一番打てる選手は4番!?
果たしてそれで良いのでしょうか!?
中学野球で一番得点が期待できる打順を組んでみましょう!
以前ジャイアントキリングを起こす方法について2回にわたってお話ししました。
〇プロ野球の打順は?
そこでは触れなかったのですが、
打順の工夫もジャイアントキリングを成し遂げるには大切な部分かと思います。
そこで、今回は中学野球・少年野球における打順の考え方についてお話したいと思います。
みなさん打順はどのように決めていますか?
私の打順の組み方をご紹介したいと思います。
私は中学校で野球を教えているのですが、おそらく少年野球でも同じことが言えると思います。
通常、プロ野球などレベルの高いチームだと、一番打てるバッターが4番といった考え方が一般的だと思います。
また、1番バッターは足の速い選手、2番は小技の上手な選手、3番はミートの上手な率の高い選手、5番は多少率が低くとも長打力のある選手、などなどそんなイメージがありますね。
これは、プロ野球で多くのチームが取り入れている考え方です。
なぜこのようになるかというと、プロ野球では単純にこのように打順を組んだ方が得点力があるからです。
プロ野球のように中心選手がホームランを打てる場合はランナーがいる場面で打席に立たせることで、一発で2点、3点入りますよね。
そのプロ野球での一般的な考え方を用いて中学校野球や少年野球でも打順を組んでしまっている人も多いのではないでしょうか。
〇では中学野球の打順は?
しかし、中学生以下でこのように打順を組むことは本当に得点力が一番高いのでしょうか?
中学生以下の場合はプロ野球と異なるところがいくつかあります。
①7イニングしかない。
②一番打てるバッターでも柵越えのホームランを打てることはほとんどない。
③9人も打撃力のあるメンバーが揃うことなどめったにない。
④打てるバッターは大体身体能力が高く、足も速い(遅くない)。
⑤先取点を取ることが勝敗を大きく分ける。
⑥特に中学野球ではロースコアの戦いになることが多い。
以上の点がプロ野球と異なると思うのです。
たとえばプロ野球で筒香選手が1番を打つことは非常にもったいないことです。
ホームラン30本以上、打点を100稼げる選手を1番に置いたらチームとしての得点力はかなり減るでしょう。
しかし、中学野球ではチームで一番打てる子でも柵越えのホームランということはなかなかないはずです。
それならば、一番打てる子を1番バッターにし、多く打順を回した方が得点力は上がるはずです。
1番が2塁打、2番がバント、3番でエンドラン。
これで1点が入ります。
また、中学野球・少年野球で一番打てる子の足が壊滅的に遅いケースは見たことがありません。
おそらく野球センスもあると思います。
したがってシングルヒットでも盗塁できる場合が多いと思います。
盗塁の技術についてきちんと指導しておくことも重要なので、リンクを貼っておきます。
ということで、少年野球では1番をキーマンにして打順を考えていくと良いと思います。
では、他の打順は?
以下にまとめてみます。
1番…チームで一番打てる子。簡単な凡退は士気に関わるため、キャプテンなど責任がある子だとなお良い。
2番…バントが上手で、かつ四番目に打てる子。小技だけの子だと1番が出塁できないと終わる。また、左バッターだと1番の子が盗塁しやすい。近年3番よりも打てる選手を置くことも増えている。
3番…エンドランの可能性がある。ミートが上手で二番目に打てる子がおすすめ。
4番…三番目に打てる子。できれば身体の大きい子だと相手が変に警戒してくれる(1番であんなに打つなら4番はすごいのでは?と思ってもらえる)。
5番~8番…5~8番は単純に打てる順番で良いと思われる。ただし、8番が出塁すると1番に回るケースがあるため、8番に足がかなり遅い子というのは避けた方が良い。
9番…次が一番打てる子なので、出塁した場合は盗塁できる子が良い。2アウトでの出塁は必ず盗塁させましょう。アウトでも次の回に1番から。したがって、足の速い子だとなお良い。
以上、中学野球・少年野球における打順の考え方でした。
高校野球でもレベルがそこまで高くないチーム、一番打てる子でも柵越えホームランまでは期待できないケースでも同じだと思います。
私のチームでは明らかに格上のチーム相手に1番が出塁し、初回の先取点で逃げ切るという試合が多々ありました。
それほど中学野球・少年野球において先取点を取ることは勝敗を大きく分けます。
チームの方針でバントはしないなどある場合は1番以外を考え直す必要もあるかもしれませんが、一番打てる子が1番はぜひ試してみてください。
関連して、先攻と後攻どちらが有利なのかも記事でご確認ください。
2番打者最強説についてはこちら。
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