中学校野球部!絶対に強くなるヒント集

中学野球や部活動の経営をしている方々のお役に立てるように、野球技術のみではなく、組織づくりのことなど、野球部の経営に役立つ情報をどんどん発信していきます。また、野球小僧を育てたい親御さんに役立つ情報も掲載していきます。宮川理論の公認指導員です。

走り込みは野球部の練習に必要か?(冬季練習シリーズ3)

オフシーズンの走り込みは必要なのかどうか!?

私なりの考えをまとめてみました!

  

ここまでの記事はこちらです。 

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〇走り込みで野球はうまくなる?

野球部の冬場の練習といえば走り込み。

そんなイメージがありませんか?

実際、私も中学・高校・大学と走りこんだ記憶があります。

ダッシュやランニングなどの走り込みを行うことで下半身は安定しますし、野球をする体力がつくのはまちがいありません。

「走る」ということに関しては、やったほうが良いか、やらないほうが良いかの2択で言えば、やったほうが良いと思います。

※ダルビッシュ投手は「走り込み」否定派です。 

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ただし、選手の体力も時間も有限です。

問題はどのくらいの頻度で、どのくらいの量を行うかということです。 

 

小学生のクラブや中学校の部活動の場合だと「野球が好き」で入部した子たちということになるでしょう。

「走り込み」が好きで入部した子はいないと思います。

高校生くらいになると目的意識をもって、具体的には甲子園を目指してそのためにつらい練習でも耐えられるという子も多いことでしょう。

指導者が根性を鍛えるという精神論で走りこませてもついてくるかもしれません。

しかし、同じように小学生や中学生にやらせることには私は反対です。

 

そもそも、

「走り込む」ことでバッティングや守備は直接上手にはなりません

もしそうなら陸上部のほうが野球が上手なことになります。

あくまでも野球で必要な能力を補うために行うのだと認識しなくてはいけません。

したがって、冬季練習をまるごと走り込みにあてるということは無駄だと言えます。

おまけに先に述べたように野球部の子たちは野球が好きで入部したのであって走り込みが好きなわけではありません。

無駄に走り込みの時間ばかりとっていてはモチベーションの低下を招き、最悪の場合退部するケースもあります。

それを「根性がない」と言ってしまうのは簡単ですが、指導者はもう少し選手の気持ちも考える必要があります。 

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↑こちらの記事にも似たようなことを書きました。

 

私は本当に走ることが苦手で、一生懸命走っても他の子よりもはるかに遅く、タイムを設定されるとそのタイムを切れず、連帯責任で嫌な思いをしたなんて記憶もあります。

野球は本当に好きだったのですが、冬季の練習では何度も辞めようと思いました。

少年野球や中学野球ではそういう子のことも考えてあげなければいけません。

 

〇では走り込みを行う場合どうするか? 

そこで、走り込みを行う場合にいくつかの提案があります。

 

1、時間を限定して行う。

…20周ではなく、20分のように、時間で区切ります。

もちろん、前回よりも長い距離を走れるように目標は設定させます。

こうすることで、できない子だけ残って走るということを無くします。

私はランメニューを行うとしてもその日の練習時間の3割は超えない程度に留めていました。

平日だったら長くても30分くらいですね。 

 

2、走るだけの日を設定しない。

…走るだけの日を設定してしまうと極端な話、苦手な子は前日から具合が悪くなります。

冗談ではなくできない子はそうです。

ですから、毎日少しずつ走ったり、ランメニューが多い日はバッティング練習など子どもが好きな練習と組み合わせたりなど工夫が必要だと思います。

組み合わせる練習はロングティーがおすすめです。 

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3、楽しく走れる雰囲気を作る。

…同じきついランメニューをするにしても楽しく走れる雰囲気を作ることが大事です。

互いに励まし合いながら走る、指導者が応援の声かけをする、などいろんな工夫が考えられます。

「ふざけた」雰囲気とは違います。

また、甘やかすのとも違います。

私が以前から提案しているグループ練習もこの一つです。 

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4、メニューそのものを検討し直す。

…ダッシュを10本する代わりにリレーを10本する。

ランニングを20分する代わりにサッカーを30分する。

これは特に小学生で有効だと思います。

また、ラダーやハードルなど目新しいものを取り入れる。

など、似た効果があるものがあるのなら、検討し直すといいでしょう。

ただ走るだけだと同じような負荷を与えてもきつく感じてしまうからです。

↑このようなミニハードルも使えますね。

 

5、ランメニューの意味を事前にしっかりと伝える。

…そのランメニューをなぜ行うのかという理由を丁寧に説明することも大事です。

特に小学生や中学生の選手たちはモチベーションが決して高くない子もいます。

理由を丁寧に説明してあげること、その練習の意味・目的を示してあげることで、少しでも前向きに取り組むことができます。

これにはもう一つ良い点があって、選手にそのメニューの意味を伝えるには、

指導者がそのメニューにはっきりとした意図をもっていなくては説明できません。

つまり、何となく恒例のメニューだからやらせる、効果は分からないけど知っているメニューだからやらせるなどといったことが無くなります。

効果を説明できないような練習をやってはいけません。 

 

もちろん、成長途上で「厳しい練習を乗り越えて自信をつける」という体験も必要かもしれません。

しかし、私個人としてはそれは高い目標をもった組織、つまりは高校生くらいからではないかなと感じています。

中学生でもできなくはないのですが、その過程でできない部員が退部するリスクはあります。

私は一人も辞めさせないことを信条としているので、以上のような提案をしました。

いろいろな意見があると思いますが参考になればと思います。  

 

〇ケガだけは防がなくてはいけない!

走り込みは加減を間違うと故障者が出てきます。

また、場所もできるだけグラウンドや芝生で行わせてあげてください。

コンクリートでの走り込みはかなりの負担がかかります。

特に成長期の中学生は膝などを中心に故障しやすいので注意が必要です。

選手の様子をよく見て、疲れがかなり溜まっているようであれば軽めの練習にするなど工夫をしましょう。

次の記事はできれば指導者であれば目を通しておいて欲しい記事です。 

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