野球部の冬季練習、ボールを使うべきか使わないべきか?
いろいろなご意見があると思いますが、私の意見をまとめたいと思います!
〇冬季練習でボールを使用するかどうか?
みなさんこれから行う冬季の練習をどのように進めていくつもりでしょうか。
こちらの記事にも書きましたが、計画的な指導をしたいところです。
もちろん地域によって雪が降る降らない、気温の高い低いもあるでしょうから「これが正解!」とは一概には言えないと思います。
ですからあくまでも私の提案ということで話をしていきたいと思います。
今回はボールの使用についてです。
冬季の間はボールは一切使わないという極端な方もいますが、
私はある程度ボールを使用した練習を行う派です。
割合で言うと7対3でボール使用が多めでしょうか。
理由としては、簡単に言えば、
「野球部だから」
です。
野球が好きで野球部に入ったのに、数ヶ月野球ではなく、走ったりトレーニングだけをしたりしていたら、そりゃ楽しくないと思うからです。
プロ野球選手が冬期に自分の課題としてフィジカルを徹底的に鍛えるのとはわけが違います。
基本的には部活動は教育活動の一環なのですから、ただひたすらに厳しくつらいというのはちょっと違うと個人的には思っています。
そうは言っても、暗くなるのが早いというのもありますし、寒いのでバンバン投げていたらケガもするので、練習としては、シーズン中とは若干異なる練習を行います。
守備練習やバッティング練習など練習ごとに説明していきます。
〇守備練習はどうするか?
守備で言えば、通常のノックは寒い時期のピークには基本的に行いません。
投げる距離をかなり縮めますし、球数も少なくします。
キャッチボールも毎日は行わず、行う場合も入念にアップした上で塁間程度にしておきます。
そして基礎練習に割く時間を多くするのですが、ここで頻繁に行う練習がゴロ捕球です。
とにかく数多く捕球の練習を行うのですが、この際にスローイングは
①行わない
②ダイヤモンドを小さくして行う
③近くにネットを置き距離を縮める
のいずれかの方法で行います。
本来の距離で行うと選手はどうしても無理をしてしまうことがありますから、指導者側がそこまで配慮する必要があると思います。
手投げで行うゴロ捕球の良いところは、狙った打球を転がすことができるので容易に反復練習をさせることができるところです。
当然捕球の形、ステップを意識させ、丁寧に行っていくことが大切になります。
特に、ステップは横や後ろにステップすると肩への負担が大きくなります。
しっかりと前にステップするように指導しましょう。
ケースも様々行います。
サードから1塁へ、ショートから1塁へ、ファーストから3塁へ、ゲッツー、バックホーム、などなどポジションに関わらず、いろんな動きに対応できるように反復練習すると良いでしょう。
打球もゴロ、ショートバウンドなど様々な想定で行いましょう。
ゴロ捕球については注意して欲しいことがいくつかありますので、その点についてはこちらの記事をご覧ください。
また、外野手の練習にも手投げノックは有効です。
外野手の捕球練習としては以前紹介したテニスボールを利用したフライノックがおすすめです。
グラウンドが使用できず、室内の練習になったとしてもテニスボールを利用するなど工夫をすればゴロ捕球はできますので、基礎を身に着けるために採り入れてはいかがでしょうか。
〇バッティング練習はどうするか?
バッティングでは難易度の高いフリーバッティングではなく、ロングティーや置きティーなどを多く行います。
フリーバッティングは投手の負担も大きく、人数が必要など、あまり冬季にふさわしい練習とは言えないのでおすすめしません。
ただ、マシンがあるなら投手の負担は無いのでやっても良いと思いますが、フリーバッティングは基礎練習ではないので、それだけにならないようにしましょう。
また、グラウンドは気温が低いので、室内でも容易に行うことができるシャトルを利用したティーバッティングもおすすめです。
私は体育館が空いている場合は体育館を確保して練習していました。
冬場は振り込むには良い時期だと思いますので、こういった練習でスイング数を確保していきましょう。
ただし、常に100%でスイングしていたり、重いバットを振りすぎたりすると野球腰になってしまいますから注意が必要です。
こちらの記事にも書きましたが、私はマスコットバットでの300スイングなどといった練習をおすすめしていません。
数多く振る場合も軽いバットで力を入れずに振ることをおすすめしています。
個人的には私が公認指導員を務めていた「宮川理論」のL字逆手の素振りをかなりおすすめしています。
↑宮川理論についてはこちらはぜひご覧ください。
〇ピッチングや試合は?
ピッチングは無理をしてはいけない時期です。
もしピッチング練習をさせたいのであれば、十分なウォーミングアップをし、キーピングウォームに留意した上で、球数も少なく設定して行うべきだと思います。
気温が下がる放課後の練習ではできるだけ投げさせずに、休日の昼に投げさせるのがいいでしょう。
↑こちらもご覧ください。
また、練習試合を組むべきかどうかについても意見が分かれるところですが、メリットもデメリットもあります。
個人的には小学生、中学生の春季大会は試合経験の差が大きくモノを言うと感じているので、ある程度は行いたいところですが、故障者が出るリスクも考えなくてはいけません。
ですから練習試合を行う場合はフリーバッティングゲーム(投手は野手が行い、スローボールを投げる)がおすすめです。
大人が投手を務めても良いと思います。
こうして少しでも選手が故障するリスクを減らすべきでしょう。
ということで、今回は冬季練習でボールを使う場合どのように行うべきかまとめました。
参考になれば幸いです。
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