チームの目標はあると思いますが、選手個々の目標設定はしていますか?
長期目標、中期目標、短期目標の設定を一緒にしましょう!
また、ある程度のスパンで目標の振り返りを行っていくようにしましょう!
〇目標が無い組織は伸びない!
当たり前の話なのですが、目標の無い組織は伸びません。
正確に言えば、目標のある組織に比べて、伸びが圧倒的に少なくなります。
これは野球部に限らず、組織であれば全てに言えることになります。
一般企業であっても、サークル活動であっても、集団で行う活動であれば全て同じことが言えると思います。
部活動の例ではありませんが、例を挙げると、旧ソ連で採用されていた社会主義の仕組みが分かりやすいと思います。
「急に社会科の話!?」と思うかもしれません笑(私、社会科なので許してください)。
が、旧ソ連では社会主義を採用していたため、一般企業というものがなく、全て国営の企業で、基本的にどれだけ一生懸命に働いても、給料は他の人と同じでした。
逆にいくら手を抜いて働こうが給料が下がることも無かったのです。
こうなると自分たちで組織の目標を立てるということすらままなりませんから、生産性は上がりません(国側は一生懸命に目標は立てましたが…)。
結局、旧ソ連は最終的には経済が低迷、社会主義を維持することができなくなってしまいます。
当時のソ連はサービス業の接客は最悪、商品の質も悪いと言われてしまっていましたね。
まあ私はTVで得た知識ですけれども。
旧ソ連はものすごく大きな組織の話ですが、大なり小なり組織は目標を適切に立てることが成長につながります。
この適切に立てるということがものすごく大切で、これがあまりにも高い目標にしてしまうと、それはもう「夢」になってしまい、遠い話すぎてがんばれないということになってしまいます。
ですから目標は、精いっぱいがんばれば何とか手に届きそうというラインで立てるべきだと私は考えます。
具体的に野球部であれば、毎年市大会で1回戦負けのチームが「全国大会優勝!」なんて目標を立てるのは適切とは言えません。
「県大会出場!」ですとか「市大会ベスト4」なんかが適切ではないかと思います。
この目標を立てる場合は必ず選手主体のミーティングで決めましょう。
指導者の側から目標を押し付けることがありますが、この場合、大抵選手の頭に残りません。
もしくは自分たちの目標と思うことができず、努力に結びつきません。
選手主体のミーティングで決めるべきです。
↑ミーティングについてはこちらの記事を参考にしてください。できるだけ全員の意見が出るように工夫すべきです。
さらに、気をつけて欲しいのは、「選手主体」や「自立した組織」などと謳ってはいるものの、実態は「放置」という指導者がけっこういます。
そこははき違えないように気をつけましょう。
具体的には、指導者が「目標決めをみんなで決めような。」と言って任せるのは良いですが、しっかりと指導者もそのミーティングに参加し、全員の意志で決まったものなのか、適切な目標なのか、などを見守る必要があります。
また、もし大きく方向がずれてしまった場合は指導する必要もあります。
このように、選手主体にチームの目標を設定しましょう!
〇チームの大目標は設定できていることが多い!では中目標、小目標は!?
とはいえ、さすがにチームの目標を設定していないというチームはなかなかないと思います。
ただ、目標を設定しただけで、日々の活動につながっていないチームはけっこうあります。
そうならないように「県大会出場!」といった「大目標」だけではなく、「中目標」「小目標」を設定することも必要だと思います。
「中目標」は次の大会の目標やオフシーズンの目標で構わないと思います。
万年1回戦負けのチームが「県大会出場!」という大目標を立てたのであれば、最初の中目標は「秋季大会1回戦突破!」でも構わないと思います。
さらに小目標として、その週の目標やその日の目標を設定することも大事です。
そうすると、小目標を達成することが中目標達成につながり、最終的には大目標達成に近づくといった形で、日々の活動と目標をつなげることができます。
こちらの記事にも触れていますので、ぜひご覧ください。
この記事のように「マニフェスト」を設定するという方法も効果的ですよ。
〇では個人目標はしっかりと立てることができていますか?
ここまで、チームの目標の話をしてきましたが、では選手個人個人の目標はどうでしょうか?
意外と立てることができていないのではないでしょうか?
個人任せになっているケースが多いのではないかと思います。
私が最近指導した選手も、
「君の野球選手としての目標は何?」
と聞かれてもなかなか答えることができませんでした。
「じゃあ、中学3年生で引退するときまでにはどういう選手になっていたい?」
と聞いて何とか考えた末に答えられたくらいです。
「では、そのためには何を今がんばらなくてはいけないのかな?」
これまたちょっと困った顔をして、「たくさん食べることですかね…」と答えていました。
チームと同じように、選手も適切な目標があった方が成長します。
選手はがんばっていないわけではないと思うんです。
指導者が指針として、方向性を示してあげる必要があると思うんですね。
目標を立てる意味、立て方を示してあげた上で、選手にも大目標、中目標、小目標を立てさせることが選手個人の成長にもつながりますし、選手が伸びれば当然チームの目標達成にもつながります。
私は選手とこまめに面談をし、その中でその選手の大目標と、それに向かっての進捗状況を確認するようにしていました。
↑こちらに選手面談についてまとめています。
また、選手の小目標として、
「今月の目標」は部活動のしおりに掲載し、誰にでも分かるようにしていました。
このしおりを作成するのはかなり大変なので、部活動通信に掲載したり、グラウンドで選手みんなが見れる場所に掲示したりするのも良いと思います。
チームメイトの目標を知っておくことで、互いにアドバイスができるようになりますし、口だけで終わらないように意識することができます。
この方法はかなりおすすめです。
チーム作りというと、やはり技術面に目が行きがちですが「目標設定」というところからやっていってみませんか?
関連記事です。