ランダウンプレーの基本は!?
占有権のルールは!?
しっかり把握しておきましょう!!
〇ランダウンプレーの基本
2016年夏の甲子園、明徳義塾対境高校の試合で、ランナー2・3塁からの挟殺プレーで誤審があったのではないかと話題になりました。
同じ塁に二人の走者がいた場合、先のランナーに占有権がありますので、3塁ランナーはセーフ、2塁ランナーがアウトとなります。
しかし、この試合では3塁ランナーがアウトになったと勘違いをし、塁を離れたところを内野手がタッグしたものの、アウトのコールはされずに間違いに気づいた3塁ランナーがホームへ駆け抜けホームインが認められました。
このとき、100%ランナーにタッグできていたのかは映像で見ていてなかなか確認できませんでしたが、どうも3塁審は注視していなかったようで、その点が問題視されています。
我々が中学生や小学生に指導する際には、占有権について丁寧に説明するとともに、審判をやる際にも注意したいケースだと思います。
一応、ここでランダウンプレーの基本を確認しておきましょう。
2014/02/07 三本間ランダンプレー (オリックス宮古島キャンプ)
【ランダウンプレーの基本】
・守備側は全力で追い、スナップスローで投げる。
・捕球する側はボールに向かってスタートを切りながら捕球する。これができないとランナーとの差が詰まらない。
・偽投はしないと決めてやった方がミスは出にくい。これはチーム事情で。
・後ろの塁に追うことが基本。たとえば三本間の場合は三塁に追う。
・塁上に二人のランナーがいた場合、前のランナーに占有権があるため、二人にタッグした場合、後ろのランナーがアウトになる。
・投げ手主導か受け手主導か統一する。レベルが低いほどミスが少ない受け手主導がおすすめだが、投げ手主導の方がアウトにするのは早い。
〇ランナー2・3塁や1・3塁のランダウンプレー
今回は誤審についてどうこう言いたいわけではなく、ランナー2・3塁や1・3塁の挟殺プレーについて書きたいと思います。
実は甲子園の他の試合でも同じケースがあり、その際は3塁ベース上にいた二人のランナーにタッグをし、2塁ランナーがすんなりとベンチに戻りました。
みなさんはこのケース、どのように指導していますか?
3塁ベース上に二人のランナーがいた場合、ホームから追いかけてくる野手はそのままベースまで追ってきます。
その結果、二人アウトになることはないものの、一人は必ずアウトになり、点が入る可能性はゼロです。
私は3塁ベースに二人のランナーがかぶり、ホームからの野手がベースまで追って来ようとした場合、
2塁ランナーは再び2塁へ戻るように指導しています。
こうすることで、ホームから追ってきた野手はそのまま2塁方向へ向かい、今度は2・3塁間でランダウンが始まります。
そのランダウンで、2塁方向へ野手が送球した瞬間、今度は3塁ランナーが再びホームへ走ります。
2塁からホームまでは距離があるので、少しでも送球がそれるようであればセーフになりますし、もし再び挟まれたらもう一度3塁に二人がいる状態まで持ち込む努力をし、この動きを繰り返します。
そうするとどこかでエラーが出て、点をもらえることがあります。
2塁ランナーが2塁へ戻った時点で、3塁ランナーがホームへ行くことを警戒し、オールセーフになることも多いです。
守備側の場合、2塁ランナーに戻られ、2・3塁間でランダウンが始まることはできるだけ避けたいので、私は2塁ランナーは無視し、3塁ランナーを3本間で確実にアウトにしようと指導しています。
3塁ベースまで追わせることはしません。
〇では1・3塁のランダウンプレーは?
また、1・3塁で1塁ランナーが挟まれて挟殺プレーになることも多いですよね。
この場合、攻撃側は野手がホームから遠い2塁に送球をした瞬間にスタートを切ることがセオリーになりますよね。
守備側からすると、正直2・3塁になることは仕方がないと思ったほうが良いケースです。
ですので、私は2塁には投げてはいけないと指導しています。
たとえば、1塁けん制で1塁ランナーを挟殺に持ち込んだ場合、ファーストは2塁にある程度追ったら「偽投」をします。
先に述べたように2塁に投げる瞬間にスタートを切ることがセオリーですから、多くのチームはここで3塁ランナーがスタートを切ります。
そこで、偽投をした後に3塁ランナーを見て、すぐさま3塁ランナーの挟殺に持ち込んでアウトにします。
このとき、3塁ランナーがスタートを切らなかった場合、2・3塁は仕方がないので、ここでプレーを終えます。
オールセーフでオーケーと割り切りましょう。
無駄な点数を与えるよりもはるかにマシです。
ということで、ランダウンプレーについてまとめてみました。
ただし、ランダウンはいくら知識で覚えても繰り返し練習しないとミスが出ます。
私はキャッチボールの後にほぼ毎日練習していました。
ぜひ繰り返し練習をするようにしてください。
↑練習についてはこちらをどうぞ。
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