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ピッチクロックとは何か?MLBで導入されている制度について分かりやすく解説!

MLBで導入されているピッチクロックとは何か?

日本でのピッチクロックはどうなっているのか!?

詳しく解説します!!

MLB pitcher and batter facing off, pitcher in set position, batter ready, timer showing '08' on back net for pitch clock explanation

〇ピッチクロックとは何か?

MLB(メジャーリーグベースボール)で2023年シーズンから導入されているピッチクロック(Pitch Clock)は、試合のテンポを改善し、試合時間を短縮することを目的としたルールです。

MLBでは2000年代以降、観客動員数が伸び悩んでおり、その原因の一つとして、「試合時間が長い」ことが指摘されていました。

実際、MLBの平均試合時間は2014年以降ピッチクロックが導入される前年の2022年までは2時間を超えており、これはメジャースポーツの中では長くなります。

サッカー(フットボール)は45分×2でハーフタイム等を含めて2時間。

NBAは12分×4クオーターでハーフタイム等を含めても2時間といったところ。

NFLは15分×4クオーターでハーフタイム等を含めると3時間強で長いが、ハーフタイムははっきりと視聴しない時間と割り切ると野球よりは感覚的に短いです。

野球の場合は、投球間の駆け引きなど難しく、よほど野球好きな人でないと投球間やイニング間が退屈な印象を受け、スピーディーさにかけると感じるのは致し方ないのではないかと思います。

さらには、近年の若い世代の時間の使い方として、とにかく短い時間で楽しめるコンテンツを好む傾向が強く、たとえばYouTube等でもショート動画が好まれます。

そんな時代に野球のような冗長なスポーツは好まれなくなってきたということのようなのです。

そこで採用されたのがピッチクロックです。

マイナーリーグでの試験運用を経て、2023年シーズンからMLBで本格的に導入されました。

ピッチクロックは、野球の伝統を尊重しつつも、現代の視聴者のニーズに応えるための重要な改革として位置付けられています。

実際、2023年、平均試合時間は約30分も短縮され、視聴者・観客の評判は上々だったとのことです。

 

〇ピッチクロックの具体的なルール

投手は、ランナーがいない状況で、次の投球を15秒以内に行わなければなりません。

ランナーがいる場合は20秒以内に投球しなければなりません。

これに違反した場合、ボール1つがバッターに与えられます。   


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導入直後はピッチクロック違反が多かったのですが、だいぶ選手も慣れてきたのか、2024年シーズンには減少傾向にあるようです。

しかし、NPBでは導入されていませんので、


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ということもあります。

後述しますが、「NPBでは考えるという野球の伝統が失われる」、「何でもMLBを追従すればいいってもんじゃない」などといった理由で採用されていませんが、MLBを視聴しなれるとNPBはとにかく長く感じます。

 

当然ですが、バッターも、投手が投球準備に入るまでに打席に立ち、投球の8秒前までに準備を整える必要があります。

違反した場合、ストライク1つが与えられます。


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こんな感じでストライクカウントが一つ増えます。

当然2ストライク時に違反すれば三振になります。

違反数は圧倒的に投手の方が多く、打者はそれほど多くはありません。

 

〇日本におけるピッチクロック

先に簡単に触れましたが、NPBではピッチクロックは導入されていません。

一応、全く検討していないわけではなく、MLBの様子を見たり、2軍の試合での試験運用などの結果を見たりする中で前向きに検討をしていく段階ではあるそうです。

ピッチクロックに対してプロ野球選手やOBの多くは反対のようで、


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YouTube等でも多くの反対意見を見ることができます。

その理由の多くが「考える時間が無くなり、野球のおもしろさが減少する」といった理由なのですが、なんだかなあと個人的には思ってしまいます。

日本でも野球人口の減少に歯止めがかかっていません。

NPBの観客はそれほど減っていないのかもしれませんが、以前に比べてTV等で視聴している人は激減しています。

野球ファンが減っていると言って間違いではないと思われます。

ファンが減っているということは「野球のおもしろさ」が伝わっていないと考えなくてはいけないと思います。

プレーヤーが考える時間を楽しいと思っても、見る側に伝わらないのであればそれは改善すべきです。

実際、私もMLBがスピーディーかつダイナミックで見ていて楽しいと感じるのに対して、NPBはとにかく試合時間が冗長でつまらないと感じるようになってしまいました。

謎に投高打低すぎる2024シーズンはその傾向が顕著です。

 

というかそもそもピッチクロックが採用されて考える時間は失われるのでしょうか?

実は社会人野球では2023年シーズンからピッチクロックが採用されています。

www3.nhk.or.jp

ランナーがいない場合はMLBよりも3秒も短い12秒以内に投球しなければいけません。

しかし、試合時間は8分ほどしか短縮されていません。

これがどういう意味かお分かりでしょうか?

社会人野球ではピッチクロックなど無くとも短い投球間隔で投球していたことを示しています。

社会人野球を久しく観戦していないのでうかつなことは言えませんが、社会人野球が考えて野球をしていないということなのでしょうか?

そんなはずがないと思います。

というかそもそも、高校野球の試合時間は甲子園レベルともなると1試合2時間です。


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こんな感じでポンポン投げる投手もたくさんいますよね。

私も投手でしたが、ピッチクロック違反にはならない自信があります。

そもそもあんなに投球間隔が長いNPBがおかしいのだと思います。

 

MLBでも導入直前、導入直後は批判も多かったようですが、現在では選手やファンからの評判は上々のようです。

これ以上のファン離れが起こる前に、NPBも至急ピッチクロックを採用すべきだと考えます。

 

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