3塁への盗塁は足の速さじゃない!
テクニックでできます!!
〇強いチームは3盗が上手!
強いチームは走塁が上手だと私は考えています。
特に、3塁への盗塁は走力というよりは技術だと考えていて、練習次第で足の遅い子でもできるようになると思っています。
今回は3塁への盗塁に焦点を当ててお話ししたいと思います。
ちなみに走塁については以下のリンクも参考にしてください。
野球部の教科書の走塁編です。
【3塁への盗塁】
3盗のポイントはピッチャーが投げる前にスタートを切ることです。
1塁にランナーがいるときと異なり、2塁にランナーがいる際は常にベースに内野手はいません。
そこを突く盗塁方法です。
前提として、「ピッチャーがランナーを見ておらず、かつ内野手がベースに入っていない時には絶対に牽制はない」という考え方があります。
冷静に考えれば当たり前のことですよね。
ピッチャーが投げる前(セットポジション中)でかつこちらを見ていない、内野手(特にセカンド)がベースにべたづきではない、以上の条件が整っているときにピッチャーを見ながらスタートを切ります。
大きなリードを取ると逆に内野手がベースカバーに入ったり、ピッチャーが警戒したりするため、極端に大きなリードは必要ありません。
スタートから3歩(ここは選手の走力次第で微調整してください)は横向きにピッチャーを見ながら走ります。
その際、ピッチャーが振り向いたら、ストップして戻ります。
内野手がベースにべたづきでないのなら内野手と追いかけっこになるので、これでもセーフになります。
この3歩が過ぎたらもう戻っても間に合いませんから3塁に向かいます。
これでもピッチャーの対応によっては3塁がセーフになります。
ピッチャーのセットポジションの癖を事前に確認しておくとセーフになりやすいです。
「1度セカンドベースを見たらもう見ない」
「セットポジションに入って3秒くらいで投げる」
などそういった癖が分かればスタートを切りやすくなります。
スルスルっとリードを伸ばしてからのダダダっというイメージで行ってみてください。
このスタートさえ切れてしまえば基本的にはよほど足が遅くない限り3塁は余裕でセーフ(キャッチャーが投げられないくらいのタイミング)になります。
アウトになるケースは主に二つ、
①ピッチャーが振り向かずにプレートを外した場合(あまりありません)と、
②ピッチャーが普段の癖と異なる動きをして、スタートを切ったことがバレてしまった場合(レベルの高いピッチャーだとあります)です。
ただスタートを切ってからピッチャーが気づき、セカンドに牽制をした場合は気にせずそのまま3塁に全力疾走するとセーフになります。
かなりの訓練と勇気が必要です。
練習、練習試合で繰り返し練習しないとなかなかできるようにはなりません。
しかし、上位大会に出場するためには必須の技術だと私は考えています。
プロ野球選手の成功例ですので、参考にしてみてください。
練習方法としては、以前から何度も紹介していますが、以下の4か所に分かれて行う走塁練習がおすすめです。
かなりの効果が期待できます。ぜひこの3盗に挑戦してみてください。
また、左ピッチャーの場合、捕手からの返球の際に2塁から3塁が死角になりやすいです。
そこを狙ってディレードスチールを行うという作戦も有効です。
この動画で2番目の選手がやっているプレーです。
【ローボールスタート】
プラスしてできるようになって欲しいテクニックに「ローボールスタート」があります。
上の記事で詳しく説明していますので、そちらを見て欲しいのですが、2塁ランナーはピッチャーのボールの軌道がよく見えます。
軌道を見て、ワンバウンドしそうだと思ったら第二リードの最後に右足に大きく体重をかけるのが「ローボールスタート」です。
これをやることにより、ワンバウンドした瞬間にスタートを切ることができます。
走塁の上手なチームになるための必須テクニックですから、チーム全体でできるように取り組んでみてください。
以上、3盗とローボールスタート、二つのテクニックを紹介しました。
まずは練習で反復練習をすることが大事なのですが、最終的には練習試合などの実践で数をこなさないと本番でできるようにはなりません。
練習試合でこれらのプレーを実行するのはなかなかに勇気が必要になってきます。
練習でうまくいったとしても、実践では初めはなかなか成功しないでしょう。
そんなときに大切になってくるのが指導者の姿勢です。
挑戦をし、失敗したとしても、「ナイスチャレンジ!」と挑戦したことを評価する姿勢がないと選手は次第に失敗することが怖くなっていきます。
こうしたプレーは挑戦し、失敗を繰り返してようやくコツをつかむプレーです。
「なんでできねーんだ!」
「練習でやった通りやれよ!」
という叱責は選手が挑戦できない環境を作ってしまうことを覚えておかなくてはいけません。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
2塁ランナーのリードについてはこちらです。
関連記事です。