次から次へと出てくる体罰ニュース!
そろそろ真剣に対策を考えないと、部活動の存在価値が無くなってしまいます!
野球界の「十中八九クソ野郎」が「十中八九クソ野郎」を生み出す負のスパイラルも無くなりません!!
〇強豪北海道栄高校野球部監督が体罰!!
2017年12月、北海道栄高校野球部監督が体罰で処罰されるという非常に残念なニュースが流れてきました。
もうね、正直コメントすることが無いくらいダメだと思います。
私は北海道栄高校の監督さんがどんな方が存知ません。
もしかしたら、普段はものすごく生徒思いで優しい方なのかもしれません。
たとえ普段どんな人であっても、そしてどんな理由であれ、体罰は許すことはできません。
おまけになんで授業中にやってんすか。
教員は授業が本職でしょう?
他の生徒の学習権を侵害しているんですけど。
これ、体罰してなくてもダメですよ。
まず授業中は授業をしっかりとやってください。
他の生徒の前で授業時間削って、おまけに体罰するなんて、他の生徒がPTSDにでもなったらどうするんですか?
ということで、いきなり体罰事件の話から入りましたが、ここのところ断続的に体罰事件、暴言事件が続いています…。
一時期文科省もアンケート調査を始めた効果もあり、体罰が減ったように感じていましたが、喉元過ぎればなんとやらですね。
今一度指導者の方々に意識してもらえればと思い、記事にしたいと思います。
↑こうした書籍も近年多く発売されていますね。
〇私立美濃加茂高校硬式野球部でも罰走!
2017年8月には、私立美濃加茂高校硬式野球部でも100mを120本超罰走させるという体罰があり、生徒が入院していたことが明らかになりました。
8月16日に起こった事件なので、おそらく後述する永福学園の事件を受けて公表しないとまずいということになったのではないでしょうか?
部活指導の意識改革、ライセンス化、外部委託など本当に真剣に向き合わなければいけないときがきているのではないでしょうか?
〇奈良県立五條高校野球部で不適切発言!
2017年10月には奈良県立五條高校野球部で不適切な発言があったことが明らかになりました。
記事によると、コーチが試合後に控え選手に向かって
「そんな力で試合に出たいなら、金を払わないと」
と言ったそうで、保護者からの指摘で発覚。
以後コーチは指導に関わっていないそうですが、同校では監督も暴言・暴力で6ヶ月の謹慎処分。
この野球部の指導者たちの体質がおかしかったことが想像できます。
正直、同じ指導者として許せません。
〇都立永福学園で体罰事件!
こちらは野球部ではありませんが、個人的には2017年で一番ショッキングな事件でした。
8月23日(水)、東京都にある特別支援学校都立永福学園でバスケットボール部の生徒が炎天下の中10km以上の距離を走らされ、意識不明の重体となってしまいました。
上の記事によると、タイム走で設定されたタイムを切ることができなかったため、顧問が二日間で合計20kmを走るように指示を出し、前日も10km以上走り、この日もそうとうな距離を走っていたようです。
都立永福学園は25日(金)に臨時の保護者会を開き、保護者に説明したようです。
また、東京都教育委員会も「体罰にあたる不適切な指導だった」と同日会見しています。
当ブログでは当たり前ですが体罰を否定するとともに、体罰に関わる記事も書いてきました。
教育に携わる人間として、再び体罰でこのようなことが起こってしまったことが残念でなりません。
おまけにこの都立永福学園という、体罰を受けた生徒が通っていた学校は特別支援学校です。
私は申し訳ないことに都立永福学園については詳しくありません。
そこで、 東京都立永福学園 の学校HPを見させていただきました。
HPによると平成19年に開校した比較的新しい特別支援学校で、就業技術科と肢体不自由教育部門があります。
私が知る特別支援学校の就業技術科(もしくはそれに類する科)は軽度の知的障害がある生徒を対象としており、就職率はかなり高いです。
部活動はほぼ全員が加入している場合が多く、これは就職した場合の退勤時間17時までしっかりと順応できることを目的として取り組んでいると聞いたことがあります。
永福学園のHPにも「全生徒が部活動に参加します」と書かれています。
報道では「知的障害のある生徒」と強調されていますが、知的障害と言っても、愛の手帳は持っているものの、IQは50~75ほどの子を対象としています。
中学校までは特別支援学級に所属していた子が多いとは思いますが、通常級にもそのくらいのIQの子も一定数存在するため、通常級から進学してきた子も多いはずです。
ですから、「知的障害児」というイメージよりは、少し他の学校の生徒よりも勉強が苦手な子、理解が遅い子、くらいのイメージをもった方が良いのではないかと思います。
ちょっと話が逸れてしまいましたが、要するに、事故が起こった永福学園では、就労につなげるため部活動、他の学校よりもより一層「教育の一環」として強調された形で部活動が行われているはずだったわけです。
しかし、そこで行われていたのはブラック部活動でした。
罰走という名の体罰が行われており、炎天下の中、教員の目の届かないところを延々と走らされていたわけです。
特別支援が必要な生徒ですから、もしかしたら、水分補給をして良いか自分で判断できず、重篤に陥ってしまったのかもしれません。
(保護者会で校長は2周ごとに水は飲ませていたと発言したようですが、本当でしょうか?)
〇出てきていないだけで、まだまだ体罰は存在しているのではないか?
野球部に関わらず、特別支援学校の部活動でのこうした体罰。
正直、私は恐ろしくなりました。
本来通常級の生徒よりも丁寧な指導をしなければいけない特別支援学校でこういった体罰が行われている。
これってもしかしたら表に出てきていないだけで通常級の公立学校の部活動ではまだまだ体罰が無くなっていないことを表しているのではないですか?
倒れる前に自分で判断できている子たちだったらこうした罰走のような体罰は表に出て来ませんよね?
現在教員の方で、自分が中学・高校時代に部活動を続けてきた人たちの中には
「体罰はきつかったが、あの経験があったから自分は成長できた」
と考えている人たちも多いそうです。
そこまでいかなくとも、
「部活動は厳しくて当たり前」
という人はかなり多くいます。
↑こちらの記事に書きましたが、「できない選手を理解できない」というのも関わっているかもしれません。
↑近年、こういった本が多々発売になっています。
教育に関わる方にはぜひ読んでいただきたい本です。
文科省、教育委員会、現場の先生方、そろそろ真剣に意識改革、制度改革をしなければ、部活動の存在意義は無くなってしまいますよ。
次の被害者が出る前にまずは一人ひとりが考えていきましょう。
正直、怒りでいっぱいです。
〇野球界の今後について考える。
一旦、特別支援学校の話に逸れましたが、改めて野球界の体罰・暴言の話に戻しましょう。
こちらの記事にも書きましたが、社会での野球部、野球部出身者の評判はすこぶる良くありません。
自身が学生時代の野球部員に良い印象をもっていない人が非常に多いです。
もちろん、他にも評判が良くない部活動はあるようですが、まずは自分たちを自浄することが先決ですよね。
残念ながら、野球部では体罰・暴言事件だけではなく、飲酒・喫煙事件も起こっています。
それも仙台育英高校のような超名門校でもです。
現状の野球界では、幼いころから指導者が喫煙しながら指導したり、ときには体罰・暴言をしたりする環境でプレーをすることになるわけです。
子どもは大人を見て育ちますから、そういった環境で育った子どもが大人になって同じような指導者になるという負のスパイラルからなかなか抜け出せないのだと思います。
私もチームの指導をしていると、隣りのグラウンドで大きな声で怒鳴り散らしている指導者の方を何度も見たことがあります。
正直、今の野球界のままでは自分の息子を預けるのが怖いです。
どこかで変わらなくては。
それが今なのではないですか?
指導者のみなさん、一人ひとりが今後の野球界を背負っています。
みなさんの力で野球界を健全な青少年育成の場に変えていきましょう!
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