学級通信は使いようによってはクラスを変える武器になる!
何を伝えるか考えてみましょう!
〇学級通信発行していますか?
今日のテーマは学級通信です。
教員をなさっているみなさんは学級通信を作成しているのではないでしょうか。
また、教員でない方も自分が小学生や中学生のときに学級通信をもらったことがあるのではないかと思います。
私は初めて担任をしたときは週に1枚程度、その翌年からはほぼ毎日学級通信を出していました。
毎日出していたときは、年にすると200枚以上になりました。
私は文章を書くのが好きでしたからこんなに出してしまいましたが、通常は週に1枚程度で十分でないかと思います。
しかし、枚数は重要でなくとも、中身は重要です。
今回は私が意識していたポイントをいくつかお話したいと思います。
1、タイトルに願いをこめる
意味のないタイトルをつける人がいます。
たとえば「今日の2-2」などです。
学級通信はクラスの指針となるものです。
ぜひ、クラスがこう成長していって欲しいという願いをこめたタイトルにしてください。
そしてそのタイトルはクラス全員が口癖のようにできるキャッチーなものが良いと思います。
私は「きらきら」「ぽかぽか」など分かりやすいものを選んでいます。
集団としてはよくできているんだけれど、もっと一人ひとりが個性を発揮していって欲しいというときに考えたのが「きらきら」でした。
私の同僚の先生は「キズナ」とか「ファミリー」などといった名称を用いていて、それもいいなと思いましたね。
2、過去と未来をつなげる
「今日はこんなことあったよ」
「明日はこんなことがあるよ」
これだけではただの連絡で、あまり意味のないものになってしまいます。
「こういうことがあって、クラスでこういう反省をしたね。次からはこうしよう」
「卒業のときにはこういうことができるようになっていよう」
過去と未来をつなげる内容にすることが大切です。
3、生徒の声を取り入れる
ある出来事があったときに、自分以外のクラスメイトはどう捉えたのか。
普段の学活だけでは伝えきれないことでしょう。
そこで、学級通信を通じて伝えてください。
「合唱祭の練習を終えて、合唱委員の子はどう感じたのか」
「道徳の授業を終えて、どう思ったのか」
いろんな生徒の声を伝えることも学級通信の役割です。
また、「係や委員会から伝えたいこと」のようなコーナーを作ると係活動がより盛んになります。
クラスの子ども全員の居場所を作るために、できるだけみんなにスポットを当ててあげることも重要です。
4、こんなクラスになって欲しいという願いを常に伝える
はじめに学級目標をたてると思います。
それがクラスの「こんなクラスになりたい」という願いです。
また、それとは別に教員の「こんなクラスになって欲しい」という願いがあるかもしれません。
学級通信は出すたびに学級目標の中間反省という意味ももちます。
子どもたちは(大人もそうでしょう)、振り返らないと学級目標を見失ってしまいます。
学級通信では常に「学級目標はこうだったじゃないか。こんなクラスになろう」という願いを伝えていかなくてはいけません。
また、これを行うことは保護者の方にクラスの状態を知ってもらうためにも重要です。
5、全員で読み合わせをする
終学活の時間などを利用し、短時間でもいいですから必ず読み合わせをします。
配布しただけでは中には読まない子もいるので、必ずクラスで読み合わせをして、ポイントをかいつまんで話をすると学級通信の効果がさらに出ます。
できることなら、学級通信の記事をテーマに簡単に話し合い活動をしたり、係・委員会の子が補足説明をするなんて時間を取れると効果はさらに上がります。
たとえば、合唱コンクールの特集記事であれば、実行委員の生徒に読み合わせ+補足をお願いするなんて形です。
こういった取り組みで生徒は育ちます。
6、行事等が意味の無い時間にならないように考える時間を作る
よく生徒は失敗します。
避難訓練でルールを守れなかったり、講話などでおしゃべりをしてしまったり、ありますよね。
そして、その日の終学活はお説教…。
自分が生徒のときもよくあった光景でした。
失敗自体は一向にかまわないのです。
しかし、良くないのは「生徒が何も考えずに行事や学校生活に向かうこと」。
この避難訓練の例だって、事前にしっかりと学級通信を通じて「なぜ行うのか」、「どんなことに気を付けなければいけないのか」など考える時間を作り、その結果失敗したのであれば、それは新たな課題として取り組まなければいけないことになります。
具体的には前日の学級通信で「明日は避難訓練!」と題して注意事項や「こういう避難訓練にしたいね」などと特集記事を組んでおきます。
前述したようにみんなで読み合わせをして、生徒の意識を高めておくだけで結果はずいぶんと変わってきます。
ただし、さじ加減も重要で、あまりに過保護になると教員がリーダーになってしまいますから、二回目は学級委員に「前回学級通信に書いてあったことをみんなで確認しよう」などとやってもらい、段々とはしごを外していくのが良いと思います。
7、愛情をたくさん込めて執筆する
最後は気持ちです。
どんな学級通信を書こうが、生徒に対する愛情がなければ伝わりません。
うわっつらでいいことを書いても生徒はすぐ見破ります。
どんなクラスになって欲しいのか、どんな生徒になって欲しいのか、褒めたとしても、叱ったとしても、そこに愛情のある学級通信にしなくてはいけません。
以上、学級通信作成にあたり、私が意識していたポイントでした。
私は学級運営においては「優しく穏やかなクラス作り」「全員に居場所のあるクラス」を常に意識しています。
学級通信もそのために用いているつもりです。
学級通信に関する書籍はかなり多く出版されているので、ぜひ目を通してみてください。
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