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ワインドアップは途中でやめることができるのか?(野球のルールシリーズ12)

ランナー3塁、ワインドアップで投球をしようとした際に、3塁ランナーがホームスチール!

このときにワインドアップを外すことはできるの!?

細かな野球のルールシリーズです!

 

ここまでの細かな野球のルールシリーズはこちら。 

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〇ワインドアップって途中でやめられるの?

ピッチャーの投球姿勢は、おおまかに分けるとワインドアップとセットポジションの二種類があります。


【野球検証】セットポジションとワインドアップでピッチングしたら球速は何キロ変わるの?【ピッチャー】

↑一応、ワインドアップとセットポジションが分かる動画を…。一般的にはワインドアップの方が球速が出やすく、セットポジションの方が制球しやすいと言われています。

 

野球規則的にはどちらで投げても構いませんが、ランナーがいる際に振りかぶって投げるワインドアップで投球すると、盗塁され放題になります。

したがってほぼ全てのピッチャーが、ランナーがいるケースではセットポジションで投げています。

しかし、稀にランナーがいてもワインドアップで投げることがありますよね。

よくあるのが、2アウトランナー3塁のケースです。

2アウトランナー3塁の場合、スクイズやエンドランはありません(やっても3塁ランナーとの勝負にはならない)ので、バッターを全力で打ち取ろうとしてワインドアップを選択することはあります。

私も現役時代、セットポジションだとコントロールに不安があったので、ワインドアップで投げることがありました。

 

このときに、3塁ランナーがホームスチールを試みることがあります。


神走塁 ホームスチール集

↑こちらの1分過ぎをご覧ください。こんな感じでホームスチールが実行されることがあります。

 

さて、では今日のテーマです。

「Q、ランナー3塁のときにワインドアップで投げようとしたのですが、振りかぶったときにランナーがホームスチールを企てたため、急いでプレートを外してキャッチャーに送球しました。ボークになりますか?」

 

 

さて、けっこう気になっていた人も多いのではないでしょうか?

ワインドアップアップは途中でやめることができるのか?

さて、答えは、

「A、ボークになります。」

ワインドアップで投げる際にプレートを外すためには動作を始める前に軸足をプレートから外すしか方法がありません。

動作の開始とは、「振りかぶり始める」「自由な足を引く」など投球に関する動作のことを言います。

今回のケースはもうすでに動作を始めてしまっていますので、そのままワインドアップで投げるしかありません。

 

公認野球規則を見てみましょう。

まず、5.07a(1)ワインドアップポジションの項目です。

「 投手は、打者に面して立ち、その軸足は投手板に触れて置き、他の足の置き場所には制限がない。

この姿勢から、投手は、

①打者への≪投球動作≫を起こしたならば、≪中断したり、≫変更したりしないで、その投球を完了しなければならない。

②実際に投球するときを除いて、どちらの足も地面から上げてはならない。ただし、実際に投球するときは、自由な足(軸足ではない足)を1歩後方に引き、さらに1歩前方に踏み出すこともできる。

投手が投手板に触れて置き(他の足はフリー)、ボールを両手で身体の前方に保持すれば、ワインドアップポジションをとったものとみなされる。」(公認野球規則5.07a(1))

 

はい、非常に分かりづらいのではないかと思います。

ものすごく簡単にしてみます。

重要なのは下線部です。

まず、投手が投手板に触れて置き(他の足はフリー)、ボールを両手で身体の前方に保持すれば、ワインドアップポジションをとったものとみなされ」ます。

この時点からワインドアップポジションを選択したことになります。

次に、実際に投球するときは、自由な足(軸足ではない足)を1歩後方に引」くと投球動作が開始したこととなります。

そして、打者への≪投球動作≫を起こしたならば、≪中断したり、≫変更したりしないで、その投球を完了しなければな」りません。

要するに、前でボールを保持して、自由な足を1歩引いた瞬間から、もうキャッチャーに向かってボールを投げる以外の選択肢が無くなります。

ゆえに、今回のテーマでは「ふりかぶって」から「プレートを外して」いるのでボークです。

 

また、『野球審判員マニュアル第三版』にもワインドアップについて詳しい記述があります。 

ワインドアップポジションには次の三つの方法がある。

(1) 打者に面して立ち、両手を合わせて、軸足を投手板に触れて置く。他の足はフリー。このポジション(両手を合わせた状態)から、投手は投球に関連する一連の動作(自然な動き)を起こしたならば中断することなく、その投球を完了しなければならない。

(2) 打者に面して立ち、両手を離した状態で(通常は体の脇に下ろして)、軸足を投手板に触れて置く。他の足はフリー。このポジションから、投手は直接打者への投球に入る。このワインドアップポジションから、投手が一旦投球に関連して手、腕または足を動かせば、その投球を完了しなければならない。

(3) 打者に面して立ち、両手を離した状態で、軸足を投手板の上に置く。他の足はフリー。このポジションから(両手を離して)、投手は捕手からサインを受け、投球する前に両手を一定の位置(“ポーズ”〈静止〉)に持ってくる。このワインドアップポジションの場合、両手を身体の前方に持ってくる動作は、身体の他の部分が同時に動きを開始し、実際に投球に関連する動作を伴わない限り、投球動作が実際に始まったとはみなされない。

この三つの方法のいずれもが正規のワインドアップポジションであるが、この姿勢から(両手が離れているか合わさっているかを問わない)、投手は、

(1) 打者に投球することができる。

(2) 走者をアウトにしようとして塁に踏み出して送球することができる(たとえば最初に投手板をはずす必要はない)。投手が塁に送球する前に投球に関連する動作を起こさない限りそれは合法である。

(3) 投手板をはずすことができる。まず軸足からはずすことが必要である。(両手が離れているか合わさっているかに関係なく、塁上に走者がいるとき、投手がフリーの足を最初に投手板から外せばボークとなる)。(5.07(a)(1)[原注2])

ただし、アマチュア野球では、ワインドアップポジションの投手に対して、次のような制限を設けている。

ワインドアップポジションをとった右投手が三塁(左投手が一塁)に踏み出して送球することは、投球に関連した足の動きをして送球したとみなされるから、ボークとなる。(アマチュア内規③)

この動作は、投球動作と同じ足の動きとなるため、以前三塁走者がばたばたとこのけん制で三塁でアウトになるという事件が起きたので、アマチュア野球では上記のような制限を設けた。

投手が投球に関連する動作をして両手を合わせた後、再び両手をふりかぶることは、投球を中断または変更したものとみなされる。投球に関連する動作を起こしたときは、投球を完了しなければならない。(アマチュア内規③)

(以下略)

『野球審判員マニュアル第三版』より 

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アマチュア野球ではここまでに加えて、さらにワインドアップについて注がついています。

「投手が投球に関連する動作をして、身体の前方で両手を合わせたら、打者に投球すること以外は許されない。したがって走者をアウトにしようとして塁に踏み出して送球することも、投手板を外すこともできない。違反すればボークとなる。」(5.07a(1)【注2】)

 

ここが非常に微妙なところで、当初私は

「身体の前方で両手を合わせたらワインドアップと見なされる」

「そうしたらアマチュア野球では打者に投球するしかない」

と解釈してしまっていたのですが、ご指摘をいただき、どうも違うようです。

 

「身体の前方で両手を合わせたらワインドアップと見なされる。」

「その後、投球に関連する動作をしたらもう外すことはできない」

という解釈のようです。

そうなると、この【注2】は必要なのかなと思うのですが、この【注2】の真の意味をご存知の方いらっしゃったら教えてください汗。

 

ピッチャーを指導する場合は、ワインドアップは投球動作を開始したら途中でやめられないと指導してください。

ただし、投球に関連する動作なのかどうなのかを判断するのは審判なので、基本的にはランナーがいる場合はセットポジションで自信をもって投げられるように練習をしましょう。

もしもホームスチールを狙うチームを作る場合は、投球動作が始まった時点、基本的には自由な足を一歩引いた時点でスタートを切ると指導すると良いでしょう。 

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以上、ワインドアップは途中でやめることができるのかという非常に細かなルールの確認でした。

書いている途中で私もわけが分からなくなってしまいました。

ご指摘いただいた方ありがとうございました!

 

野球のルールの細部はかなり複雑です。

私自身、毎年公認野球規則を読み返すようにしていますが、正直それでもシーズン中に何度もあやふやになってしまうことがあります。

選手ならなおさらだと思います。

そこでおすすめなのが、定期的に野球ルール講習会を行うことです。 

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少しの時間ずつで構わないので、ぜひ取り入れてみてください。

 

ボークについてはこちらの記事もどうぞ。 

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続きはこちらです。 

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