ウォーミングアップとして活用でき、ストレッチにもなり、パワー&バランスを鍛えるトレーニングでもある。
※書籍帯より
〇すでにかなり広まっている野球体操!
「野球体操」とは須田和人氏が陸上競技で培ったノウハウを野球に活かし、野球に必要な能力を高める日常的に行う運動として開発し、『野球体操』として比佐仁氏と共著で書籍を出版し、広まったものです。
現在ではすでに全国的に有名で、いろんなチームが導入しています。
私は2012年に転勤してきた先生から教わって野球体操を始めました。
チームでの導入とともに、草野球に備えて自分自身でも行い、効果があるのか実験しました。
ちなみに、書籍だとなかなか動きが分からないという人のためにDVDもあります。
書籍版の『野球体操』がかなり評判が良かったことから、DVDも再び売れ、書籍も続編が出ました。

DVDでよくわかる!もっとスゴい野球体操―野球筋養成プログラム
- 作者: 須田和人,比佐仁
- 出版社/メーカー: ベースボールマガジン社
- 発売日: 2012/09
- メディア: 単行本
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ただ、『もっとすごい野球体操』は器具が必要なため、私は取り組んだことがありません。
多くのチームで取り入れているのも、通常の「野球体操」です。
このような形でウォーミングアップに取り入れているチームが多いです。
このチームはかなり上手ですね、すごいです。
〇「野球体操」の効果!
野球体操について須田氏は以下のように述べています。
本書で提案する「野球体操」は、野球特有の「動き」、野球に必要な「力」を生み出す動きを、ウォームアップとして行ってしまうものです。技術は野球そのものの練習をしないと見につきませんが、その前段階の体の動きをウォームアップで身に着けてしまう効果は絶大です。毎日行うものですから、正しい形をつくることで、1年後2年後には、正しい動きが身につきます。それが野球パフォーマンスの向上をはかる礎をつくることになるのです。
『野球体操』P6より引用
というように、「野球体操」はウォーミングアップに取り入れ、毎日繰り返すことで、野球技術の前段階の身体の動きを身につける効果があるということになります。
この須田氏の言い回しはまさにと感じます。
私は先に述べたように、自らもほぼ毎日「野球体操」を続けた結果、明らかに身体能力が向上しました。
それも肩や股関節などの可動域が増し、太ももや腹筋・背筋の筋力がつくという、野球に必要な部分が重点的に鍛えられる結果となりました。
もちろん、肩だけ、股関節だけ、太ももだけ、のように考えたときにもっと良いトレーニングはあるのかもしれませんが、ウォーミングアップの中でこれらをまんべんなく鍛えられるということが「野球体操」のすばらしいところだと思います。
トレーニング兼ウォーミングアップになるということですね。
また、リズムの要素や普段の生活では行わない動作を行うことで、コーディネーショントレーニングにもなっています。
〇「野球体操」を取り入れる際の課題。
そんな非常に効果が高い「野球体操」なのですが、チームで取り入れる場合、二つ課題がありますので注意してください。
1、メニューが50種類ほどある!
メニュー数がかなり多いのが野球体操の特徴です。
基本的にはウォーミングアップで行うわけですから、50種類全部やっていたら、野球の練習をする前に疲れ果てます笑。
50種類の中から指導者が取捨選択し、いくつかに絞る必要があると思います。
もしくはDVDを選手に見せ、選手ミーティングで決めさせても良いと思います。
もちろん、この取捨選択を行う際には、できる限り全身くまなく鍛えられるように選ぶ必要があります。
ちなみに私は16種類でメニューを組みました。
「野球体操」はこのくらいでも汗だくになります。
2、間違った動きや適当な動きで続けるとマイナスの効果が出る!
先に須田氏の言葉を引用させていただきましたが、ウォーミングアップで繰り返すことで野球に必要な能力を向上させていくわけです。
しかし、これはあくまでも「正しい動き」で「野球体操」を続けた場合です。
間違った動きで「野球体操」を続けても野球に必要な能力は向上しませんし、むしろ悪影響になります。
また、やってみると分かりますが、「野球体操」はそれなりにキツいです。
続けていくうちに選手が手を抜くようになっていく場合もあります。
この場合も意味のないことを続けることになってしまい、プラスはありません。
正直、いろんなチームの野球体操を見ていますが、選手が手を抜いてしまっているチームは多いです。
この課題に関しては指導者がどこまで徹底させることができるか腕の見せ所になるでしょう。
以上、「野球体操」のすすめでした。
ぜひチームで取り組んでみてください。
現在、私は個人的に行うとともに、「B-ToRE」と融合することができないか研究中です。
「B-ToRE」についてはこちらの記事をご覧ください。
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