毎年微妙に改正される野球規則!
2017年の改正をまとめました!!
〇2017年は細かな変更に留まった。
過去には3塁への偽投が禁止になったり、コリジョンルールが採用されたり、と大きな変更がある場合もある、毎年この時期の野球ルール改正ですが、2017年は小幅な変更に留まりました。
詳しくは以下のリンクをご覧ください。
まず一つは「併殺崩しのスライディングが禁止」になったことです。
そして、もう一つは「ファウルボールを捕る際にダグアウトやスタンドなどのボールデッドゾーンに足を踏み入れた場合、倒れ込まなくてもボールデッドになる」という変更です。
これらは二つとも選手の安全面を考えての変更で私は良い変更だったのではないかと思います。
今回の改正で、野球関係者が特に覚えておかなくてはいけない変更はこの二点だと思われます。
〇「併殺崩しのスライディングの禁止」!
こちらはアマチュア野球では以前から内規で禁止されていましたので、小中高で野球に携わっている方々は今まで通りということで構わないと思います。
このプレーはとにかく危険です。
正直、コリジョンルールよりもこっちが先ではないかと思っていましたが、今回の変更でプロ野球でも禁止になり、ほっとしています。
動画をご覧ください。
本当に危険なプレーだと思いませんか?
プロ野球やMLBではこのスライディングによって過去に何人もケガ人が出ています。
もしアマチュア野球でこういうプレーをする選手がいた場合、ただ単に妨害でアウトを取るだけではなく、チームの指導者も含めて指導する必要があると思います。
また、この妨害があった場合はバッターランナーも同時にアウトが宣告されますので覚えておいてください。
〇「ファウルボールを捕る際にダグアウトやスタンドなどのボールデッドゾーンに足を踏み入れた場合、キャッチしてもボールデッドになる」!
これは分かりづらいですが、こういうプレイです。
足利・山崎竜馬捕手 ファールフライで思いっきり作新ベンチにダイブ
たまにあるこういったガッツあふれるけれども危険なプレイです。
2016年の公認野球規則にはこう書かれています。
5.09 (a)(1)【原注1】
野手は捕球するためにダッグアウトの中に手を差し伸べることはできるが、足を踏み込むことはできない。野手がボールを確保すれば、それは正規の捕球となる。ダッグアウトまたはボールデッドの箇所(たとえばスタンド)に近づいてファウル飛球を捕らえるためには、野手はグラウンド(ダッグアウトの縁を含む)上または上方に片足または両足を置いておかなければならず、またいずれの足もダッグアウトの中またはボールデッドの個所に置いてはならない。正規の捕球の後、野手がダッグアウトまたはボールデッドの個所に倒れ込まない限り、ボールインプレイである。
ちょっとややこしい書き方をしているので、簡単に要約すると、
・捕球した後にベンチやスタンドに入ってもアウト!
・ただし、倒れ込んでしまった場合はアウト後にボールデッドでランナーは進塁する!
ということになります。
上の動画では捕球したのかどうかが分かりませんが、捕球していればアウトです。
そして、倒れ込んでいるので、もしランナーがいればボールデッドで進塁になります。
ランナーがいない場合はリスクが無いということになりますね。
しかし、このプレーが次のように変更になります。
・たとえ捕球してもその後ベンチやスタンドなどのボールデッドになる個所に入ってしまうとその時点でボールデッド!
この変更はかなり大きいと思います。
ランナーがいる場合は特にリスクを負ってでも捕りに行くのか、無理せず見るのか考える必要が出てきますね。
また、アマチュア野球では学校のグラウンドで行うことが多いと思うのですが、その場合、ボールデッド地域がラインで引かれていたりすることもあると思います。
よく中体連の大会などで、サードやファーストの選手がボールデッドライン付近でファウルフライをキャッチした勢いで、そのラインをまたいでしまうことがあるのですが、この新ルールをそのまま適用するとボールデッドになってしまいます。
なんでもないフライを捕って気づいたらボールデッドでテイクワンベースとかありえます…。
もちろん、ローカルルールなどで変更する可能性はあるとは思いますが。
〇まとめ
先に述べたように小幅な変更ではあるのですが、しっかりと把握しておいていただきたいと思います。
大体どこの地域でもこの後、審判講習会が行われると思います。
そこで詳しい解説が成されるはずですのでご確認ください。
また、公認野球規則2017も例年通り販売になります。
↑もう発売していますが、購入しましたか?
購入しない方も多いのですが、購入して熟読することをおすすめします。
中体連の場合、教員が審判をやるので、下手をすると審判が苦手な方、ルールを把握できていない方が集まってしまうこともあります。
そういった際に自信をもってジャッジしたり、教えてあげたりできるようにしておいて欲しいと思います。
(追記)
2018年の改訂はこちらをご覧ください。
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