生徒が楽しく積極的に取り組むことができる授業はどうやって作るのだろう?
主体的・対話的で深い学びにもならなくてはいけません!
〇田口式楽しい社会科の授業
今回は私の授業の進め方を紹介したいと思います。
私は中学社会科を受け持っております。
基本的には自作のプリントを用いて授業を行っています。
1、前時の復習(5分程度)
…前回の授業内容を振り返りながら発問をし、挙手発表を求めていきます。
私はこの場面はコの字体型で行っています。
コの字体型で行うことで周囲の様子が分かるので積極的に手が挙げやすくなります。
一年生のころから発表しやすい雰囲気を作ることで3年生になっても1クラス20人以上が挙手を行ってくれます。
この後、本時の導入を行ういますが、実際授業の入りは必ずこの復習からになるので、ここで穏やかに楽しく、そして真剣に学ぶ雰囲気を作るように努めています。
※コの字についてはこちら。
2、プリント作業(15~20分程度)
…コの字体形から4人組を作ってのグループ学習にうつります。
プリントの課題は毎回違いますが
①穴埋め
②重要語句まとめ
③質問の答えを考える
④ある出来事について自分の意見をまとめる、などです。
また、歴史上の人物の絵を描かせたりすることもあります。
この作業中は分からないところは友達に聞いてやります。
「分からないところは友達に聞くんだよ。」と声をかけていて、「友達に教えるんだよ。」とは声をかけてはいません。
せっかくあと少しで解けるのに余計なおせっかいで口出ししてしまったということがあるからです。
しかし、困っている友達を見捨ててはいけないとも伝えています。
毎時間グループで活動しているうちにそのへんのさじ加減は子どもたちが分かってくるようになります。
うるさくなるのではないかと思う人もいると思うのですが、事前に確認したり、振り返りでグループワークの反省を語ってあげるとそこまでおかしなことにはなりません。
グループワーク中は基本的には見守ります。
3、解説(10~15分程度)
…プリントの解説を行います。
生徒が集中して解説を聞くことができるのは15分くらいが限界だと私は考えているので、できるだけ15分におさめるようにしています。
また、この解説の途中でも発問を4、5問混ぜます。
この発問はすぐに挙手発表させるのではなく、グループで相談する時間をとってから挙手発表させます。
たとえば、「太平洋は三大洋の一つだけど、あと二つは何だろう?グループで相談してみよう。」と問いかけます。
相談する時間は5~20秒程度です。
なぜこの時間を取るかというと、
①答えが分からない子がただ友達が答えを発表するのを待つのではなく、考えることができる。
②グループで答えを確認すると自信をもって挙手発表ができる。
③集中力が続かない子が切り替える時間になる。
このようなメリットがあります。
特に意外と③の効果が高く、真剣に先生を見て話を聞いていた子たちの気持ちが一瞬グループに向かうことでクラスの雰囲気が良い意味でふっと抜けます。
その後また解説に戻ったときに最初と同じように集中して聞くことができます。
4、発展の課題(10~15分程度)
…日によってバラバラです。
基本的にはその時間のまとめとして「~~について50字以内でまとめてみましょう」などという課題を与えてグループごとにやらせることもありますし、復習テストを兼ねてビンゴをすることもあります。
興味関心を重視する単元の導入ではクイズ大会をすることもあります。
また、言語活動を入れることも多く、1年だとプリントにまとめた意見を発表しあう、2~3年は集団討論を行うこともあります。
5、まとめ(5分以内)
…その日の授業を内容を振り返るとともに、学習に取り組む姿勢も振り返ります。
その後授業の感想(質問可)を必ず記入させています。
授業の感想を書いてもらう理由は一番は生徒の理解度を把握するためです。
自分ではきちんと伝えたつもりでも、生徒が誤った理解をしている場合があります。
感想でその点を把握することで次の時間の復習につなげることができます。
また、この感想欄にコメントを書くことで気になった生徒に声かけを行えます。
以上、私の授業の進め方でした。
私の授業は佐藤学氏が提唱している「学びの共同体」を土台としつつ、自分の経験をもとに自分らしさを出したものになっています。
みなさんの参考になれば幸いです。
質問もいつでも受け付けています。
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