選手がチームメイトの前で語る場を用意していますか?
「将来の夢を語る会」は個人の成長にもチームの成長にも繋がるのでおすすめです!!
〇将来の夢を語る会
先日、新年一発目の練習終了後に「将来の夢を語る会」を開催しました。
その名の通り、自分の将来の夢をチームメイトの前で語るという会です。
野球部の主顧問をやらせていただいた際には毎年開催しています。
私は部活動の目的を「人間形成」としています。
スローガンにも「夢への挑戦」という言葉が入っています。
「将来の夢を語る会」を行うことで人間的な成長を狙っています。
「将来の夢を語る会」を成功させるためには、二つのことが求められます。
一つ目の成功の条件は「自分に向き合い、自分のことをよく知り、将来のことを真剣に考える」ことです。
これは進路学習そのものなので、教員の方々には言うまでもないことかと思います。
真剣に自分と向き合って考えなくては薄っぺらい物にしかならず、夢を語ることはできません。
二つ目の成功の条件は、「チームメイトの夢を温かく応援できるチームである」ことです。
自分の夢を語るというかなり内面に迫るテーマは、信頼しているチームメイトでなければ語ることは難しいです。
チーム、個人が組織的にある程度成熟していないと当たり障りのない内容で終わってしまいます。
要するに、「将来の夢を語る会」が成功することが、いいチームのバロメーターだと思っています。
もちろん、急に「今日は将来の夢を語る会をやります」と言って開催してもうまくいかないと思います。
今年は1ヶ月前に開催する目的と成功する条件を含めて開催を伝えました。
みんな真剣に考えてきたようで、先頭バッターのキャプテンがかなりすばらしい内容のスピーチをしてくれました。
おかげで全選手が熱く語り、いい意味で時間がおしました。さらなる人間的な成長に繋がるすばらしい会になったと感じています。
部活動の良さはこういうところにあると常々感じます。
また、人間的な成長は野球のレベルアップにも繋がると感じています。
みなさんも「将来の夢を語る会」いかがですか?
〇「人に伝える力」を日々養うことが大切!
この「将来の夢を語る会」成功のハードルはかなり高いと思います。
まず中学生は普通にやっていたらそんなに人前で話すことができません。
この人前で話す、私は「言うのではなく伝えることが大事」と常々言っているのですが、なかなかに難しいことです。
そこで、私は選手が伝える機会を積極的に作るようにしています。
たとえば、日々のミーティング。
こちらの記事に詳しくまとめてありますが、毎日のミーティングも選手主体にし、各委員会から全体に連絡をしてもらっています。
各委員会は4名で構成されているので、4日に1回は全体の前で伝える機会があるということになります。
1回の発表はたいした時間ではありませんが、やるのとやらないのでは大きな差が出ると感じています。
また、背番号を渡す際にも工夫をしています。
みなさんは背番号はどのように渡していますか?
サクッと渡してしまうのではもったいないと考えています。
私は大会前には「背番号贈呈式」を開催し、保護者の方をお招きします。
そこで背番号の重みについて説明した後、一人一人背番号を手渡しし、大会での意気込みを発表してもらいます。
もちろん事前にどんな選手がレギュラー番号にふさわしいのか話もしてあります。
保護者の方々もお呼びして行うことで、日々のミーティングよりもさらに緊張感が生まれます。
背番号の重みについても話してあるので、軽い発言もできません。
ここでも真剣に語ることが求められるわけです。
ちなみにこのように行うことで、背番号に伴う不平不満は出ませんし、良い番号をもらえた選手に自覚が生まれます。
悔しい思いをした選手の思いも共有することで、チームとしての一体感が生まれます。
この取り組みを繰り返していくことで個人の成長に繋がると感じています。
また、合同練習の際に選手が相手チームの選手に教える機会も積極的に作るようにしています。
今年度はフリーバッティングゲーム大会の際に選手たちが6ブースに分かれて走塁講座を行いました。
何度も練習をしたのですが、うまくいかないことも多かったです。
しかし、このやってみてうまくいかないという経験も非常に重要だと思っています。
というように、「将来の夢を語る会」はいろんな取り組みの中にあり、全ての取り組みが選手の成長に繋がるように行われています。
私は選手が「社会に出て活躍する人」になって欲しいと常々考えていますが、その中でもこの「人に伝える力」は非常に重要だと考えています。
「将来の夢を語る会」やこれらの取り組みに限らず、選手の「伝える力」を養っていきたいですね。
関連記事です。