公式戦で選手にどのように声をかけるか!?
指導者の声かけで勝敗が変わってくるかもしれませんよ!
〇公式戦は指導者の声かけで勝敗が変わってくる!
今回はリクエストのあった試合中の声のかけ方について私なりの考えをお話ししたいと思います。
以前、部活動の叱り方についてまとめた記事もありますので、こちらも参考にしてください。
※近年はこのようにほとんど叱ることもなくなってきました…。
↑練習試合の声かけについてはこちらです。
【公式戦の声のかけ方】
試合中の声のかけ方なのですが、公式戦なのか練習試合なのかで全く声のかけ方は変わります。
公式戦での声のかけ方の理想は「ほとんど声をかけずとも選手が状況を理解して動くこと」です。
顧問の声かけは必要最小限のアドバイスまたはモチベーションを上げるような短い声かけのみが理想です。
もちろん試合の途中で相手投手の癖が分かって、円陣を組んで周知徹底するなどは必要かもしれませんが、公式戦はできるだけどっしりと構えて、選手が伸び伸びとプレーできる環境を作るべきです。
「失敗してもいいぞ。俺が責任取るからがんばって来い!」
くらいの雰囲気でプレーさせたいものです。
このあたりのことは仙台育英秀光中の試合を見て感じたことをまとめた記事でも述べさせていただきました。
これが
公式戦になると悪い意味でがんばろうとしてしまう顧問の先生をよく見かけます。
アップの段階から近くで見ていて
「声が小さい!」「だらだらやるな!」などとピリピリしている人をよく見かけます。
これは練習の段階でやるならまだ良いかもしれませんが、公式戦でやってもマイナスしかありません。
「私のチームはこんなにレベルが低いですよ。」
と言っているようなものです。
私が読ませていただいている「年中夢球」さんのブログにもこんな記事がありました。
ぜひご覧になってみてください。
また、試合中も選手のミスに過敏に反応してしまう人も多いです。
ひどい人だと「お前のせいでもう負けだよ!」なんて怒鳴る人もいるくらいです。
公式戦は「気にするな!切り替えて次行こうぜ!」と声をかけてあげれば良いと思います。
※このあたりはこちらの記事もどうぞ。
反省は試合が終わってからゆっくりできます。
〇公式戦でも叱らなくてはいけないこともある!
ただし、いくら公式戦であっても次のようなことに対しては厳しく叱っても良いと思います。
①全力疾走しないなどのひどく緩慢なプレー。
②相手チームや審判さんに対して失礼な態度を取った場合。
③ラフプレーや悪質な妨害。
もしこのようなことがあったならば、私は公式戦であっても厳しく叱りますし、ひどい場合は9名のチームでなければ交代させます。
たとえそれが引退試合であってもそうします。
このようなことがあった時点で勝つ資格はありません。
ただ、このようなことが起こるのは指導者のその公式戦に至るまでの指導が十分でなかったことを反省する必要はあります。
こんなことが公式戦で起こらないように練習や練習試合でつめておくべきなのです。
野球は相手やチームメイトがあって成立するものです。
上記のようなことをする選手を許していては野球というスポーツは成り立たないし、何よりその選手のためになりません。
チーム発足時から、上記のようなことは許さないという姿勢を見せ続けることが重要になりますね。
この辺りのことは以下の記事も参考にしてください。
〇挑戦してみて欲しいプラスアルファの声かけ。
最後に、以上のことができるようになったら挑戦してみて欲しいプラスアルファの声かけをいくつか紹介したいと思います。
①相手打者に合わせた守備位置の調整。
…基本はキャッチャーが指示を出しますが、相手のスイングを見てレフトをラインよりにするなどの微調整の指示。
これも自分たちでできれば最高ですが。
↑私は田口シフトを敷いています。かなり難しいかもしれませんが、挑戦してみて欲しいと思います。
②球種が読めたときの伝達。
…相手の配球が読めたときにバッターに球種を伝えるのですが、ちゃんと見ていると中学生の配球なら大体読めますので伝えてあげてください。
私はストレートならグー。
変化球ならパー。
といった程度に簡単に伝えています。
ただしサイン盗みはダメです。
③ネクストバッターへの声かけ。
…バッターボックスの選手へ一生懸命声をかけている顧問が多いですが、バッターボックスに入ったらそんなにアドバイスできることは多くありません。
それよりも、ネクストバッターに声をかけてください。
たとえば、
「君のところでスクイズあるぞ。練習通り膝使って決めよう。大丈夫、練習ではできているから」
「チャンスで回ってくるぞ。初球からおもいっきり打っていいぞ。最近調子いいから一本出せるぞ!」
などと声をかけて肩をポンと叩いてみてください。
ネクストバッターの心持ちが大きく変わってきます。
④ベンチの選手への声かけ。
…ベンチの選手にも出番が考えられる場合は余裕をもって声かけしておきましょう。
たとえば、先発ピッチャーがアウトはとっているもののいつもより制球が荒れている場合は初回から控えピッチャーに「今日は早い回から行くかもしれない。場合によってはイニングの途中からもあり得るから準備しておいてくれないか?」と声をかけるかかけないかで心の持ちようが全然違います。
また、野手にも「最近振れているからここぞの場面で代打あるぞ。頼むな。」などと声をかけておくと良いです。
以上、公式戦での声かけでした。
優秀な指導者の条件についてもまとめてみましたので、ぜひご覧ください。
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