オフシーズンの練習で鍛えたいところは何か?辛い練習を課すことが目的ではありません。
春になり、成長を遂げていることが求められます!
チームの現状を捉え、春どんな姿になっていて欲しいか描きましょう!
昨年まとめた冬季練習の記事はこちらです。
※タイヤトレーニングは身体の小さい子にはおすすめしません。また、やり方を間違えると故障に繋がります。ご注意ください。
〇まずはここまでの振り返りを!
オフシーズンに入るということは、秋季大会が終わり、チームの課題、選手の課題が見えてきているはずです。
地域によっては冬場も準公式戦のような大会があるかもしれませんが、大きな大会につばがる公式戦はひと段落したことでしょう。
そこで、まずはここまでを振り返るミーティングをしてはいかがでしょうか?
指導者には見えていても選手たちには見えていない、気づいていないということもあると思います。
チーム全体で課題を共有し、春までに取り組まなければいけないことを考えていくと、オフシーズンの練習に身が入るはずです。
この後説明しますが、オフシーズンの練習はどうしても基礎練習やトレーニング、走り込みなどのハードな練習になりがちです。
モチベーションが下がることもままあります。
しかし、最初にミーティングで課題を確認しておくことで、ただやらされる練習ではなく、
「課題を解決するために必要な練習なんだ!」
というモチベーションで臨めるはずです。
ちなみに、私はこういったミーティングをする際に、指導者主導ですることはありません。
事前にキャプテンなど中心となる選手にはアドバイスをしますが、基本的には選手中心にミーティングをさせます。
先輩と後輩がミックスされる3人~4人程度のグループを作り、そこで意見を出させ、その後キャプテン中心に全体で確認するという流れで行うことが多いです。
いきなり全体でやっても全員の意見は出ませんし、下級生は意見しづらかったりします。
この小規模グループからの全体ミーティングだと全員が意見を言いやすいのでおすすめです。
〇ではどのような練習を行っていくべきか?
これについては野球界の永遠の議題のような気がします。
1、トレーニングや走り込み中心に身体を鍛え、基礎能力をアップする。
2、シーズン中と同じくボールを使った練習を行い、技術面をさらに伸ばす。
3、トレーニング系とボールを使った練習をバランス良く行う。
いろんなチームを見ていると、このように分けられると思います。
私が高校生のときは秋田県で雪国ということもあり、1のパターンでした。
逆に雪が降らないところでは2のパターンだったという話も聞きます。
しかし、最近の主流は3のパターンではないでしょうか?
私も3のパターンをおすすめします。
ちなみに最近は興南高校のように、逆に通年でトレーニングとボールを使った練習ということも多いようですね。
【人間力】興南高校野球部 我喜屋監督 出演番組~沖縄野球の真髄より
興南高校のように、野球体操的なトレーニングもおすすめですし、ラダーやメディシンボールなどお手軽な道具を使用した練習もおすすめです。
※野球体操についてはこちらをどうぞ。
野球体操は良いコーディネーショントレーニングになるので、小学生にもおすすめです。
〇なぜバランスよく行うことがおすすめなのか?
トレーニングとボールを使った練習をバランスよく行うことがおすすめかというと、それは科学的な見地からではありません(というか科学的な見地は無知だから語れないです)。
私がこの方針をおすすめする理由は選手のモチベーションが一番維持しやすいからです。
この理由は以前走り込みの記事でもお話ししました。
野球部に入部した子たちは走り込みや筋トレが好きで入部したわけではないんですよね。
いくら野球が上達するためとはいえ、毎日トレーニングと走り込みではモチベーションは低下してしまいます。
ですから、できれば一日の練習の中でボールを使用した練習も上手に混ぜ、バランスよく行っていきましょう。
私は基礎練習のゴロ捕球やシャトルティー、ロングティーを混ぜるようにしていました。
ただし、寒い時期なので、肩肘を酷使しないように注意しなければいけません。
ボールを使った練習といってもキャッチボールを寒い中で毎日やる必要はないと思いますし、ゴロ捕球などの守備練習をする際も投げるマネだけにしておくなど配慮が必要だと思います。
よくボール回しをひたすらにやらせる指導者がいますが、この時期は本当に気を付けなくてはいけないと思います。
どうしても投げさせたい場合はウォーミングアップをしっかりし、キーピングウォームに努めなければいけません。
↑詳しくはこちらの記事をご覧ください。
〇オフシーズンをいくつかのクールに分けて選手に示そう!
課題を確認し、練習の方針が決まったら、プロ野球のキャンプのようにクールに分けてみましょう。
たとえば、
第1クール(〇月×日まで)
…走り込み・トレーニング中心。ボールを使う練習はティーバッティングのみ。
第2クール(〇月×日まで)
…走り込み・トレーニングとともに守備の基礎練習、ロングティーを同じ程度行う。
第3クール(〇月×日まで)
…走り込み・トレーニングは3割程度にし、キャッチボール、ノック、ハーフバッティングが解禁。
第4クール(〇月×日まで)
…ボールを使った練習中心。実践的な練習も入れていく。トレーニングメニューも一部継続。
第5クール(〇月×日~)
…練習試合解禁。通常の練習に移行。
このような形(実際はもっと丁寧に)で選手に示すことによって、選手は先が見えます。
「あと〇回練習をがんばればノックができる!」
というような形でモチベーションを維持することができます。
また、指導者も初めはこのプランを立てることは大変かもしれませんが、いきあたりばったりの練習にならないので、春季大会までを見通して指導を行うことができます。
つまり、最初に出た課題を解決できるようになるというわけです。
以上、オフシーズンの練習の方針を立てることについてでした。
まだ冬季練習には入らないかもしれませんが、早め早めにプランを立ててみてください。
また、練習計画を綿密に立てることもおすすめです。
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