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4スタンス理論を野球に応用する!

廣戸聡一氏が提唱している4スタンス理論は野球に応用できるのでしょうか?

4スタンス理論の紹介とともに、その可能性について考えてみたいと思います!

 

〇4スタンス理論とは何か?

「4スタンス理論」バイブル

「4スタンス理論」バイブル

 

みなさん、4スタンス理論はご存知でしょうか?

テレビでも話題になったことがあるのでご存知の方も多いことと思います。

4スタンス理論は人間の身体の使い方を4つのタイプに分けて考える理論で、ゴルフを中心にいろいろなスポーツに応用されています。

 

前足重心…Aタイプ

後足重心…Bタイプ

内側重心…1タイプ

外側重心…2タイプ

これを組み合わせてA1、A2、B1、B2の4タイプに分類されます。

また、A1、B2は身体の捻じりを使って動かすのが得意なクロスタイプ。

A2、B1は水平に動かすのが得意なパラレルタイプとされています。

 

もちろん、野球にも応用されており、こういった書籍も発売されています。 

キミは松井か、イチローか。―野球革命 4スタンス理論

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これだけで必ず打てる! 廣戸流超バッティング理論

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人間の身体の動きを4つのタイプに分けられるものなのかと初めは半信半疑でしたが、確かに4スタンス理論のタイプチェックをしてみるとどれかに当てはまるんですよね。


横田真一 4スタンスタイプチェック

たとえば上の動画のチェックをしてみると、私はB2タイプなので他のやり方では立つことができません。

不思議ですが、確かに重心の違い、クロス・パラレルの違いというのはありそうです。

まだまだ勉強不足ですが、いろいろなスポーツに応用が効く理論ではないかと考えています。 

 

〇4スタンス理論を野球にそのまま応用できるのか? 

ただ、現状、野球にそのまま適用できるのかは疑問が残ります。

Aタイプがイチロー選手タイプ、Bタイプが松井秀喜選手タイプが典型例と言われています。


イチローの芸術的(変態的)バッティング集Part1 (字幕付き)


www.youtube.com

それは動画等を見ていてなんとなく分かりますが、野球選手がどちらかのタイプになるというのはちょっと無理がある気がします。

またプロ野球選手を4スタンス理論のいずれかのタイプに分類し、解説していることがありますが、それも全部が全部正しいとは限りません。

プロ野球選手を先の動画で行ったようにタイプチェックした上でフォーム解析し、分類、解説するなら分かりますが、おそらくそこまではできていないと思います。

そうなると、「〇〇投手はA1タイプの特徴を持っていて…」なんて解説が正しいかどうか不明なわけです。

〇〇投手は本来のタイプはB1タイプだけれども、高校時代の指導によってA1タイプに矯正されたという可能性もあるわけです。

そういったケースも増えてくると、タイプ別の理想のフォームというものも疑わしい可能性が出てきます。

少なくとも廣戸氏の研究段階では野球というスポーツに特化できてはいないのではないかというのが私の意見です。

野球というスポーツに特化して4スタンス理論を研究し、タイプ別に膨大なデータを収集する必要と、そのタイプ別の指導を継続的に行い結果を出していく必要があるはずです。

 

ちょっと批判的に聞こえるかもしれない意見を書いてしまいましたが、4スタンス理論にはかなりの可能性を感じています。

特に人間には人それぞれ得意な動き、不得意な動きがあるという考え方は、従来の画一的な野球の技術指導に警鐘を鳴らしています。

指導者の教え方で上手にならなかったから下手くそなのではなく、その指導がその選手に合っていない可能性があるということを指導者は考えなくてはいけないわけです。

これは指導を行う上で非常に重要なことですし、その考えを補うには4スタンス理論はかなり役に立つと思います。

ただ、さらに言えば、4スタンスに分類された選手たちにも、さらに細かく個性があるはずです。

同じA1タイプの選手だとしても、身長、体重、筋力はみんなバラバラです。

画一的な指導にならないように4スタンス理論を取り入れたとしても、個別の指導においては、さらに細かく選手の個性を見極める必要があると思っています。 

 

〇4スタンス理論を参考にしたポジション選び!

あくまでも参考程度ですが、私は選手の適正ポジションを考える際に4スタンス理論を参考にしています。

特に内野手はサードやショートが自身の左側に投げることが多いのに対して、セカンドは自身の右側に投げることも多いという違いがあります。 

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↑先日引退したソフトバンク本多選手の練習風景ですが、このセカンドから2塁ベースに送球をする動きは後足重心で行うので、AタイプよりもBタイプの選手の方が上手だと感じています。

 

また、サードやショートは打球を前でさばくことが多いのに対して、セカンドは打球を待っても間に合うことが多いのも特徴です。 


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↑巨人の坂本選手は前のボテボテの打球の処理が上手なイメージがありますが、前足重心のAタイプなのではないでしょうか?

Bタイプの選手は前で打球を処理できても、その後のスローイングが遅い選手が多いと感じています。

これはおそらく、前の打球をさばいた後に、Aタイプの選手は前足重心が得意なので、低い姿勢でそのまま投げることができますが、Bタイプの選手はスローイングの際に後足に重心を移動するために起き上がる必要があるためだと思われます。

 

これらの特徴から、私はサード・ショートをAタイプ。

セカンドはBタイプの選手にすることが多いです。

当然、チーム状況によりますが…。

 

また、ピッチングに関しても少しですが4スタンス理論を活かしているつもりです。 

4スタンス理論をピッチングに活かした記事はこちらです。 

www.taguchizu.net

 

バッティングに関しては4スタンス理論はほぼ意識していません。

スタンスの時点で違和感のある選手にエッセンスとして取り入れるくらいです。 

正直、まだまだ勉強不足で、穴のある記事だと思いますが、参考になれば幸いです。

今後も学び、野球指導に4スタンス理論を活かしていきたいと思います。 

とにかくおもしろい理論なので、みなさんもぜひご覧ください。

 

関連記事です。 

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