意外と知られていないKWBボール!
軟式野球と硬式野球の架け橋となってきたボールです!
中3生の軟式野球引退後、高校野球の準備期間におすすめです!
〇安全で硬式野球の準備に最適なKWBボールをご存知ですか?
みなさん、KWBボールはご存知でしょうか?
KWBボールとは旧Kボールのことで、ナガセケンコー社が軟式野球と硬式野球を繋ぐことを目的に開発したボールです。
名称は2015年から変更されています。
こちらの商品になります。
KWBのKには「硬式、からだ」、Wには「ワールド」、Bには「ボール」という意味があり、以前はケンコーワールドボールとも呼ばれていました。
「それやったらケンコーワールドボールボールになるやないか~い!」
というツッコミはご遠慮ください。
このKWBボールは素材はゴムでできているものの、硬式球と同じ重さ・大きさになっているのが特徴です。
中は空洞のため、硬式球よりも圧倒的に安全で、軟式からの移行もスムーズにできます。
重さや大きさの比較はこうなっています。
軟式球と比べてより硬球に近い作りになっているわけです。
ちなみに値段は軟式球とほぼ同じです。
経済的にも硬球よりも手頃なため、東南アジアや中南米でも使用されているそうです。
を参考にしました。また画像もこちらから引用させていただきました。
ちなみに準硬式球(H号球)ともまた異なるボールです。
準硬式野球で使用するボールは、規格の直径、重量、反発力に合わせコルクの粉末と樹脂を適度に混ぜ合わせた 芯に糸を巻き付け(接着しやすくして)表面を天然ゴムで覆ったもので作られていますので、丁度硬式ボール(準硬式ボールとほぼ同じ芯を牛皮で覆ったもの) と軟式ボール(芯はなく中空で表面のゴムの模様が準硬式ボールと同じもの)の中間的存在です。
かなり似ていますし、重さや大きさ、反発係数はほぼ同じなのですが、KWBボールの方が中身が空洞の分、安全な印象があります。
全力で投げたボールをデッドボールを受けて比べたわけではないですが、キャッチボールをした感じだとそうだと思います。
〇KWBボールで行われる大会も当然あります!
KWBボールで行われている大会は、日本KWB野球連盟主催の大きな大会が二つあります。
8月に伊豆で行われているKWB選手権大会。
場所は毎大会変わっているようですが、10月に行われているKWB秋季大会。
以上の二つ、ともに参加資格は15歳以下、要するに中学3年生まで出場できる大会があります。
8月の選手権大会は軟式野球の他の大会と被ってしまう現状から、10月の秋季大会の方が近年は盛り上がっている印象です。
実際、8月の選手権大会は参加チーム数が男子16チームなのに対し、秋季大会は男子33チーム、女子11チームの同時開催で、KWB野球連盟も秋季大会に力を入れていることが分かります。
女子チームの大会も行われるようになったのは2011年からと歴史は浅いですが、女子野球の普及にも貢献してくれています。
気になるのは、どのようなチームが参加しているかということです。
KWBボールの基本理念が軟式野球と硬式野球を繋ぐということになっていますので、軟式野球をやっていた選手たちが出場することが基本になります。
硬式のシニアやボーイズの選手たちが参加したというのは私は聞いたことがありません。
基本は軟式クラブチーム、もしくは県や市の選抜チームが出場します。
KWBボールしか使用していないクラブチームというのもあるのかもしれませんが、東京では聞いたことが無いです。
軟式球の主要大会が終了後に、KWBボールを使用し秋季大会に臨むというパターンが多いと感じています。
そのため、選手権大会よりも秋季大会の方が盛り上がるようになっています。
ちなみに複合バットは使用できません。
また、国際大会でもKWBボールは使用されています。
BFA(アジア野球連盟)の公認球として使用されており、ほぼ2年に1回、U-15アジア選手権大会が開催されています。
しかし、ちょっと驚いたことに2017年の11月に行われる第9回U-15アジア選手権大会の使用球は「M号球」と発表されました。
M号球の大会での使用は本来は2018年秋季からとなっています。
それでも、前倒しで国際大会で使用するということはKWBボールはその役目を終えたということになるのでしょうか?
ちなみにU-15日本代表は8月下旬の強化合宿ではKWBボールを使用して練習や強化試合を行っています。
「第9回 BFA U-15アジア選手権」では普段、日本の中学軟式野球で使っているものとは違うKボールと金属バットを使用することになるため、その対応がカギになる侍ジャパンU-15代表。
第9回 BFA U-15アジア選手権制覇への試金石 充実の強化試合4試合を終える | U-15 | チームレポート | 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト より
今回の使用球の変更が急なものであったことが分かります。
BFAの公式発表が無いのでちょっと分からないのですが、もしそうだとすると、KWBボールが今までに果たしてきた役割を考えると残念ですね。
日本KWB野球連盟のホームページにもこの件については何も触れられていません。
〇個人での使用もおすすめ!
先に主要大会を紹介しましたが、試合で使用するにはKWBボールの大会にも参加する軟式クラブチームに所属している、もしくは選抜チームに選ばれることが条件になってきます。
いくら力があってもKWB選抜チーム自体を作っていない地域も多いですから試合での使用はなかなか敷居が高いように思います。
しかし、硬式球に慣れるための準備としてKWBボールは非常におすすめできるボールです。
大体の中学生は7月くらいには現役引退しますから、そこからいきなり硬式球での練習を始めるのではなく、ワンクッション入れて個人でKWBボールを使用して練習を行うことをおすすめします。
特に肩はちょっとの重さの違いであっても非常に敏感です。
いきなり強く投げるのではなく、少しずつKWBボールで慣らしていき、年明けくらいに硬式球に移行していくくらいで良いのではないでしょうか?
私自身は中学生当時KWBボールは無かったのでこういった段階を踏んだ以降はしませんでしたが、やはり硬式球にはとまどいました。
そのとまどいを少なくするために、ぜひKWBボールを活用してみてください。
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