「両手で捕る」ことは守備の基本です!
しかし、いきなり両手で捕ることを指導するとかえって上手に捕れないことも!
まずは片手キャッチから始めよう!!
〇「両手で捕る」ことは基本!
野球の守備において、「両手で捕る」ことは基本だと私は思っています。
ショート守備のお手本 オリックス 安達了一 特守 2017 バファローズ 宮崎キャンプ
個人的に内野守備のお手本にさせていただいているオリックスの安達選手。
ほぼ全ての打球を両手で捕球していますね。
↑こちらの記事でも彼の守備を紹介しています。
キャッチボールに力を入れていることで有名な日大鶴ヶ丘高校のキャッチボールでもほぼ両手で捕球していますね。
ちなみにこのキャッチボールはかなり参考になりますので、練習方法としてもぜひ動画をご覧ください。
↑キャッチボールについてはこちらもどうぞ。
このように守備に関しては「両手で捕る」ことは基本と言えます。
もちろん例外はあります。
《Best Scene Selection》外野手の好返球まとめ
こちらの動画のように、外野手がゴロを捕球するときなんかは両手で捕球している暇はありません。
また、内野手であっても守備範囲ギリギリの打球は片手で行かないと捕ることはできません。
《THE FEATURE PLAYER》H今宮 唯一無二の好守備まとめ
こちらの動画の今宮選手のように際どい打球は逆シングルや片手キャッチでいかないとなかなか難しいです。
このように、もちろん例外はあるものの、守備の基本は「両手で捕る」ことにあると言えると思います。
理由としては主に二つ。
①握り替えが速くなる。
②落球する可能性が少し減る。
この二つのメリットが大きいと言えるでしょう。
〇いきなり「両手で捕る」とうまくいかない!
しかしながら、野球初心者の子を指導する際、
「キャッチボールは両手で捕ろう!」
と指導するとほぼ100%失敗します。
初心者の子は当たり前ですが、グラブの使い方も肘の使い方も上手ではないです。
そこに「両手で捕ろう」と言われるとグラブに利き手を添えてガチガチに固まった状態でボールを追います。
↑こんな感じでグラブに手を添えて追いかけていきます。
結果極端に取れる範囲が狭くなり、かえってしっかりとボールを捕ることができなくなります。
これは初心者から毛が生えたレベルの選手でも、そこまでひどくなくとも同じようなことが言えることが多いです。
外野手をやらせても、少年野球で「両手で捕る」ということを身に着けたばかりに、胸よりも低いところのフライを両手で捕ろうとして落球というシーンをよく見ます。
↑こんな感じです。これはボールを弾きやすいです。
さすがに高校生ではそういうことは無いとは思いますが、チェックした方がいいでしょう。
先に述べたように、「両手で捕る」ことはあくまでも基本であって、全ての打球に対して行えることではありません。
また、正確に言えば、「両手で捕る」とは言っても、完全にグラブに利き手を添えて捕る必要は無く、握り替えに支障が無いようにグラブのそばに利き手があれば構いません。
先の日大鶴ヶ丘のキャッチボールも完全にグラブに添えているわけではありませんよね。
〇初めは敢えて片手キャッチから始めることをおすすめします!
ということで、敢えて最初は「両手で捕る」というところから始めずに、片手キャッチから始めることをおすすめします。
まねしたい!侍ジャパン松田・山田・菊地 一流選手のキャッチボール
侍ジャパンのキャッチボールですが、楽に片手でキャッチしていますよね。
初めはこのように楽な形で片手キャッチをすることでグラブの使い方やハンドリングを覚えてもらえればと思います。
外野守備に関しても、最初はランナーがいない想定で、フライは捕球したら終わりというところからスタートした方がいいでしょう。
【プロ野球】2016.10.29 阪神 2016秋季キャンプ 野手陣 『外野フライ守備練習』
こちらの阪神のキャンプではみんな片手キャッチをしていますね。
ランナーがいるケースではフライを捕って終わりではなく、本来はスローイングに繋げる必要があります。
ですから本当はすぐに利き手に握り替えを行えるように両手で捕る(近くに利き手をもってくる)べきです。
しかし、先にも述べたように、いきなり「両手で捕る」ことは求めない方が良いです。
最初はこのように片手でキャッチするところから始めてみましょう。
〇できるようになったら当然「両手で捕る」!
ということで、片手キャッチから始めましょう。
しかし、ある程度上手になっても片手キャッチのままではいけません。
先ほども言ったように、ガチガチに両手で捕る必要は全くありませんが、握り替えがスムーズにできるところに利き手を添えて捕球しましょう。
キャッチボールの基本ポイント姿勢・投げ方・捕り方:仁志敏久が教える野球講座
こちらの動画の最後の方ですが、仁志氏は「大きなボールを支えるように構える」と言っていますね。
↑このような形ですね。
私もそのくらいの構えで「両手で捕る」のが一番良いのではないかと思います。
守備の基本、キャッチボールの基本、「両手で捕る」について今回はお話ししました。
ただ「両手で捕れ!」というだけではなく、
「なぜ両手で捕るのか」
「両手で捕るとはどういうことなのか」
というところまでしっかりと指導していきたいですね。
関連記事です。