中学校野球部!絶対に強くなるヒント集

中学野球や部活動の経営をしている方々のお役に立てるように、野球技術のみではなく、組織づくりのことなど、野球部の経営に役立つ情報をどんどん発信していきます。また、野球小僧を育てたい親御さんに役立つ情報も掲載していきます。宮川理論の公認指導員です。

イーファスピッチの恐怖!スローボールでバッターを打ち取ろう!

ピッチングで緩急はすごく大事!

でも緩い変化球は苦手という場合、スローボールだって立派な武器になります!!

 

〇球速は3段階欲しい!

私はピッチャー出身です。

私は意外と器用だったのか比較的多くの球種を投げることができました。

大学4年生のときに投げることができた球種は4シーム、2シーム、シンカー、スライダー、カーブ、シュートと6種類あり、4シームはリリースの違いで速くないけど伸びる4シームと速いけど伸びない4シームがありました。

このうち、球速の違いで分けると

速い…4シーム、シュート

中間…2シーム、スライダー

遅い…シンカー、カーブ

と大体このような具合に分けることができます。

2シームは私の場合、少し置きぎみにリリースして沈めるボールになるので中間速になります。 

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こちらで紹介しています。

 

ピッチャーになりたての頃は4シームとスライダー(自分はカーブのつもりで投げていましたが明らかにスライダーでした)が基本でした。 

今の中学生を見ていても4シームとスライダー(本人はカーブのつもり)の組み合わせのピッチャーがすごく多いですよね。

スライダーは4シームと腕の振りを変えずに投げやすいですし、そういった意味では習得しやすくて良い球種だと思います。

しかし、4シームとスライダーの2種類だと、緩急がなかなかつかないんですよね。

私はやはりピッチングには「速い、中間、遅い」の3種類の球種が必要だと思っています。 

 

 

〇できればスローカーブが欲しいが、難しかったらイーファスピッチ!

そこで、できればスローカーブを習得してもらいたいところです。 

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カーブの簡単な投げ方はこちらの記事に書きましたが、これでカーブをうまい具合にスローカーブにできるといいのですが、この記事で紹介したカーブの投げ方だとなかなかスローカーブにはならないかもしれません。

スローカーブにするには宜野座カーブの投げ方からの派生がおすすめなのですが、これまた習得はかなり難しいです(私は現在は宜野座カーブ式で投げています)。


落差70cm…平成の魔球「宜野座カーブ」で甲子園を沸かせた宜野座貴大さんの今…こんな球打てません。

上の動画が宜野座カーブですが、投げ方を応用し、緩く抜くようにするとスローカーブにしやすいです。

その他にも、緩いボールの代表としてチェンジアップやシンカーがあります。 

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私は緩く抜くタイプのシンカーを投げますが、最近の投手が投げるシンカーはパワーシンカーと呼ばれる抜くというよりは指にかけて曲げるタイプのシンカーが主流ですね。

それだと中間速になるので緩急はつきづらいです。

 

チェンジアップも最近は速いチェンジアップを投げる投手が増えてきています。

もし、スローカーブ、もしくはチェンジアップやシンカーなどの緩いボールの習得が困難な場合はイーファスピッチがおすすめです。 

 

 

〇イーファスピッチとは?

「イーファスピッチ」とは日本語に直訳すると「何の変哲もないただのボール」だそうです笑。

要するにスローボールなんですよ。

このスローボール=イーファスピッチを日本で有名にしたのは元日本ハムの多田野投手でしょう。


日本ハム 多田野


多田野VSシーボル

多田野投手はこのイーファスピッチを時々投げていました。

多田野といえばイーファスピッチと言われるくらい有名になっていましたね。

スピードガンが捉えられないくらいの球速なのですが、何かのテレビ番組では40キロと報じられていました。

多田野投手のストレートは140キロほどですから100キロもの落差があることになります笑。

実はこのイーファスピッチ、1軍での登板では福浦選手しかヒットにできたことがないそうです。

普段120~150キロ程度のボールを中心に打っているプロ野球選手にとって、この球速の落差は脅威なんですね。

 

さすがにここまでのスローボールを投げろとは言いませんが、もしも緩い変化球を投げることが苦手であれば、初めはスローボールを投げることから始めてみて欲しいと思います。

変化は無くとも、待っているボールよりも遥かに遅いボールを打つことは容易なことではありません。

案外と打ち取れることも多いし、緩いボールなので長打になることも少ないです。


20150719 日大三高打線 苦戦 超スローボール 対駒大高 ★

こんな感じで日大三高に戦いを挑んだチームもあります。

 


www.youtube.com

また、甲子園でも東海大四の西嶋投手がイーファスピッチを投じて話題になったことがあります。

イーファス後の137キロがべらぼうに速く見えましたね。

このように、もしイーファスピッチで打ち取ることができなくとも、次のスピードボールがかなり生きてきます。

 

ピッチャー経験者なら分かると思うのですが、緩いボールを投げることはものすごく勇気が要ることです。

勇気が要ることだからこそ試合であまり投げるピッチャーがいない=バッターからすると珍しく打ちづらいということになります。

初めは本当にただのスローボールで構いません。

動画ほどの遅いスピードで無くて良いです。

フォームも全然違ってもいいです。

しかし、バッター相手に投げているうちに有効であることが分かってくると思います。

そうなると、選手は緩いボールの練習に力が入ってくるようになります。

そこで、少し握りを変えてみたり、抜けるようなリリースにしてみたり、アドバイスをしてみてください。

初めはただのスローボールだったものが、次第に変化球らしくなってくる選手も多いです。

ぜひまずはスローボールからでいいので緩急をつけられるボールの習得を勧めてみてはいかがでしょうか?

実はメジャーでも時々投げる選手はいますよ。 

 

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↑パラボリックスローはイーファスピッチの練習にもなりますよ。 

  

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