平日練習は2時間とする文科省の通達!
選手が練習できる時間は限られていますよ!
短い時間で効果をいかにあげるかを考えましょう!!
〇練習時間を短くする工夫をしよう!
以前、シートノック不要論ということで、多少おおげさな表現をしましたが、限られたスペース、限られた時間の中で効率の良い練習が必要だという話をさせていただきました。
また、文科省からの通達で、部活動ガイドラインができました。
私の勤務校もそうですが、多くのチームで練習時間は減ったものと思われます。
↑ガイドラインについてはこちら。私はガイドラインに特段反対ではありません。
また、ガイドラインとは別に冬季は暗くなるのが早いので、どうしても練習時間は短くなりますよね。
「シートノック不要論」の反響も大きかったので、今回は守備練習以外の効率化について考えてみたいと思います。
1、ウォーミングアップ
…以前私はウォーミングアップにものすごくこだわっていました。
私のチームでは試合前のウォーミングアップに野球体操を取り入れているのですが、10分ほどかかります。
ミーティング→ランニング→野球体操で15分くらいでしょうか。
普段の練習でもこの流れでやっていたのですが、2時間程度の練習時間のうち15分がこれに取られてしまうのはどうかと考えるようになりました。
すでに学校生活を送ってからの部活動ですから、身体は大体温まっています(冬季は注意が必要ですが…)。
トレーニングとしてとらえるなら野球体操はありです。
しかし、実戦練習ではないので、春先など少しでも技術を身に着けさせたい時期はこの時間を走塁練習に充てることにしました。
以前ブログに掲載した4か所走塁練習です。
これだと同じくらいの時間でできて、走塁練習になるので効率が良いです。
ちなみに野球体操というのはこの本が元祖です。
最近書店では見かけなくなりました。
効率という点で毎日行うのはやめましたが、
野球体操自体はおすすめですよ。
2、バント練習
…以前は4人組でバント練習を行っていました。
一人10球で行うと10分弱かかるといった感じでした。
しかし、これだと受ける本数も少ないし、守っている時間が無駄なので効率はあまり良くないです。
そこで考えたのが「高速バント練習」です。
ネットを背にして2人1組もしくは3人1組で行います。
投げ手のところにボールケースを用意してポンポンポンポンどんどんボールを投げます。
バッターはひたすらバントをするのですが、ボールは後でまとめて集めます。
一人5分もやると50球くらいやることができます。
後でまとめて集めます。
ボールに限りがあるので5か所くらいしかつくることができませんが、2チームに分けてもう1チームはあまりボールの数を必要としない練習(ペッパーやランダウンなど)をして時間で交代という形にすると良いと思います。
私のチームではボールが足りなかったので、テニスボールも利用しました。
テニスボールは弾み方こそ違うもののボールの怖さは少ないので低学年の子に特におすすめです。
バント練習についてはこちらの記事もどうぞ。
最近はもっと考えが変わり、そもそもバント練習をしなくなりました。
長い目で見たときに、バントはいつでも上手になりますが、バッティングは大きく育てていかなければなかなか育たないからです。
試合でも打って勝った方が楽しいです。
そう考えたときに、バント、バント練習はいらないという結論に至りました。
これは極端な考えですが、効率を考えたとき、「思い切って何かを捨てる」という必要は出てくるかと思います。
3、ロングティーなどの練習で球拾い役を排除する
…ロングティーなどのバッティング練習を行う際に、球拾いをする時間がもったいないと思うようになりました。
フリーバッティングを行う際にポジションにつけて守備練習を兼ねて行うのは良いと思います。
しかし、ロングティーの場合、打球方向も偏りますし、密集して守備を行うと結局一人ひとりの守備範囲も狭くなってあまり守備練習にはなりません。
効果がそれほどなく、集中力も途切れやすいので、球拾い役は思い切って排除するようにしています。
もし外野の守備練習を兼ねたいんだと言う場合、ロングティーを3ヶ所やって、守備は無人。
その他のメンバーは外野ノックをやった方が守備練習になると思いませんか?
実際はスペースや指導者の都合もあって、そううまくはいかないと思うのですが、チームによっては10人くらいが球拾いをしている様子を見ますが、もったいないと感じます。
ボールが無くなったら全員でダッシュして回収です。
4、バッティング練習の合間や練習試合のイニングの合間
…本当にちょっとした時間なのですが、バッティング練習の合間や練習試合のイニングの合間も何もしないのはもったいない時間になります。
私はバッティング練習はグループごとに分けて順番に行っています。
バッティング・バッテリー・守備×2の4グループになることが多いので、バッティングとバッテリーのグループがボール拾いや準備を行っている間に守備の子たちにゴロ転がしやフライ投げをやってあげています。
合間の時間なので一人1球くらいですが積み重ねると大きな時間になります。
試合の合間も同じで、練習試合では控えの子たちにゴロ転がしやノックをしたり、素振りを見てあげたりしています。
これは以前書いた控えの子のモチベーションを上げることにもつなげています。
以上、効率を上げるためのちょっとした工夫でした。
参考になれば幸いです。
〇甲子園に出場するようなチームでも短い練習時間を工夫していることだってあります!
私もこちらの記事を読むまで知らなかったのですが、東京の強豪校「日大鶴ヶ丘高校」も練習時間2時間という限られた時間の中で工夫をして結果を出している高校なのだそうです。
公立校では21世紀枠で甲子園に出場するような学校で2時間の練習時間というのは、いくつか聞いたことがありますが、私立の強豪でもそんなところもあるのだなと驚きました。
時間は無限にあるわけではないですし、中学生であれば他にやらなくてはいけないこともたくさんあります。
短い練習時間でいかに効率良く練習をするか、ぜひ指導者の方々には真剣に考えてもらえたらと思います。
また、甲子園出場校ではありませんが、武田高校の取り組みも注目されています。
平日は55分しかない練習時間を個別練習によって効率を良くするという努力を行っています。
ぜひご覧ください。
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