選手の肩や肘は消耗品です!
無理をさせて故障することのないようにしましょう!
〇肩・肘の酷使は避けたい
特に1年生の入学直後、夏休みやオフシーズンなどの時期は基礎が大事と考えている方も多く、キャッチボールを丁寧に指導したり、ノックを多く行ったりという顧問の先生も多いようです。
それ自体は賛成なのですが、それらの練習の際に考えて欲しいのが、肩を酷使させないということです。
「でもキャッチボールやノックは大事じゃないか」とおっしゃる方もいます。
それは当然そうなのですが、肩や肘を痛めないようにする工夫を行った上でそういった練習に取り組んで欲しいものです。
たとえば、ボール回しをさせたい、ノックで捕球姿勢や捕ってから投げるまでの動きを反復させたい、など考えたとします。
もし、基礎を身に着けたいというレベルであれば、塁間を短くしてみましょう。
塁間を20メートルにして練習を行うだけでもずいぶん肩・肘の負担は違います。
↑こちらをご覧ください。キャッチボールで有名な日大鶴ヶ丘高校のボール回しですが、内側の円はおそらく20m弱ですよね。
動きの確認ならこの距離でいいと思いませんか?
あとは、そもそも投げる必要があるのかということも考えてみてください。
外野フライの捕球練習をしたいだけなら送球する必要はありません。
カゴを用意して入れればいいだけです。
また、しっかりとステップをしているかも見てあげてください。
右投げであればスローの際に右足をしっかりと前にステップしているかどうかです。
よく見ると前ではなく、後ろや横にステップしてしまっている選手がかなり多いです。
プロ野球選手はほとんどそうですが、地肩でどうにでもなります。
しかし、身体の小さい子や肩の弱い子はしっかりと前にステップする癖をつけないと肩の負担が大きく、故障しやすくなってしまいます。
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また、一日練習の際に午前と午後で2回肩を作らせることはできるだけやめたほうが良いと思います。
どちらかはバッティングメニューにして、投げなくて済むように工夫するか、せめて投手だけでもどちらかはノースローにして欲しいと思います。
秋季キャンプ2日目
— スポーツ報知・巨人取材班 (@hochi_giants) 2016年11月6日
本日のメニュー表 pic.twitter.com/hUktK1omft
これはプロ野球のキャンプの例ですが、プロですら投手に2回肩を作らせています。
実際に自分が経験しないと分からないかもしれませんが、投手が午前も午後も肩を作るのは肩や肘にかなりの負担がかかります。
ぜひ配慮して欲しいと思います。
選手はなかなか肩・肘が痛いことを言い出せません。
指導者の側で酷使を避けることが大切だと思います。
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指導者の方はこういった本にも目を通しておくと良いと思います。
上記3冊は私が持っているおすすめの本になります。
〇野球肘にならない投球フォームを作る参考になる良記事を紹介!!
こちらは「とよだクリニック」さんのブログの記事なのですが、野球肘や野球肩の原因や予防・治し方などについてかなり詳しくまとめられています。
正直、私も野球肘について記事を書きたいとは思っていたものの、専門外ですし、本を読んでかじった程度の知識で間違ったことを書いても怖いと思い書けずにいました。
そんなところで出会ったのがこちらの記事です。
すばらしくまとまっていて野球選手や指導者の方々に読んでいただきたいと思い、リンクを貼らせていただく許可をいただきました。
ぜひ一度見ていただけたらと思います。
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