いくらキャッチャーの肩が良くてもピッチャーのモーションが遅ければ簡単に走られてしまいます!
クイックモーションが速くなる方法、BPL理論式クイックモーションを紹介します!
〇クイックモーションが下手だと走られ放題!
1年目で盗塁王獲得 2019盗塁集 阪神タイガース 近本 光司
クイックモーションが下手な動画を探したのですが、なかなか見つからず、近本選手の盗塁動画を掲載しました。
やはりいくつかクイックがあまり速くないところで盗塁を決めていますね。
いくらキャッチャーの肩が良くても、ピッチャーのクイックが下手だとやはり走られてしまいます。
ですからどの指導者の方もピッチャーにクイックの重要性を説いていますよね。
私はもともとはあまりクイックは得意ではありませんでした。
アンダースローぎみのサイドスローということもあって、盗塁はされやすい方だったと思います。
苦肉の策としてランナーが走りそうなときは若干肘の位置を上げてクイックで投げていました。
結果として走られることは減りましたが、ランナーがいるときに打たれやすくなってしまいました。
現役のときはそのような感じでしたが、指導者としてもそれではいけません。
そこで、プロ野球選手を参考にしたり、いろんな先輩指導者に教わったりしてクイックが速くなる方法を研究しました。
今回は私なりのクイックを速く投げる方法についてまとめていきたいと思います。
〇クイックモーションを習得しよう!
まずできるようになって欲しいのは普通のクイックモーションです。
普通のクイックモーションのコツは初めから重心を若干軸足に寄せておくことです。
こちらの動画を見ていただきたいのですが、大谷投手がクイックで投げる際に、重心が軸足よりも後ろに全く行かずに、セットの状態からそのまま前に体重移動しています。
これがクイックの基本になります。
北海道日本ハムファイターズ 大谷翔平 投球フォーム(スローモーション)
上の動画をご覧ください。
普通に足を上げて投げるときは一度軸足に重心を移動してから投げているのがお分かりいただけると思います。
ちなみにですが、クイックモーションの練習をするときは時々普通にゆっくりと足を上げて投げる練習を混ぜるようにしてください。
クイックだけ続けていると上体が前に突っ込んでしまう場合が多いです。
〇さらに難しいスーパークイックを習得しよう!
さて、普通のクイックモーションはできそうですか?
実は難易度は高いですが、さらに速い「スーパークイック」と呼ばれるようなクイックモーションもあります。
こちらはかなり難しいですが、これができるようになると本当にランナーは走れなくなります。
この動画の能見投手の2球目がとにかく速いですね。
1球目はよくある通常のモーションを速くするクイックモーションです。
プラスして先の項で挙げたように、先に軸足に体重を乗せ、体重移動をスムーズに行う工夫をしています。
こちらの動画の2球目を詳しく見ていただきたいのですが、能見投手は2球目に関しては1球目の工夫にさらにプラスしてテイクバックも変えています。
通常の投球では腕を下ろすところを、すぐにトップにもってくる
工夫をしています。
私はもともとテイクバックが小さいタイプだったので、そんなにこのテクニックに違和感はありませんでしたが、フォームを崩す可能性もあるので、全選手に導入というよりは、「こういうテクニックもあるよ」という紹介でいいと思います。
〇BPL理論式クイックの紹介!
当ブログで時々紹介させていただいているBPL理論にクイックを速くする方法がありますので、そちらを紹介したいと思います。
こちらのページがものすごく丁寧に説明されていて分かりやすいです。
前足の「抜き」を重視して説明してくださっています。
先の能見投手の動画を今一度見てもらいたいのですが、
①通常の投球では腕を下ろすところを、すぐにトップにもってくる。
以外にも、
②前足を「抜くように使っている」。
もう一度同じ動画です。
1球目は前足を上げているように見えます。
2球目は、前足を上げるのではなく、抜くように、上体が動くのに勝手についてくるようにオートマチックステップで投げているのがお分かりいただけるでしょうか?
同じような身体の使い方をしているのがベイスターズの久保投手ですね。
DeNA久保康友の日本一速いクイックモーション(スーパースローあり)
久保投手の場合、本当に前足を抜くように投げていますね。
能見投手との違いは足幅だと思うのですが、久保投手のように足を広げて前足重心でクイックを投げると私の場合はボールに十分に力が伝わりませんでした。
能見投手のように足幅を狭くした方が難易度は低いと思います。
いきなり能見投手や久保投手のようなクイックモーションで投げることは難しいですが、まずはシャドウピッチングやネットスローなどで練習を繰り返し、少しでもクイックが速くなるように取り組んでみましょう。
ちなみにBPL理論では「スーパークイック」が可能なのはオートマチックステップで投げることができるパンチャーだと説明されています。
日本人投手の多くはスインガーなので、まずは大谷投手のようなクイックができるようにすべきだと思います。
関連記事です。