中学校野球部!絶対に強くなるヒント集

中学野球や部活動の経営をしている方々のお役に立てるように、野球技術のみではなく、組織づくりのことなど、野球部の経営に役立つ情報をどんどん発信していきます。また、野球小僧を育てたい親御さんに役立つ情報も掲載していきます。宮川理論の公認指導員です。

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『中学野球太郎』に望むこと!野球界の問題に真正面から取り組んで欲しい!!

全国の野球指導者が愛読している『中学野球太郎』!

Vol.17のメインテーマは「球児は『巨大化』すべきなのか?」!

すばらしい記事だった一方で感じることも…!

応援しているからこそ言わせてください!!

 

〇選手の巨大化を推奨してきた『中学野球太郎』! 

ちょっと遅れて申し訳ないのですが、2017年12月に発売された『中学野球太郎』がかなり話題になりました。

 

『中学野球太郎』は『中学野球小僧』の流れを汲む雑誌で、2ヶ月に1度発売されています。

私は指導者になり立ての頃、記事の隅から隅まで読んで勉強させてもらいました。

強豪校の練習特集や、指導者の方へのインタビュー記事など当時はものすごく参考になると思い熟読していました。

しかし、私自身も指導者として経験を積み、自分なりの指導哲学のようなものができてくると、違和感を覚えるような記事も増えてきました。

その際たるものが「タッパ飯」でした。

これまで『中学野球太郎』では「タッパ飯」、もしくは選手の巨大化を勧める記事がかなり数多く特集されてきました。

私は過去の記事でも「タッパ飯」や誤った食トレを批判してきました。 

www.taguchizu.net

www.taguchizu.net

www.taguchizu.net

これらの記事をぜひ読んでもらいたいのですが、選手の健康を無視した誤った食トレや「タッパ飯」はおかしいと思っています。

もちろん栄養バランスをしっかりと考える正しい食トレは大歓迎ですが、本来食事とは楽しいものであり、ノルマを課されるものではないはずです。

他の記事でも書きましたが、練習試合に来て、昼休憩で「タッパ飯」を食べた影響で二人吐いたチームがありました。

「だらしない」と怒られ、その二人は午後の試合に出してもらえませんでした。

圧倒的な違和感を覚えました。

それ以降、「タッパ飯」を勧めるような記事の多かった『中学野球太郎』を読むのをやめました。 

 

しかし、2017年12月発売の『中学野球太郎』では

「球児は『巨大化』すべきなのか?」

というテーマを扱い、発売前から大きな話題となりました。

煽り文にも「禁断の問題提起」とあるように、『中学野球太郎』編集部自身も今まで「タッパ飯」を推進するような記事を書いていた自覚があったようです。

小俣よしのぶさんのメインインタビュー記事でも

これまで数多くの「巨大化」に関する記事を掲載してきた『中学野球太郎』は、しかられる覚悟でそのトレーニング研究者・小俣よしのぶさんを訪ねた。

『中学野球太郎』Vol.17 P38より

とあります。

非常に興味のあるテーマだったので、久しぶりに購入することにしたわけです。 

最新版 アスリートのためのスポーツ栄養学: 栄養の基本と食事計画 (GAKKEN SPORTS BOOKS)

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〇「球児は『巨大化』すべきなのか?」はすばらしい記事だった!

そして、その小俣氏のインタビュー記事がとにかくすばらしい記事でした。

・「タッパ飯」を否定する理由を詳しく説明してくださっている。

・身長を伸ばすために重要なことにも言及。

・大人の教えすぎを批判。

・新体力テストを活用して自分の成熟度を確認し、それに応じたトレーニングをする。

詳しくは記事を見ていただきたいのですが、簡単にまとめるとこのようなことが小俣氏の口から語られています。

 

ちなみに小俣氏の記事はネットで検索するとザクザク出て来ます。

www.sakaiku.jp

www.sakaiku.jp

指導者にとって参考になる記事が非常に多いのでおすすめです。

 

話は戻りますが、この『中学野球太郎』では小俣氏の記事以外にも、安易な巨大化に反対する記事や正しい食トレを勧める記事が多く掲載されていて、非常に参考になりました。

こういった記事を読んで、『中学野球太郎』は今までの「巨大化」を勧める路線から本当の意味で野球選手のためになる方向へ舵を切ったのではないかと思ったわけです。

しかし…。 

長友佑都の食事革命

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〇平気で巨大化を勧めるチームの記事も一緒に掲載する神経が理解できない。

しかし、残念なことに『中学野球太郎』Vol.17では「あの強豪の練習が見てみたい!」というコーナーで「タッパ飯」に取り組むチームの紹介記事が掲載されています。

昼食に700gの白米を含む2リットルのお弁当+おかわりを食べているというチームの紹介です。

このチームでは10時におにぎり、15時にドライカレー、18時にラーメン、練習後にプロテインも補食で食べることになっていて、その他、自宅で食べる朝食と夜食を含めると一日7食の食トレを行っていることが紹介されています。

ただし、「量よりも質」を重視しているということで、栄養士の方を招いて体脂肪率が低く、筋肉量が増えるような食事を目指しているとのこと。

 

私自身は「タッパ飯」を否定していますし、無理やりの巨大化はそのステージでの活躍という点では良い面もあるのかもしれませんが、選手の将来のことを考えての指導としては良い指導だとは思いません。

小俣氏が述べているように伸びるはずの身長が伸びきれなくなってしまう可能性もありますし、選手の早熟性に拍車がかかることになります。

将来的な健康を考えても心配です。

しかし、私や小俣氏の意見が100%正しいとは限りません。

賛否両論あるのは普通です。

その中で近年は「タッパ飯」や無理な巨大化が問題視され始めてきているという流れのわけです。

私が批判したいのはこのチームではなく、『中学野球太郎』です。

なぜ「球児は『巨大化』すべきなのか?」というテーマとともにこのチームの特集を組んだのでしょうか?

少なくとも、近年起こり始めている野球界の旧態依然の負の部分を変えようという姿勢は『中学野球太郎』からには無いと感じてしまいました。

厳しい言い方をすると、「球児は『巨大化』すべきなのか?」という特集は部数を稼ぎたかっただけなのではないかと感じたのです。  

高校野球 弱者が勝つ方法  強豪校を倒すための戦略・心構え・練習法

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〇『中学野球太郎』は現在の野球界の問題点に向き合うつもりがあるのか?

当然『中学野球太郎』編集部は現在の野球界の問題点がいくつも指摘され始めていることを知っているはずです。

 

野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!

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まず、2016年10月に広尾晃氏が『野球崩壊』という著作で野球界の問題点をかなり分かりやすくまとめてくださっています。 

かなり話題になった書籍ですし、その後広尾氏は様々なイベントに呼ばれ、今後の野球界への提言を発信しています。

プロ野球球団に呼ばれて講演、トークショーを行っているくらいですから、『中学野球太郎』編集部が知らないとしたら大変だと思います。

www.taguchizu.net

↑詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

この広尾氏の提言以降、今まで苦言を呈する人はいても黙殺されてきた部分が少しずつフォーカスを浴びるようになってきたと私は感じています。

野球界の現状に危機感をもつ人も増えてきたと思います。

 

『中学野球太郎』Vol.17が発売された後ですが、二人のプロ野球選手の提言も話題になりました。

toyokeizai.net

こちらの筒香選手の提言は大きな話題になりました。

・子どもが大人の顔色を伺いながら野球をやっている

・トーナメント制の弊害

・飛びすぎる金属の弊害

など主に三つでしたが、一番の問題として取り上げているのが「勝利至上主義」がまかり通っているところだと私は解釈しました。

 

www.asahi.com

ダルビッシュ投手も高校野球を中心としたアマ野球界に苦言を呈しています。

週二日のオフを作ることや、投手にイニング制限を設けることを提案しています。

これも「勝利至上主義」を否定している側面もあると思います。

ダルビッシュ投手はこれだけではなく、定期的に野球界の旧態依然な部分を批判していてかなり話題になっていますので、『中学野球太郎』編集部も知らないということはないと思います。

 

過剰な、異常な「勝利至上主義」を批判する流れが起こっていることを『中学野球太郎』は知っているはずです。

炭水化物偏重の巨大化が批判されていることを知っているからこそ今回の記事を組んだわけです。

ということは、

長時間の練習批判。

エビデンスの無い根性練習批判。

選手の早熟性を求めることへの批判。

指導者絶対主義への批判。

などなど、様々な問題点を知っているはずなのです。

 

今回はこういった問題点に向き合うふりをして向き合わなかったと私は感じてしまいました。

『中学野球太郎』Vol.17では先に挙げた「タッパ飯」に取り組むチームの紹介の他、長時間練習を行っているチームも紹介しています。

長期休みに朝5時から夜9時まで練習を行う中学校の紹介を普通にしています。

この学校は取材日も選手の集合が5時半。

指導者は開始時間8時ということだけ伝えて、選手たちが自分たちで集合時間を決めると言っていますが、これはまともな時間なのでしょうか?

いや、遠距離の遠征でどうしようもない場合もありますよ。

でも普段の練習で選手たちが「5時半に集合します!」なんて言ってきたら、私だったら絶対に阻止しますけど。

「保護者の人の負担を考えなさい。自分の健康にももっと配慮しなさい。」

と叱るのがまともな大人ではないのですか?

先の「タッパ飯」のチームも朝8時から夜8時まで練習で夜8時からは最大2時間の自主練習となっています。

これで平日の授業をちゃんとがんばれているのでしょうか?

他にも、平日2時間の自主練素振りをする選手がインタビューで「勉強は?」と聞かれて「やっていません笑」と答えるのを「生活の中心に野球がある」とまとめているなど、野球界の問題に向き合う姿勢は見られません。 

カットすべき部分ですよね?

www.taguchizu.net

ものすごく申し訳ないのですが、この「十中八九クソ野郎」に寄与する雑誌に感じてしまいます。

何度も言いますが、紹介されているチームの批判ではないです。

『中学野球太郎』が、なぜこの「球児は『巨大化』すべきなのか?」という大きな記事と抱き合わせてしまったのかが問題なのです。

中学野球太郎【総集編】 強豪校の練習法 (廣済堂ベストムック296号)

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〇『中学野球太郎』に期待することは大きい!

かなり批判色が強くなってしまいましたが、

『中学野球太郎』に期待するところが大きいからです。

『ヒット&ラン』が休刊している現在、中学野球指導者や保護者の方々が一番期待している野球雑誌だと思います。

今回の「球児は『巨大化』すべきなのか?」は小俣氏の記事だけではなく、全体的に超がつくほどの良記事でしたし、毎号参考になる部分も多いです。

まず、『中学野球太郎』編集部が野球界の様々な問題に対してどういうスタンスなのかを示してもらいたいです。

示すというのは記事の一貫性をもっていただきたいということ。

そして個人的には

「旧態依然の野球界を変えよう」

「野球人口を増やそう」

「健全な野球界を目指そう」

という方向に舵を切ってもらいたいのです。

ボトムアップを意識したチーム作りを行っていたり、短時間でも工夫した練習を行うことで結果を出しているチームも多々あります。

今までにも取り上げてくださっていましたが、そういったチームにもっともっと深く焦点を当てて、野球界の問題に真正面から取り組んで行って欲しいのです。

 

これは『中学野球太郎』の商業的なメリットにもなると思います。

今回の「球児は『巨大化』すべきなのか?」の特集が組まれたVol.17はかなり売れたと聞いています。

変わろうとしている野球界のニーズに応えた記事だったわけです。

『中学野球太郎』はこの路線で行くべきだと思います。

出版業界のことをろくに知らない若輩者がすごく失礼なことを言っていると思いますが、回りに回って『中学野球太郎』編集部の方々に伝わったら嬉しいです。

長文大変失礼しました。 

中学野球太郎 総集編 強豪校の練習法Vol.2

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