リーダーが育たたなくて困っていませんか!?
組織が強くならなくてやきもきしていませんか!?
それらを解決し得るのがグループ練習です!
〇グループ練習でリーダーを育てる!
今回はどんな部活動でも導入できるグループ練習についてお話したいと思います。
グループ練習はその名の通りチームをグループに分けて行う練習のことです。
たとえば16名チームであれば、4名×4グループに分けて練習を行います。
ペアで行う練習もあるので偶数でグループを形成することが望ましいです。
4名程度が一番人間関係も円滑に行き、個々の活躍も望めます。
なぜグループ練習をすすめるのか、以下の理由があります。
1、普段の全体練習では活躍できない子にもリーダーシップを発揮させる。
…全体練習を行うとリーダーが部長や副部長など一部の子に限られてしまいます。
グループ練習を行うとそれ以外の子もリーダーとしてふるまわなくてはいけなくなるので、自然とリーダーシップが養われていきます。
一人ひとりの責任も増すので、全体練習よりも主体的な練習が期待できます。
私は子どもたち(以前ブログに書いた練習委員会中心)にグループを決めさせていますが、時には番号をふって適当にグループ分けをし、普段ならリーダーにならない子をリーダーに指名したり、下級生の子をリーダーにしたりしています。
構成的にも非構成的にも行うと良いと思います。
ここでの下級生の子の様子を見ると、次の部長候補も見えてきます。
2、練習の効率化を図る。
…中学校の部活動だとどうしてもスペース的な問題が出てきます。
グラウンドや体育館を使用できない日もあるはずです。
そのスペースの問題もグループ練習だと解決できます。
全体で行う練習は広いスペースがどうしても必要になってきますが、グループ単位ならそれほど広いスペースはいらないし、待ち時間が少ないので短時間で大きな成果が期待できます。
また、4名くらいだと互いの目があるので顧問が目を光らせていなくてもさぼることなどできません。
具体的なメニューは後ほど紹介します。
3、チームワークを良くする。
…全体練習だけをしているとなかなか子どもたちの人間関係は見えてきません。
一生懸命に全体練習をやればやるほど練習時間内の選手同士の会話は限られていきます。
プレーの会話しかなくなります。
そうなると、「一緒に練習はしているけれども、実は別に仲は良くない」といった状態ができてしまったり、顧問の気付かないところでケンカをしていたりなどということも出てきます。
このグループ練習は4人で「次は何をしようか?」と相談したり、「ここはこうするといいよ。」などとお互いに教え合ったりしながら行う練習です。
自然とチームワークの良いチームができていきます。
以上、主に三つの理由からおすすめする練習です。
〇具体的にはどのようなことをするのか?
【野球部グループ練習メニュー】
・グラウンド10周 ・ダッシュ20本 ・シャトルティー50球 ・縦素振り30本×5 ・素振り50回 ・腕立て20回×3 ・腹筋30回×3 ・背筋30回×3 ・メディシンボール ・ランジ ・サイドランジ ・かませ歩き ・バント練習 ・けんすい20回 ・真下投げ ・ショーバンキャッチ ・ランニングスロー ・ミニハードル ・ラダー ・ごみ拾い ・ボール磨き ・柔軟
たとえばですが、以上のようなメニューを書いた紙を各グループのリーダーに渡します。
そして、1時間半なら1時間半という時間を与えて、その時間内で全て消化するように求めます。
どれから行っても良いですが、他のグループとかぶらない練習をするように指導します。
上のメニューはダイヤモンドが使えないという設定で組んでみましたが、いくらでも応用が利くので、ぜひ自分なりのメニューでグループ練習を行わせてみてください。
顧問は全体を見てもいいですし、顧問がずっとついている練習があっても良いと思います。
たとえば、このメニューの中に以前お話したベースノックを入れて、それにずっと顧問がついていても良いと思います。
ちなみに私がバドミントン部の顧問だった際は以下のような感じです。
【バドミントン部グループ練習メニュー】
・素振り ・サーブ練習(ショート、ロング20回ずつ) ・ドライブ練習100回 ・グラウンド5周 ・サッカーリフティング ・バスケットドリブル ・縄跳び100回 ・腕立て30回 ・腹筋30回 ・背筋30回 ・ラダー ・ミニハードル ・ゴミ拾い ・掃除 ・雑巾がけ ・柔軟 ・合間の休憩でグループ全員の好きなTV番組を覚える
体育館が使用できない日の練習メニューです。
バドミントン部の場合は野球部よりも体力がなく、運動能力も低い。さらに高い意識の子も少ないため、楽しんでやれるような工夫もいれていました。
50名ほどいたバドミントン部でも10程度のグループに分けることで主体的に練習に取り組み、部員同士の絆も深まっていきました。
以上、グループ練習でした。
実はこの練習、授業で最近取り上げられている「学びの共同体」や『学び合い』の手法を部活動にも取り入れたものです。
生徒が主体的に取り組み、互いに助け合い、支え合うことでチームが成長していきます。
また、リーダーも育ちます。
取り入れると本当に驚くほどチームが変わっていきます。
部活動内での生活指導の問題も激減します。
まずはグラウンドや体育館があまり使えない日に取り入れてみてはいかがでしょうか。
校舎内での練習にも使えます。
ぜひ取り組んでみてください。
※近年は部員が少なく、4名グループを組むことが難しくなってきているので、「ペア練習」として行っています。部員の人数でグループにするかペアにするかを検討してみてください。ペア練習の場合も指導者が構成的にペアを作ることがおすすめです。
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