中学校野球部!絶対に強くなるヒント集

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先攻と後攻のどちらが勝率が良いのか1000試合以上、徹底的に調べてみた!結果は!?

野球において先行と後攻はどちらが勝率が高いのかカテゴリー別に徹底調査!

中学野球は東京都都大会過去10年間1000試合以上を対象に調査しました!

自分のチームが先行と後攻どちらを選ぶか参考になればと思います!

 

〇先攻と後攻どちらが有利なのか?

さて、先攻と後攻どちらが有利なのかというテーマでお話ししていきたいと思います。

今回の記事を執筆するにあたり、実はフェイスブックのアンケート機能を利用しまして、「先攻と後攻どちらが有利だと思うか?」をアンケートしました。

グループを利用させていただき「野球指導者」「高校野球ファン」「プロ野球ファン」の方々312名から回答をいただくことができました。

その結果、なんと

後攻が有利と答えた方が252名

と圧倒的に後攻が有利なスポーツだと考えられていることが分かりました。

これは「野球指導者」「高校野球ファン」「プロ野球ファン」どのカテゴリーでも傾向はほぼ同じでした。

 

実は以前私が「先攻がおすすめ」という趣旨の記事を既に書いています。 

www.taguchizu.net

こちらの記事では主に、

・初回はどうしても守備(特に投手に)プレッシャーがかかること。

・特に中学生では経験が不足していること。

・先制点を取ることで相手を焦らせることができること。

・格上相手に後攻を取って、初回に大量失点したらそこで試合終了だということ。

を「先攻がおすすめ」な理由として挙げました。

 

しかし、私が以前書いた記事にはエビデンスが不足しています。

あくまでも私の経験から考えた記事でしか無いのです。

そこで、今回私はプロ野球、高校野球、中学野球のカテゴリーごとに、先攻と後攻の勝率を調査してみました。 

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〇プロ野球・高校野球で実際の勝率はどうなっているのか?

まずはプロ野球から見ていきたいと思います。

プロ野球では後攻の勝率が5割3分ほどという先行研究がありまして、後攻の方が有利となっています。

http://www.st.nanzan-u.ac.jp/info/gr-thesis/2014/11se069.pdf#search=%27%E9%87%8E%E7%90%83%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E7%B5%B1%E8%A8%88%E7%9A%84%E8%A7%A3%E6%9E%90%27

↑こちらの池さんという方の論文を参考にさせていただきました。

 

しかし、みなさんご存知のように、プロ野球はホームゲームを行う側が必ず後攻ということになっています。

つまり先攻チームはアウェイでの戦いということになるわけです。

プロ野球の場合、年間試合の半分ずつ先攻と後攻を行うので、機会は平等なのですが、ホーム&アウェイのバイアスがかかってしまうので、これをもって後攻が有利とは言えないと思います。 

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次に高校野球を見てみます。

こちらも先行研究があります。

ちょっと古い研究なのですが、十文字学園女子大の新行内(しんぎょうち)康慈・准教授は99年、現帝京科学大の宮津隆・名誉教授と共同で「野球における統計的解析」を発表し、この論文の中で、春のセンバツと夏の選手権大会合計140大会分を集計してくださっています。

その結果、

先攻が1699勝、後攻が1915勝

となっていて、実はこれまた後攻の勝率が5割3分ほどになっています。

ただし、近年は先攻も盛り返して来ているようで、過去4年の甲子園大会では先攻95勝、後攻97勝と拮抗しています。

victorysportsnews.com

こちらの記事にもありますが、近年では作新学院の小針監督など先攻を積極的に取りに行く監督さんも増えてきているようです。 

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〇では、中学野球ではどうなのだろうか?

そこで当ブログとしては肝心の中学野球ではどうなのかということ調べてみたのですが、これに関しては先行研究が見つかりませんでした。

そこで、中学野球の試合を調べ、先攻と後攻の勝敗を調査しようとしたのですが、なかなか先攻後攻まで掲載されている大会のデータが無くて困りました。

なんとか見つけたのが東京都中体連野球部の都大会のデータです。

東京都中体連野球部

↑こちらのサイトに春夏秋のそれぞれの都大会のイニングスコアが掲載されていましたので、平成19年~平成28年の10年間を対象に先攻と後攻それぞれの勝ち数を地道に調べてみました(そうとう時間がかかりました汗)。

その結果、合計1055試合で

先攻507勝、後攻548勝

とやはり後攻の勝率が5割2分ほどで高くなっています。

 

ということで、どのカテゴリーでも後攻の勝率が上回りました(それも大体同じくらいの勝率)。

プロ野球ではホーム&アウェイとの関係があるとは言え、私が言うような「先攻がおすすめ」とは思えない結果となりました。 

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〇では、後攻が有利と言ってしまっていいのか?

以上のような結果になりましたが、本当に野球は後攻が有利と言ってしまって良いのでしょうか?

私はそれは違うのではないかと思います。

その理由はたくさんあるのですが、私の言いたいことをものすごく分かりやすくまとめてくださっている方がいましたのでそちらを紹介させてください。

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

こちらの質問の回答でかなり分かりやすく解説してくださっている方がいて、ベストアンサーに選ばれています。

ただし、こちらの回答はほぼ別ブログからの引用のようで、

https://set333.net/kodawari11sennkou.html

のURLが最後に示されていますが、現在は削除されてしまっています。

本来は大元から引用すべきだと思うのですが、そういう事情ですので、先のYahoo知恵袋から引用させていただきます。

(1-1)高校野球は先攻後攻の決め方に偶然の要素が介在するため、この結果だけで判断することはできない

(1-2)もし高校野球の勝率を取り上げたければ強豪校が先攻と後攻に均等に分配されていることを証明しなければならない。強豪校が後攻に集まれば後攻勝率が高くとも「後攻有利」とは言えない

(1-3)そして、弱いチームは先攻、強豪は後攻をとりたがる傾向がある可能性がある
『けっぱれ! 深浦高校野球部』内で、東奥義塾が先攻を選んだことに対し深浦の監督は「意外に思った」という記述がある
「必ずコールド勝ちできるこの試合、後攻を選べば1回攻撃が少なくなり、疲労も防げる」からだ

(1-4)プロで投手が打撃を本気で行わないのは投球に影響することを恐れるからだ。攻撃は関係ない、ということは無い
実際投球に影響した事例もある

http://www2.plala.or.jp/ippeifuji/p-k3-15.htm
1回から打席に立った外山投手は2回に打ち込まれた
また、江夏投手が「投球のリズムを狂わせるため」わざと藤城投手を歩かせたという逸話もある

(1-5)準々決勝以降でも力の差、優勝の可能性の差はある。
弱いチームは目先の敵を叩き潰して勝ち上がるしかない。少なくとも、次の試合まで見据えた余裕の采配はできない
対して強いチームは次の相手を考える余裕がある。よって、強いチームほど後攻志向があると考えられる

(1-6)実際、コールドになると後攻勝率は全試合の統計に比べて高い
これを見れば強豪校が後攻に回る傾向があるのは明白だ

(1-7)コールドゲームを除いた集計で後攻勝率が高いのは「コールドにならずとも強豪が後攻を選んだ試合」が含まれている可能性が高いからだ
コールドゲームでは強豪が後攻を選ぶのに、コールドでない試合だと均等になる、というのは信じがたい

(1-8)人間誰しも弱いと思った相手はできるだけ消耗を抑えることを考えるだろう
対して、強敵相手に「力を温存しよう」などとは考えないだろう
以上2点は自らの行いを振り返れば理解していただけるだろう

(1-9)「リスクには程度差がある」話
ここで後攻を負ける確率が0.1%、しかし先攻をとって勝ったら疲れが残り、次の試合での敗戦率が1%上がるとする
これでもなお先攻をとる人間はいないだろう


(2-1)大学野球は必ず先攻試合・後攻試合で1セット=強豪校が先攻と後攻に均等分配されている
そして、その結論では先攻・後攻の勝率はほぼ均衡している

(2-2)大学野球で2連勝が多いのは
「強弱の関係(どんなに微少であろうとも強弱の差はあろう)を跳ね返せるほど後攻は有利ではない」
=「先攻後攻に有利不利はそれほどない」という結論を出していると考えられるのでは?
どうして2連勝が多いのかを考えもせずに「外乱要素」と決め付けるのは強引である

(2-3)さらに、「リーグ戦では先攻有利」という意見は信憑性に乏しい
なぜならば、投手層の厚くなる上位リーグほど後攻勝率が高いからだ
(あくまでも「先発を任せられる」だけの投手がいなければエースを連投させたほうがマシなので、投手力が弱くエースの力が突出するほど先攻有利の要素は弱くなる)

(2-4)大学野球と高校野球は本質的に同じ!?
実は、高校野球と大学野球には見過ごせない共通点がある。それは、「連戦である」ことだ
エースをつぎ込んだ翌日は「疲れたエースを使うか、実力は劣るが体調万全の2番手を使うか」を迫られる
これはトーナメントの高校野球、リーグ戦の大学野球の共通項である
(大学野球はリーグ戦だが、節の間隔が長いため1節に全力投球可能。そして、捨て試合があれば2連勝よりも1勝1敗が増えるはずなのにそうはなっていない。捨て試合の要素を除けば1戦必勝主義という点で高校野球と大学野球は同じである)

よって、投手力の弱いチームほど先攻に回れば有利、という理論は高校野球にも適用できなければおかしいはずである
高校野球は負けられない試合だから余計にその要素が強まる。エース以外の投手を投げさせたとしても、リードすれば必ずエースが出てくるのだから、先攻勝率が高まるのではないか?
(そもそも、選手層の薄い大学に敗戦処理用の投手はいないだろう)

しかし、この両者の勝率には開きがある。よって、万が一「リーグ戦では優秀な投手をつぎ込めるから先攻有利」という仮説が正しいとすれば、大学には先攻有利となる、高校には後攻有利となる他の外乱要素があると考えられる


(3)なお、延長での先攻と後攻の勝率は拮抗しているので延長戦があるから後攻有利、ということはない


結論。先攻も後攻も勝つ確率はほぼ等しい
少なくとも「後攻有利」という説には信憑性が乏しいと考える

[野球] 先攻と後攻 どちらが有利? - 野球において実力が同じチー... - Yahoo!知恵袋 より

これはものすごく分かりやすいですね。

そしてほぼ結論を述べてくださっています。

特に「(1-6)実際、コールドになると後攻勝率は全試合の統計に比べて高い
これを見れば強豪校が後攻に回る傾向があるのは明白だ」とあるように、強豪校ほど後攻を選びやすい傾向があるのは私も調査していて感じました。

要するに、ホームの利があるプロ野球を除き、後攻の勝率が若干高いのは、そもそも強いチームほど後攻を多く選択しているからであって、後攻が有利だからでは無いということなのです。

これは最初に行ったアンケート調査の結果からも見てとることができると思います。 

 

〇結論、格下相手なら後攻!互角または格上相手の場合は先攻がおすすめ!

では、結論です。

勝率で言えば後攻の方が高いものの、強豪校ほど後攻を取る傾向があるためであると言えます。

ですから、以前の記事で書いたように、私はやはり先取点を取れる可能性の高い先攻が有利ではないかと考えます。

上で引用した文章の中にも

「よって、投手力の弱いチームほど先攻に回れば有利、という理論は高校野球にも適用できなければおかしいはずである
高校野球は負けられない試合だから余計にその要素が強まる。エース以外の投手を投げさせたとしても、リードすれば必ずエースが出てくるのだから、先攻勝率が高まるのではないか?」

とあるように、弱者は先攻に回って先取点を取りにいくことがジャイアントキリングにつながると思うわけです。

 

しかし、逆に格下相手であれば、確かに試合時間を短くすることができる後攻もありだと思います。

実際、私も「必ず先攻を取りなさい」と指導していたことがあり、秋季大会の1回戦でキャッチボールも難しいチーム相手に先攻を取ってしまい、試合が終わらなかったという苦い経験があります。

トーナメントでは疲労を軽減する必要もあるので、明らかに格下の相手であれば後攻もありだと思います。 

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かなり調査や執筆に時間がかかりましたが、みなさんのご意見・感想もいただけると嬉しいです。

 

関連記事です。 

www.taguchizu.net

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