中学校野球部!絶対に強くなるヒント集

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ピッチャーのスタミナとは何か?スタミナの3要素!

ピッチャーのスタミナは何で構成されているのか?

私の持論を展開していきたいと思います! 

 

〇そもそもピッチャーのスタミナって何なのか?

SNSを見ているとピッチャーのスタミナについて話題になることがあります。

以前、ダルビッシュ投手の「走り込み不要論」を紹介しましたね。 

www.taguchizu.net 

盲目的に信じてはいけないと書きましたが、ダルビッシュ投手のおっしゃりたいことは非常に良く分かります。

「陸上部より走った」のようなただただひたすらに走り込ませるようなエビデンスの無い練習については私も反対です。

極端な意見でしたが、ダルビッシュ投手があのくらい極端に言わないと古い常識を変えることができないことも事実です。 

中学野球太郎 Vol.21 (廣済堂ベストムック403) (廣済堂ベストムック 403)
 

↑こちらの中学野球太郎の走り込みは必要なのかという特集は非常におもしろかったです。 

 

ここで改めて考えてみたいのは、

「ピッチャーのスタミナとは何なのか?」ということです。

ダルビッシュ投手が走り込みを否定している。

投手が否定しているわけです。

確かに、長距離走を走り込むことだけでスタミナがつくのであれば、マラソンランナーがピッチャーをやれば一番スタミナがあるはずです。

ではメジャーリーグのピッチャーを見てみましょう。


【剛速球】メジャーを代表する豪腕投手達!

 

次にマラソンランナーを見てみます。


大迫傑 ランニングフォーム 福岡国際マラソン2017 フォアフット走法

 

まあ確認するまでもないのですが笑、体型が全然違いますよね。

ということは長距離を走ることだけがスタミナにつながるとは言えないのは間違いないと思います。 

 

〇ピッチャーのスタミナの3要素。

これは完全に私の持論、経験談になってしまうのですが、ピッチャーのスタミナには3要素があると思います。

 

1、上半身の筋力

2、下半身の筋力

3、ダッシュ後のリカバリー能力

この3つです。

 

まず肩や背筋などを中心とした上半身の筋力が無いと投げ続けることができません。

これは久しぶりに野球をやると、すぐに肩が上がらなくなってきたり、腰が痛くなってきたりするのでイメージがつきやすいと思います。

 

次に股関節周りや太ももを中心とした下半身の筋力。

これは野手だとあまり気づかないかもしれないのですが、しっかりとしたフォームでピッチングを行うと、股関節周りの筋肉や太ももにかなりの負担がかかります。

私も草野球などで久しぶりにピッチングをすると股関節や太ももがガクガクになってきます。 

www.taguchizu.net↑ピッチングフォームについてはこちらを参照してください。 

野手のようにステップして投げると下半身にそこまで負担はありません。

 

つまり、ピッチャーのスタミナの3要素のうち、2つは筋力であると私は考えています。

そしておそらくダルビッシュ投手も同じように考えています。

ですから、BIG3を中心にした筋力トレーニングを一番に勧めているわけです。

また、肩の投げる筋力をつけるには、やはりある程度の投げ込みも必要になると思います。

 

このスタミナの3要素のうち、2つが筋力であることから、現在多くの野球選手が行っているウェイトトレーニングは少なくとも投手には有効であると私は思います。 


www.youtube.com

こちらは2015年オフにダルビッシュ投手とトレーニングを行い、体重(筋力)を増やした大谷投手ですが、デビュー当時よりも軽く投げてもスピードが出るようになっています。

当然全力で投げて158Kmよりも、軽く投げて158Kmのほうが疲れません。

これをダルビッシュ投手は「出力を上げる」という表現をしていますが、筋力トレーニングによって出力を上げることでスタミナも上がることが分かります。 

 

〇では、走り込みは意味が無い?

筋力トレーニングが大事な一方で、今までピッチャーのスタミナに関係すると思われてきた走り込みですが、走り込みは意味が無いのでしょうか?

確かに「走り込みで下半身を鍛える」のであれば、効果は筋力トレーニングにおとります。 

www.taguchizu.net 

BIG3をやるか、ランジなどで鍛えた方がいいです。

 

しかし、スタミナの3要素の最後の1つ

「ダッシュ後のリカバリー能力」には密接に関わってくると思われます。

ピッチャーは投げるだけではなく、守備も行います。

この「守備を行う」ということはピッチャーゴロを処理するということだけではありません。

たとえばファースト・セカンド方向への打球は全て1塁ベースに向かう必要があります。

バッターがバントの構えをしたら、ダッシュをする必要があります。

外野にボールが飛んだらカバーリングに走ります。

また、DH制でない場合はランナーをやることもあります。

ほとんどの場合が短いダッシュではあるのですが、その短いダッシュ後にすぐにリカバリーしてピッチングを行う必要があります。

この力は筋力トレーニングだけではつきません。

やはり走り込む必要があると思います。

 

ただし、このときに有効な走り込みはダッシュ系だと私は考えています。

理由は先ほど述べたように、短いダッシュ(無酸素運動)後に投げる能力を身につけることが目的だからです。

ですからダッシュ系、たとえばシャトルランだとか短距離ダッシュだとかが有効でしょう。

また、ブルペンでの投球練習の途中にダッシュを入れるという方法も有効ですね。

 

〇まとめ!

ということで、私はピッチャーのスタミナは

1、上半身の筋力

2、下半身の筋力

3、ダッシュ後のリカバリー能力

の3つから成り立っていると考えています。

先にも述べましたが、私は研究者ではないので完全に主観・経験談です。

 

ただし、長距離走に全く意味が無いということは無いと思います。

筋力トレーニングや短距離ダッシュより効果が劣かもしれませんが、下半身の安定やダッシュ後のリカバリー能力にも寄与すると思いますし、何よりメンタル面の効果があると思います。

「あんなに走ったのだから大丈夫」

という自信にはなると思うのです。

ですので、完全に長距離走を否定するわけではありません。

別のご意見があったらぜひ教えていただきたいと思います。 

 

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