ランナーが詰まっているケースで内野フライを上げてしまった!
審判のコールは「インフィールドフライ」!
あれ、でも内野手が捕球せずにファールに!
この場合、一体どうなる!?
ここまでのシリーズはこちらです。
〇インフィールドフライのルール大丈夫?
さて、今回は細かな野球のルールシリーズ第5弾、これまたなかなかにやっかいなインフィールドフライに関する問題です。
そもそもインフィールドフライは、0アウト・1アウトでランナーが詰まっているケース、具体的には1・2塁もしくは満塁の場合に発生します。
上記のケースで内野にフライが上がり、野手が捕球できそうな場合に審判が「インフィールドフライ」を宣告します。
これは、もしもインフィールドフライが無ければ、上記のケースで内野フライをわざと落球し、ダブルプレーを取ることが可能なために作られたルールです。
公認野球規則では、
「インフィールドフライー0アウトまたは1アウトで、走者が一・二塁、一・二・三塁にあるとき、打者が打った飛球(ライナーおよびバウンドを企てて飛球となったものを除く)で、内野手が普通の守備行為をすれば、捕球できるものをいう。この場合、投手、捕手、および外野手が、内野で前記の飛球に対して守備したときは、内野手と同様に扱う。」(公認野球規則定義40)
となっています。
まず、指導者の方々や審判をやられる方々はインフィールドフライの定義をしっかりと覚えるようにしましょう。
ちなみに、インフィールドフライがあるケースでは球審および塁審が胸に手をあててシグナルを送り合って確認することとなっています。
では、ここまで確認したところで今回の問題です。
「Q、インフィールドフライの宣告があったが、打球がファウルボールになってしまった場合はどうなりますか?」
さて、どうなるのでしょうか?
正解は、
「A、ファウルになります。」
もし、フライがファウルになる可能性がある打球の場合(ライン付近のフライ)は球審が「インフィールドフライ・イフ・フェア」と宣告するのが正しいです。
フェアだった場合はバッターがアウトとなり、ファウルだった場合はそのバッターの打席が継続します。
もちろん、明らかなファウルフライにインフィールドフライの宣告はしません。
実は、先ほどの公認野球規則定義40の後段に次のように記されています。
「審判員は、打球が明らかにインフィールドフライになると判断した場合には、走者が次の行動を容易にとれるように、ただちに「インフィールドフライ」を宣告しなければならない。また、打球がベースラインの近くに上がった場合には、「インフィールドフライ・イフ・フェア」を宣告する。」(公認野球規則定義40)
ということで、審判をやる方々はライン付近のフライは「インフィールドフライ・イフ・フェア」をしっかりと宣告できるように心構えをしておきましょう。
プレーする人たち、指導者の方々は「イフ・フェア」を審判の方が言わなくともファールになるということは頭に入れておきましょう。
そもそものインフィールドフライのルールがわりと複雑で、こんな出来事も起こっています。
これはインフィールドフライがボールデッドにならないということから起こった、サヨナラインフィールドフライで決着がついたゲームです。
ルールの確認不足から悔しい思いをしないためにも、定期的にルールの確認をすることをおすすめします。
続きはこちらです。
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