キャッチャーから2塁へのスローイングで横に逸れてしまう選手はいませんか!?
そういったスローイングを修正する方法として、持ち替えの仕方を工夫することが挙げられます!!
〇2塁送球が横に逸れてしまう選手は多い!
以前、キャッチャーの2塁へのスローイングをまとめました。
力強いスローイングをするためにはステップが重要だという話をさせていただきました。
地肩ももちろん大切ですが、肩だけに頼るとどうしても故障しやすくなってしまいます。
他のポジションでもそうですが、ステップを正しくできるようにし、肩の負担を少しでも減らすことは重要です。
↑こういった記事も書いています。
また、キャッチャーからのスローイングの課題として、2塁送球で横に逸れてしまう選手はけっこう多い気がします。
これはキャッチャーの身体の使い方からくるもので、あの限られたスペースで持ち替えとステップを早くしなければいけないことから、内野手以上に横回転が強くなってしまいがちだからです。
当たり前ですが、ステップをただ前にしてスローイングするよりも、体重移動をして横回転の動きも使った方が強いボールを投げることができます。
右ピッチャーがサードに牽制するよりも、ホームに投げる方が強いボールを投げることができるのと同じ理屈です。
↑3塁への牽制の動画です。身体の使い方的にどうしても強いボールを投げることはできませんよね。
ピッチャーの身体の使い方を見るとすぐに分かりますよね。
ただ、キャッチャーの場合、スペースが限られているのにスピードが求められることから、ちょっと不自然な横回転を強いられます。
特に左バッターの場合はバッターが邪魔になるためにその傾向が顕著です。
こういった動きをしてしまうと、最初に述べたように正しいステップも踏めず、肩に頼ってしまう上に横に逸れやすくなってしまいます。
横回転が悪いわけではないのですが、結果として横に逸れたり、強いボールを投げたりできないことがまずいわけです。
そういった選手を修正するにはどうしたら良いでしょうか?
谷繁流 キャッチャー思考 (当たり前の積み重ねが確固たる自信を生む)
- 作者: 谷繁元信
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2017/07/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
〇横に逸れるキャッチャーの修正方法!
以前、内野手の送球難を改善する処方箋としてワンバウンドスローで投げるという方法もあるのですが、時間的にまだ余裕のある内野手と違ってキャッチャーのワンバウンドスローはレベルが上がるとまずアウトにできません。
ですから、ワンバウンドスローで誤魔化すというのは得策ではありません(肩の強さによってはワンバウンドスローの方が速いことはあります)。
実は先に紹介したキャッチャーのスローイングの記事でも簡単に紹介しているのですが、横に逸れやすい選手を修正するには、ボールの持ち替えの仕方を変えるのがおすすめです。
通常、ボールを持ち替える場合、グラブを右肩の方に横回転で持ってきて持ち替えると思います。
それに合わせて右手もグラブから右肩の方に持ち替えて上げていきますよね。
これは完全に横回転の動きです。
左バッターの場合、やりづらいために右打席の方にステップしてしまうことが多くなりますし、持ち替えで右側にポロポロしてしまう選手もいます。
《THE FEATURE PLAYER》12球団No.1の送球スピード H甲斐の強肩が素晴らしい!!
↑ソフトバンクホークスの甲斐捕手は強肩で有名ですが、横回転でボールを持ち替える選手です。
そのため、特に左バッターのときにはかなり横にステップして2塁にスローイングしていることがお分かりいただけると思います。
プロ野球ではアウトに出来れば官軍ですから、彼は地肩でアウトにできているので問題ないでしょう。
おまけに横回転していてもコントロールがわりと正確です。
しかし、地肩の弱い選手がこのようなステップで強いボールを投げるのはなかなか難しいですし、それでも無理しようとすれば故障する可能性もあります。
また、先ほどから言っているように、横に逸れやすい身体の使い方でもあります。
基本から応用まで身につく! キャッチャー 最強バイブル (コツがわかる本!)
- 作者: 土屋恵三郎
- 出版社/メーカー: メイツ出版
- 発売日: 2017/04/05
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
これを修正するには、捕球したらグラブを右肩の方に持っていくのではなく、下に向けるのがいいと思います。
お腹の方にクルっと向け、右手は手のひらを上に向ける形でボールを持ち替えます。
そうすることで、縦の動きでボールを持ち替えることができます。
身体の右側もそんなに使わないので、左バッターが立っていても持ち替えがしやすく、その結果ステップも前にできるようになるわけです。
当然、持ち替えの動き以外に横回転の動きもしないと強いボールは投げられませんので、横回転+縦回転のような動きでスローイングをすることになります。
【プロ野球、好プレー集 #37】小林誠司のスローイング集 驚異の強肩! 速い送球の軌道が残像で見えそう!?
↑こちらも同じく強肩で有名なジャイアンツの小林捕手はコースにもよりますが、できるだけ持ち替えを縦回転の動きで行おうとしています。
持ち替えが小スペースで行えるのであまり横にステップをすることがありません。
前にしっかりとステップしている分、甲斐捕手よりも故障のリスクは少ないと言えます。
当然、練習の段階から小林捕手は縦回転で持ち替えることを意識しています。
↑こちらの動画で、小林捕手と相川捕手を比べるのが非常に分かりやすいです。
小林捕手は縦回転の持ち替え。
その次の相川捕手は横回転の持ち替えです。
相川捕手が横にポロポロしているのもその影響です。
こうすることで、横に送球が逸れにくくなりますので、ぜひ試してみてください。
【 読売 ジャイアンツ 】 小林 誠司 プレーヤー フェイス タオル 【 東京 読売 巨人 軍 】【 プロ 野球 ベース ボール 】 グッズ タオル マフラー 22
- 出版社/メーカー: アサヒタオル
- メディア: その他
- この商品を含むブログを見る
ただ、やはり合う合わないはあります。
キャッチボールでもおそらく教わることの無い持ち替えの方法だと思うので、練習してみてしっくりこない選手に強制することはしない方が良いと思います。
横に逸れることが多い選手の矯正や、こういう方法もあるよという指導の引き出しに使ってもらえればと思います。
〇往年の選手やメジャーリーガーは?
現役選手だと先に挙げた小林選手がずば抜けている気がします。
しかし、みなさんが気になるのは往年のレジェンド選手やメジャーリーガーはどのような身体の使い方をしているかということではないでしょうか?
いくつか動画で見てみましょう。
レジェンドからは比較的映像が多く残っている古田氏と谷繁氏を見てみましょう。
【プロ野球、好プレー集 #35】谷繁元信、好プレー集 あまりにも見事な盗塁阻止&バント処理!
二人ともどちらかというと横で握り替えているように見えます。
小林選手とは違うタイプではないでしょうか?
ただ、恐ろしく握り替えが速いですね。
おまけに横で握り替えてもスローはしっかりと上から投げることができているので、シュート回転でセカンド方向に流れることが無いですね。
これはこれで一つの正解ということでしょうね。
もちろん、ステップは私が先に書いた記事のようにしっかりと踏み出しています。
MLBからは私が真っ先に思い付いたモリーナ選手。
すごすぎて身体の動きになかなか目がいかないですよね笑。
ワンバウンドをノーステップで投げてアウトなんてプレーはちょっと異次元です。
しかし、注目して欲しいのは彼は基本にも忠実に見えます。
逆球のときやボール球のときはできていないこともありますが、彼の握り替えとステップはかなり省スペースで行われているのが分かります。
投げる方向にはしっかりとステップしているのですが、横はほぼホームベースの幅くらいの中で動いています。
握り替えの際に横にミットをぐるっと回すのではなく、縦に握り替えているのでこれだけ省スペースに見えるわけです。
縦に握り替えるのでオーバースローで投げることができるので送球も横に逸れにくいですよね。
動きも参考にしていきたいスーパースターですね!
MLB The Show 18 (輸入版:北米) - PS4
- 出版社/メーカー: Sony Computer Entertainment(World)
- 発売日: 2018/03/27
- メディア: Video Game
- この商品を含むブログを見る
関連記事です。