指導が難しいピックオフプレー!
このページで大丈夫!
練習をすることが、ピックオフプレー対策にもなります!
〇いろいろなピックオフプレー!
今回はピックオフプレーについてまとめてみたいと思います。
以前、中学校野球部の市大会の準々決勝で、相手チームがピックオフプレーを多用してくるということがありました。
幸い、私の中学校は一度もひっかかることはありませんでしたが、ピックオフプレーは慣れていないとひっかかってしまい、流れが傾くということもあります。
そこでここでまとめてみたいと思います。
【ランナー1塁】
①ファーストがプレス→セカンドがベースに入って牽制(114)
…0アウトや1アウトでバントの可能性があるときに用います。
ファーストが声をかけながらプレスをして、セカンドがさっと入るのがポイントです。
ファーストの動きを目立たせることで1塁ランナーが飛び出やすくなります。
②ファーストがプレス→ピッチャー投球→キャッチャーが1塁に牽制(112)
…①のキャッチャーから牽制パターンです。
こちらの方が刺せる可能性が高いのですが、こちらだけを用いるとファーストがプレスをかけたときにスタートを切られると盗塁成功になってしまうので、①と②は併用した方が良いです。
【ランナー1、2塁】
③ファーストがベースから外れている状態から急いで戻って牽制(113)
…通常1、2塁はファーストがベースから外れますので、セット3秒で戻るなどと決めて行う牽制です。
後ろのランナーはアウトにしやすいのでけっこう有効です。
ただし、ファーストに投げた瞬間にセカンドランナーがスタートを切って来るチームもあるので、セカンドかショートがファーストの動きに合わせてセカンドベースに入るとスタートが切りづらくなります(私のチームはショートが入る)。
また、ファーストは後ろから入った方がアウトにしやすいですが、軟式野球では定位置がベースより前なので、私は前から入らせています。
満塁時にも行えます。
④セカンドがプレス→ショートがセカンドベースに入って牽制(126)
…バントがあるケースで行います。
セカンドがバントシフトで前にプレスをかけるのに合わせてショートが入って牽制を行います。
要領としては①と同じです。
⑤セカンドがプレス→ショートが開く→ライトがセカンドベースに入って牽制(129)
…④の発展で、セカンドがバントシフトで前に行きます。
そうするとランナーもコーチャーもショートだけ見ることになります。
そこで、ショートがわざと開き、ランナーが少しリードを広げたときにライトがセカンドベースに入ります。
これは非常にアウトにしやすいです。
もちろんライトが定位置から走って来たら間に合わないので、セカンドをバントシフトにする際に外野を左に寄らせ、自然な形でライトをセカンドベースに近いポジションに移動させます。
センターの動きは見ていても、ライトは見ていないチームが多いです。
また、これだとセンターがカバーに入れるのも良い点です。
【ランナー2、3塁及び満塁時】
⑥内野前進→センターがセカンドベースに入って牽制(128)
…アウトにできる可能性は高いですが、カバーがいないのでリスクは高いです。
センターは捕球したらランダウンが始まると思いますので、サードの方に追っていき、斜めにホームの方に走っていき、三本間でサードランナーをアウトにします。
間違っても二三塁間でランダウンをしてはいけません。
⑦サードがプレス→ショートがサードベースに入って牽制(136)
…こちらもカバーがいないので怖いですが、スクイズのサインなんかが出ているときはアウトにしやすいです。
ショートは事前にサード側に少し詰めておく必要があります。
ピッチャーは外して牽制をした方が無難です。
⑧サードに牽制→サードに牽制→サードに偽投→ライトがセカンドベースに入って牽制(129)
…よく意味が分からないかもしれませんが、サードに牽制をする度にレフトがカバーに入りますよね。
この動きに連動して外野陣が全員動きます。
そして戻るときに外野陣が少しずつ守備位置をレフト線寄りに動いていきます。
三回目はプレートを外してゆっくり偽投をし、そこから急回転してセカンドベースに投げます。
プレートを外さないとボークなので気をつけてください。
これまたライトは三本間でランダウンに持ち込みましょう。
以上、8種類のピックオフプレーを紹介しました。
正直、あげようと思えばまだまだあげられるのですが、あとは派生みたいなものなのでとりあえず以上にしておきます。
私は以上のようなピックオフプレーを積極的に練習しています。
ただし、相手が格上で、正攻法では勝てないなんてときに流れを変えたくて使うことはありますが、普段の試合で積極的に使うかというとそんなに使いません。
基本は小手先に頼らず、普通に投げて、普通に守って抑えるのが子どもたちのために一番だと思うからです。
ではなぜ練習するのか、
それは練習しておくと対処の方法も分かるようになるからです。
試合で突然相手が見たこともないプレーをし、しかもアウトにでもなろうものなら子どもたちは動揺します。
本来勝てる相手でもそこから揺さぶられ負けることも出てくるかもしれません。
私はその可能性をつぶすためにピックオフプレーを練習でどんどん教えています。
そうすると、子どもたちはピックオフプレーを仕掛けられても、「あ、それね。」と何事もなかったかのように対処し、流れをやることはありません。
先の準々決勝も何事もなく対処し、コールド勝ちでした。
最後に、おまけなのですが、ピックオフプレーの後ろに数字を書いてあります。
これはピックオフプレーの数字サインです。
私が用いているサインなので参考にしてみてください。
百の位…実行するかどうかを表す。奇数は実行、偶数は実行しない。
十の位…投げるベースを表す。よって0、4~9はノーサイン。
一の位…プレーに関わる主なポジションを表す。6ならショート。
このようにサインを数字で表すことができます。
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