及び優勝を目指してがんばっています。

文部科学大臣杯全日本少年春季軟式野球大会 | 公益財団法人 全日本軟式野球連盟

全日本少年軟式野球大会 | 公益財団法人 全日本軟式野球連盟

二つの大会については上のリンク先をご覧ください。

 

シニアやボーイズは硬式クラブチームですが、その軟式版だと思っていただければと思います。

実力的にはシニアやボーイズに比べると少し劣る印象はあるのですが、強豪高校に有望な選手を輩出しているような強豪チームも多数あります。

www.nishikyo-bigstars.jp

www.higashiyamaclub.vvo.jp

 

ここで、夏の全国大会「全日本少年軟式野球大会」の歴代優勝チームを見てみましょう。

2010年 茨城オール県南クラブ(茨城県)

2011年 高知中学校(高知県)

2012年 西京ビッグスターズ(京都府)

2013年 高田中クラブ(大分県)

2014年 波佐見中学校(長崎県)

2015年 豊見城中学校(沖縄県)

2016年 星稜中学校(石川県)

2017年 西京ビッグスターズ(京都府)

http://jsbb.or.jp/tournaments/435 を参考にしました。

こちらを見てお気づきになると思うのですが、実は全日本軟式野球連盟の大会には中学校野球部の出場も認められています。

連盟登録が必要なので、地域によって事情は様々です。

中体連の大会とは別に、軟式野球連盟に登録している中学校のみでトーナメントを行うやり方が主流のようですが、中体連に所属する中学校全てが登録をし、中体連の大会を軟式野球連盟の大会の予選にしている地域もあります。

中体連の全国大会ももちろんあるので、両方勝ち上がった場合どうなるのかなど、その地域ごとに頭を悩ませているようです。

つまり軟式のクラブチームは中体連所属の中学校とも対戦することが多々あります。 

 

〇頭を悩ませる中体連と軟式野球連盟のダブル登録。

そして、さらにややこしいことに、中体連野球部、つまり学校の野球部と軟式クラブチームはダブル登録することができます(全ての地域でそうなのかは未確認ですが…)。

ダブル登録している選手は、軟式クラブチームは土日の活動が中心になるので、平日は中学校野球部で練習をし、土日は野球部の練習後に軟式クラブチームの練習や試合に向かうことになります。

 

ここで、軟式クラブチームのメリットを確認したいと思います。

軟式クラブチームはシニアやボーイズといった硬式クラブチームと同じように、同じ指導者から続けて指導を受けることができるというところがメリットになります。

中学校野球部のように顧問が異動するということが無いので、信頼できる指導者を見つけることができれば安心して3年間預けることができます。

また、軟球でプレーするので、シニアやボーイズに行くほどまだ身体ができていない子や金銭面で硬式チームは難しいという家庭の方にもおすすめできます。

歴史的に素人顧問の中学校野球部で満足いくまでプレーできないなどという地域で軟式クラブチームが結成されることも多く、私は中学校野球部側の人間ですが、必要な存在だと思っています(当然、指導者に体罰や暴言が無いことが条件ですが)。


ベンチ前ノック

 

しかし、先にお話ししたように、シニアやボーイズと違い、軟式のクラブチームはダブル登録できてしまうのです。

ダブル登録できてしまうということは、両方の試合に出ることができます。

練習試合の日程が被ることもありますし、場合によっては公式戦の日程が被ることもあります。

そういった場合にどうするのか、中学校野球部の顧問も、軟式クラブチームの指導者も頭を悩ませています。  

 

〇ダブル登録のデメリット

子どもの体力面・精神面を考えてみてください。

平日野球部では週末の試合に向け、球数や練習強度を考えています。

それで土曜日に練習試合や大会を迎えるわけです。

しかし、試合終了後にクラブチームの練習や試合がそこからさらにあり、日曜日も練習か試合があるわけです。

ダブル登録の子は休みもろくに無くなります。

特にピッチャーやキャッチャーの子は悲惨です。

部活顧問は大丈夫な球数を放らせているつもりが、その後のクラブでさらに投げるわけですから。

それで故障した子もたくさん見てきました。

また、軟式クラブチームもシニアやボーイズと違い、人数がたくさんいるところは少ないです。

そうなったときにクラブと部活が公式戦が被ったときに「クラブに来てもらえないと棄権になる」という理由でクラブを優先させる子もいました。

その子は残念ながら部活だけの子から白い目で見られるようになり、信頼されなくなってしまいました。

 

精神面でも悪影響がある場合があります。

部活でやらかして注意された。

そういう場合、他の子は取り戻すべくがんばろうとするのですが「クラブでレギュラーだからいいや」という子がいます。

もちろん逆もあります。

ですので、ダブル登録はデメリットが非常に多いと思います。

 

私はシニアやボーイズの子の平日のスキルアップの場として入部を認めていますので、軟式クラブチームの子もそちらだけに登録、練習は参加するのであれば全くかまいません。

そうすればクラブのスケジュールに合わせて練習計画を組んであげることもできますし、投げすぎで故障という心配もありません。

周囲に説明もできるので白い目で見られることも無いです。

よって軟式クラブチームがダメというよりはダブル登録できるシステムを変えるべきだと思います。

ダブル入部自体は私はいっこうに構わないと思っています。 

 
〇指導者同士の連携で上手にやっている地域もある!

しかし、現状はダブル登録が認められています。

この現状を変えられるように訴え続けたいとは思いますが、なかなか難しい部分もあるでしょう。

ということは、現状のルールのまま子どもたちのために最善を尽くす必要があります。

その方法はやはり大人の連携に尽きると思います。

指導者同士が密に連携をし、互いの日程を確認し合い、選手の疲労度を把握してやっていくことが重要になるでしょう。

また、試合が被った際のルール作りなど、想定できることは事前に話し合い、子どもが不要に迷うことのないようにしたいものです。

私も連携強化に努めてきたつもりですが、それでも先に挙げた例のように試合が重なったときにトラブルがあったり、選手が故障したりしてしまいました。

それでも上手に連携が取れていて、成功している例も聞きます。

簡単なことではありませんが、上手に連携が取れるように努力していくべきだと考えます。 

 

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