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WHIPとは?1イニングあたりに許した走者数の目安になります!【2020年版】

投手の安定感を測る指標WHIP!

1イニング当たりに許した走者の目安になります!! 

 

〇セイバーメトリクス指標が普及してきています!

過去にも野球で使用されているセイバーメトリクス指標を紹介してきました。 

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近年、MLBで普及してきたものが日本でも広まってきています。    

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↑こういったプロ野球選手名鑑などでもセイバーメトリクス指標が掲載されていることも増えましたし、プロ野球中継などでも触れられることが出て来ました。

まだまだ認知度は低いと思うのですが、これからさらにこうした指標が広まっていくものと思われます。

今回は投手に用いられる指標WHIPを紹介します。 

 

 

〇1イニング当たりに許した走者の目安WHIP!

WHIPは簡単に言うと

「1イニング当たり平均で何人の走者を許しているか」

という指標になります。

算出方法は、

(安打+四球)÷投球回数=WHIP

となっていて、エラーは含まれません。

要するに、投手の能力だけで走者をどのくらい許すのかという指標になるわけです。

NPBの2018年平均はパ・リーグが1.31、セ・リーグが1.37となっています。

※例年DH制のあるパ・リーグの方が高くなっていましたが、2017年と2018年は逆転しました。数値自体も年々高くなっていて、打高投低が進んでいるようです。

この平均以下なら安定感があり、1を切るとかなりの投手だと言えます。 

ただし、この算出方法だと長打も単打も関係ないので、投手の能力を測る数値としては不完全であるという意見もあります。  

 

 

〇2017年シーズンを代表するクローザーで比べてみよう!

防御率に関係なく、何となく安心して見ていられる投手と安心して見ていられない投手がいますよね。

これはWHIPを見ると一目瞭然になることが多いです。

2017年シーズンのクローザーで比べると非常に分かりやすいです。

2017年パ・リーグでは圧倒的なクローザーが二人いましたね。

 

一人はセーブ記録を更新したソフトバンクホークスのサファテ投手。


【出てきた時の絶望感】守護神サファテ#58 ピッチング集

 

もう一人は楽天イーグルスの若きクローザー松井投手。


松井祐樹 奪三振集

 

二人とも2017年はすさまじい成績を残しているのですが、みなさんどちらのクローザーの方が安心して見ていられますか?

実は防御率だけ見ると圧倒的に松井投手が勝っています。

防御率0.36と自責点はたったの2です。

しかし、頻繁にランナーを出してヒヤヒヤするイメージをもっている方もいるのではないかと思います。

一方、サファテ投手は3人でシャットアウトというイメージが強いのではないでしょうか?

二人のWHIPを比べてみましょう。

 

サファテ 防御率1.13 WHIP0.69

松井裕樹 防御率0.36 WHIP1.01

 

どうでしょうか?

こうやって数字にしてみるとイメージが数値化されて分かりやすいですよね。

どちらもすばらしいクローザーですが、サファテ投手の方がランナーを出していないことが一目瞭然ですね。

サファテ投手の方が安心して見ていられるタイプのクローザーだということが分かります。

というか、松井投手のWHIP1.01も優秀な方です。

サファテ投手のWHIP0.69がすごすぎる数字なのです。

※たとえば、2017年巨人のクローザー、カミネロ投手はWHIP1.26でした。  

 

〇先発投手のWHIPは?

クローザーでWHIPを比べてみましたが、では先発投手はどうでしょうか?

2019年の規定投球回を投げた先発投手を見てみると、

【パ・リーグ】

1位 有原航平投手 WHIP0.92

2位 山本由伸投手 WHIP0.98

3位 高橋礼投手 WHIP1.14

4位 千賀滉大投手 WHIP1.16

5位 山岡泰輔投手 WHIP1.17

 

【セ・リーグ】

1位 大野雄大投手 WHIP0.98

2位 今永昇太投手 WHIP1.08

3位 西勇輝投手 WHIP1.13

4位 山口俊投手 WHIP1.16

5位 柳裕也投手 WHIP1.19

※大野投手が唯一の1切り。

 

2018年と2017年も順に見ていきます。

2018年の100イニング以上投げた先発投手を見てみると、

【パ・リーグ】

1位 岸孝之投手 WHIP0.98

2位 菊池雄星投手 WHIP1.03

3位 アルバース投手 WHIP1.105

4位 上沢直之投手 WHIP1.112

5位 東浜巨投手 WHIP1.19

※1位と2位が2017年と入れ替わりました。2017年に比べ、全体的に数値が上昇しています。 

 

【セ・リーグ】

1位 菅野智之投手 WHIP1.00

2位 大瀬良大地投手 WHIP1.01

3位 東克樹投手 WHIP1.12

4位 原樹理投手 WHIP1.20

5位 岩貞祐太投手 WHIP1.212

※菅野投手が2年連続トップ。しかし、2017年ほどの圧倒的な数字ではありませんでした。 

 

次に2017年の100イニング以上投げた先発投手も見てみます。

【パ・リーグ】

1位 菊池雄星投手 WHIP0.91

2位 岸孝之投手 WHIP1.02

3位 野上亮磨投手 WHIP1.0556

4位 則本昂大投手 WHIP1.0557

5位 千賀滉大投手 WHIP1.07

 

【セ・リーグ】

1位 菅野智之投手 WHIP0.85

2位 マイコラス投手 WHIP0.98

3位 又吉克樹投手 WHIP1.091

4位 秋山拓巳投手 WHIP1.092

5位 今永昇太投手 WHIP1.13

 

となっていました。www.baseball-lab.jp

↑こちらのページを参考にさせてもらいました。

 

ちなみに日本歴代記録は景浦将氏で0.72ですが、歴代上位は1980年代以前のものが多く、1990年代以降に限ると、ダルビッシュ投手が日本ハム時代に出した0.83が傑出しています。

しかもダルビッシュ投手は2007年と2011年の二度もこの数字を記録しています。

※ダルビッシュ投手を除くと、歴代30位以内で一番最近の記録でも1982年の江川卓氏の記録になります。

日本プロ野球記録

↑興味のある人はこちらをご覧ください。

やっぱりダルビッシュ投手はすごい投手なんですね!


!日本ラスト時のダルビッシュ有 超絶奪三振集

 

このように、WHIPを見ると投手の安定感が分かります。

2020年の野球観戦の際にぜひ参考にしていただいたらと思います。

 

関連記事です。 

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