投げる投手が少ない球種シンカー!
珍しい上に、なかなかスイングパスがボールの軌道と一致しないボール!
威力が高いのでおすすめです!
〇なんとなくアンダースローが投げるイメージがあるシンカー!
私のような30歳過ぎの方々にとってシンカーと言われればやはり高津臣吾投手を思い出すのではないでしょうか?
ヤクルトの守護神としてアンダースローから繰り出されるシンカーは魔球のようでしたね。(残念ながら動画が見つからず)
潮崎投手など他にもシンカーの使い手はいました。
それら偉大な方々の影響か、どうしてもシンカーというとサイドスローやアンダースローの投手が投げる球種と考えてしまいがちです。
しかし、実はシンカーはむしろスリークウォーターやオーバースローの投手の方が投げやすい球種だと知っていましたか?
私は大学時代、サイドスローを基本とする投手でしたが、シンカーだけは少しだけリリースを上げてスリークォーターで投げていました。
そうしないと投げられなかったからです。
確かに、プロ野球選手を見てみても、摂津投手なんかは上からすばらしいシンカーを投げていますよね。
MLBでもシカゴ・カブスのカイル・ヘンドリクス投手がすばらしいシンカーを操りますね。
やはりこちらもオーバースローです。
〇シンカーの握り方、投げ方!
シンカーの基本的な握り方はこの写真のようになります。
親指はほとんど使いません。
人差し指、中指、薬指をメインに使います。
こんな感じに親指は添えるだけで、力を入れるのは人差し指、中指、薬指です。
解説動画もあるのでそちらも見てみましょう。
変化球の投げ方 シンカー編 How to throw a breaking ball
上の動画の中でリリースのスローがありますね。
リリースの際には親指が離れ、内旋して投げます。
この内旋する動きは特に意識せずとも、ストレートを投げるときにすでにこういう動きをしていますよね?
動画で確認すると分かるのですが、ストレートを投げるときも手のひらが身体の外側に向きます。
シンカーもこれと同じように投げるだけなのですが、リリースする際に薬指の外側から抜けていくようにリリースします。
これは簡単なことではありません。
かなり繰り返し練習しないと薬指側から抜くことは難しいです。
人差し指と中指を若干薬指側にひっかくようなリリースをするとうまくいくことが多いです。
〇効果的なシンカーの使い方!
使えるようになってきたら配球に組み込んでいくのですが、シンカーは人によっては決め球にもなりますし、カウントを整える球にもなります。
私はどちらかというと緩いシンカーでしたので、カウントを整える球として使っていました。
シンカーの軌道には慣れていない選手が多いので、初球にポンとストライクを取ることもできますし、インコースに投げると打ってもファールになるので、それでカウントを稼ぐこともしていました。
速いシンカー(パワーシンカーなんて言われますね)を投げられる場合は追い込んでから低めに投げて三振を狙うボールとして使うこともできるでしょう。
ただ、どちらにせよ高めに浮くと持っていかれるボールなので、とにかく丁寧に低めを突けるように練習を繰り返しておきましょう。
〇なぜシンカーが打たれにくいのか?
シンカーは高めに浮かなければかなり打たれにくいです。
その理由は前の項にも書きましたが、一つは投げる投手が少なく、シンカーの軌道に慣れていないためです。
私は宮川理論を学ぶまで、シンカーが打たれにくい理由はそれがメインだと考えていましたが、もっと別の大きな理由があることが分かりました。
スイングの軌道のことを「スイングパス」と言います。
このスイングパスの考えを踏まえた上でシンカーを考察するとシンカーが打たれにくい理由がよく分かります。
シンカーのボールの軌道にスイングの軌道を入れること、つまりスイングパスを合わせることはかなり難しいのです。
特にシンカーが低めに決まった際にはほとんど点でしか捉えることができません。
よく、右ポッチャーのシンカーを左ピッチャーのカーブと同じように考えている方がいますが、全くの別物だと思って対策すべきです。
右バッターでも左バッターでもカーブにスイングパスを合わせることは比較的容易です(もちろん、タイミングを合わせることは難しいですよ)。
しかし、シンカーはボールの出所がカーブとは全然違いますからスイングパスがなかなか合わないのです。
もちろん左ピッチャーのスクリューも同様にスイングパスを合わせることが難しいボールとなります。
このように、スイングパスの観点から見ても、シンカーは相当にやっかいなボールだと言えます。
以上、シンカーの紹介でした。
練習が必要なボールではありますが、カーブやスライダーと逆に曲がる球種ですし、意外とケガはしにくいボールですので、ぜひ取り組んでみてください。
まずは遊び感覚でやることですね。
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