2018年のプロ野球春季キャンプが始まりました!
毎年「地獄のキャンプ」と言われ続けて何十年?
いつまで根性論で鍛えようとしているの?
アマチュア野球にも悪影響なんですが。
〇今年も始まった地獄のキャンプ!
さて、2018年の春季キャンプが始まりました。
野球はオフシーズンがあるので、野球ファンはその間寂しい思いをしていたと思います。
春季キャンプが始まると野球シーズン到来という気がして私もわくわくします。
しかし、これまでも問題提起してきましたが、プロ野球のキャンプは問題が多すぎます。
これらの記事でいくつもの問題点を指摘してきました。
秋季キャンプに関してはそもそも必要なのかということも述べさせていただきました。
春季キャンプはさすがに必要かと思いますが、初日からのブルペン入りがノルマのようになっていたり、ハードすぎる練習で故障者を出したりとまだまだ問題が多いと感じています。
まだキャンプが始まって少ししか経っていませんが、すでに疑問を感じる部分も多々あります。
その辺りを今回まとめてみたいと思います。
〇まだ地獄のキャンプやっているの?
まず2018年の春季キャンプでいきなりドン引きしたのが、ヤクルトです。
初日から10時間の猛練習というのも理解できないのですが、タイトルにもあるように宮本コーチの怒声が鳴り響いたとあります。
「声を出せ!声を!」
と怒声をあげたそうですが、う~ん。
プロですよ…。
プロのレベルでいまだにそんな意味の無い怒声で締め付けるとは信じがたいです。
プロのレベルでこれって、要するに
「怒声をあげないと真剣にやれないくらい、選手の意識を高めるコーチングができていない無能コーチです。」
って自己紹介しているようなものだと思うんですよね。
この怒声で一瞬は引き締まるかもしれませんが、典型的なトップダウン型の指導で、宮本コーチがいないところで手を抜く選手が出てくると思います。
おまけに初日から10時間の猛練習。
走り込みや打ち込みが中心だったそうですが、10時間も初日からやる必要がありますか?
翌日も10時間練習。
今春のキャンプはとにかく量をこなすそうですが、時代に超逆行していますよね。
ニュース見てるのかと思ってしまうくらいです。
昭和の野球を経験している張本氏にすらダメ出しされるほどです…。
特に初日は選手のコンディションや課題も分からずに10時間もやらせているわけですよね?
初日は腹八分くらいで選手のコンディションや課題を確認し、翌日以降にコンディションや課題に合わせてメニューを組んでいくべきだと思います。
コンディションの確認もせずに10時間練習させてついていけなかったら
「準備不足!2軍行き!」
なんてオチになるわけですよね?
ということは無理をしてでもやるしかないわけです。
そりゃ初日を終えていきなり故障者出ますよね。
ケガ人を出すのが目的なのですか?
開幕に向けて戦力アップをするために行っているわけですよね?
確かに最下位からAクラスを目指すために他のチームより練習をがんばらなければいけないという気持ちは分かります。
しかし、コンディションの把握、選手・チームの課題の確認もしないまま10時間の猛練習でケガ人出しましたなんて指導者の責任重大だと思いますよ。
特に宮本コーチには期待していただけに残念です。
宮本コーチは「バントなし」の学童野球の大会を主催するなど、野球界の問題点に向き合っている方だと思っていたのですが、そうではないのでしょうか?
巨人山口投手は昨年不祥事もあり、正直崖っぷちの状態です。
外様な上に不祥事ですから、今シーズンも働かないとなると大減俸は当たり前、放出や戦力外なんて可能性もあると思います。
今年にかける思いが強いのは十分に予想できます。
その結果が2月1日、春季キャンプ初日の111球につながったのだと思います。
しかし、これは褒められることなのでしょうか?
結果を出さなくてはいけないのは開幕してからであって、キャンプのブルペンではありません。
もし仮に昨シーズン活躍していたとしたら、山口投手は初日にこんなに投げ込んでいたでしょうか?
これは山口投手の問題ではありません。
コーチ陣が止めなくてはいけないと私は思います。
アピールしたい気持ちとそこにストップをかけ、開幕に照準を合わせるように抑えるバランスを取るのがコーチ陣の役目ではないのでしょうか?
巨人だけではなく、この初日のブルペン入りラッシュを見ていると、崖っぷちの投手には逆にハッパをかけているのではないかと思わされます。
山口投手以外にもこういった崖っぷちの投手やルーキーが無理をするケースは多々あり、過去には故障につながったケースがたくさんあります。
↑昨年は西武のドラ1今井投手も故障しています。
逆に私がいい判断だなと感じた例も見てみたいと思います。
栗山監督の監督としての力量は正直測りかねているところがいまだにあります。
超優秀な指導者に感じることもあれば、大丈夫かなと感じることもあって、正直判断が難しいです。
シーズン中の紙面に出てくる言葉もニュアンスによって選手がどう受け取るか、もしくは信頼関係があるかどうかで受け取り方が大きく変わりそうなことが多く、実際に取材してみないと判断がつかない指導者だと思っています。
ただ、選手を大事に扱う、無理をさせない、変なプレッシャーをかけない、という点では他の指導者よりも明らかに優秀だと思います。
「効率よく短い時間で」
これはすごく重要なことですよね。
ヤクルトとは真逆の方針でやっています。
故障した清宮選手への対応もすばらしいと感じました。
こういったケースで「まだバッティングはダメなのか?」といったアプローチをする指導者はかなり多いと思います。
そうすればルーキーが「できません」とは言いづらいですし、多くの指導者は「できません」なんて言ったルーキーは干すんでしょうね。
栗山監督は、
キャンプ初日に続き、練習の大半を守備の送球練習に費やした。打撃練習を回避させている理由について、栗山監督は「(打撃)フォームが崩れるのが嫌だとか、いろんな理由がある」と話したが、決してマイナスではなく「逆にいい時間だなと思ってやっている」と話す。
とインタビューに答えています。
こういった発言は選手にも伝わりますし、いくら注目され慣れている清宮選手とはいえ1年目。
こういう栗山監督の姿勢に安心して焦らずに今やるべきことに集中できるでしょうね。
次は巨人のゲレーロ。
これをどう感じるかですよね。
ゲレーロのわがままと見るか、すべきことを分かっていると見るか?
正直、ゲレーロはレギュラー争いをする選手では無いわけです。
髙橋監督は坂本以外のレギュラーは未定と言っていますが、そんなことはないでしょう。
実際はマギーやゲレーロ辺りは当然開幕メンバーに入ってもらわないと困る選手のはずです。
ゲレーロももちろん分かっている。
あくまでも開幕に照準を合わせれば良いわけです。
紅白戦に無理に合わせる必要がないわけです。
〇プロ野球はアマチュア野球の見本にならなければいけない!
プロ野球はアマチュア野球、特に未成年の選手たちにとって憧れるところです。
多くの少年少女がプロ野球選手を目指して野球に取り組んでいます。
その野球界が様々な問題を抱えていることは当ブログですでに何度も取り上げています。
こういった問題はやはりプロが率先して取り組んでいくべきだと思います。
日本野球界のトッププロなわけですから、球児の見本になる責務があると私は考えています。
それは選手個々でもそうですし、指導者やチームとしても見本になるべき存在でなければいけないと思うのです。
いろいろなトレーニングなどが科学的に効果があるのかどうか既に明らかになっています。
トレーニング法も確立されているわけです。
そんな時代にいつまでも根性練習、指導者からのトップダウンで野球をやっていたら、いつまで経っても野球界は変われません。
まずはプロ野球界が見本を見せて欲しいと思います。
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