中学校野球部!絶対に強くなるヒント集

中学野球や部活動の経営をしている方々のお役に立てるように、野球技術のみではなく、組織づくりのことなど、野球部の経営に役立つ情報をどんどん発信していきます。また、野球小僧を育てたい親御さんに役立つ情報も掲載していきます。宮川理論の公認指導員です。

教員の仕事の不平等【教員ブラック問題】

ブラック化の原因は部活動だけではない…

様々な部分で見直すべきことがある。

 

 

〇何が教員の負担になっているのか?

野球部がメインのブログですが、時々教育問題などについても取り上げている当ブログです。

野球の話題しか期待していない人は読み飛ばしてくださいね。

 

以前(だいぶ前ですが)、教員の勤務の実態についてまとめ、それを是正する案を書きました。 

www.taguchizu.net

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このときは教員の多忙感の主な原因として部活動の問題を取り上げました。

確かに部活動は問題の一つであると思うのですが、もっと根底に「仕事量の不平等」問題があると私は考えています。

 

 

〇はたして教員の仕事は平等なのか?

東京都の仕組みでいくと、教員は一応縦割り社会になっています。

校長→副校長(東京都では教頭と言いません)→主幹教諭→主任教諭→教諭。

となっています。

しかし、学校現場は不思議なもので、主幹教諭以下は明確に仕事が異なるわけではないんですね。

一般企業であれば、部長と平社員では仕事が異なってきて(もちろんかぶるものもありますが)当然だと思うのですが、学校現場ではそうではないのです。

本来であれば主幹教諭というのは教務主任や生活指導主任などの重要な校内分掌を任され、教員の中でリーダーシップを取っていく役職です。

しかし、必ず教務主任などをやらなければいけないという決まりはありません。

主任教諭も学年主任などを任され、主幹教諭を補佐していく役職のはずですが、学年主任をやらなくてはいけないという決まりはありません。

 

しかも教員のそのいわゆる出世は希望試験制です。

希望者が試験を受けて合格すると昇進する仕組みになっています。

試験は論文なので、極端な話、論文さえ書ければ昇進します。

その結果、教務主任や生活指導主任の適正を欠くような主幹教諭、学年主任などとても任せられない主任教諭が存在するわけです。

一方で、昇進を希望しなかった人の中に有能な人も多くいることになります。

一般企業のように(すべてとは言いませんが)、有能な人を適職につけるということがうまくいかない職場ができやすいのです。

 

さらに、一般企業では考えられないかもしれませんが、教員は学校内での仕事(校内分掌もしくは校務分掌と言います)を希望、もしくは拒否することができます。

これはそういう権利があるとされているわけではなく、校長との面接をし、来年度の校内分掌を検討するにあたって、意見を述べることができることが当たり前となっているからです。

校長は雇用者ではありません。

広い目で見ると中間管理職になります。

したがって、校長には絶対的な任命権はなく

「頼むから来年度は教務主任をやってくれないか?」という形でお願いするしかありません。

そこに先に述べたように主幹教諭が教務主任をやる決まりなどありませんから、他に適任者、言い方は悪いかもしれませんが押し付けられる人を探すしかなくなるわけです。

その結果どんなことが起こるかというと、最初に述べたように「仕事の不平等」が起こってしまうのです。

 

 

〇仕事の不平等が起こると…

主幹教諭なのに主要な校内分掌をもっていない。

逆に平の教諭なのに断れない人、能力のある人は重い校内分掌をいくつももたされる…。

もちろん給与は圧倒的に主幹教諭のほうが上ですが、こんな不平等が当たり前のように起こってしまうのです。

その校内分掌の中に一応部活動も入ります(別枠という人もいます)。

その部活動も希望制(拒否制とも言えるかもしれません)で、みんながやりたがらないような部活動は若手教諭に降ってくるわけです。

私も若手だったころは

「若いのは馬車馬のように働くものなんだよ」

と当時の管理職に笑いながら言われましたが、そんな言葉を言えてしまうくらい学校現場は異常です。

 

さらに問題なのは、年度途中での校内分掌の変更はほぼできないということです。

年度初めに割り振った分掌でうまくいかないところがあり、大きな仕事の不平等があったとしても些細な変更はできても、大きな変更は難しいのです。

たとえば、A主任教諭に1学年主任を任せたところ、全く学年経営がうまくいかず、学年が崩壊してしまったとします。

その場合でも、年度途中での変更は子どもや保護者への信頼が揺らいでしまうのでできません。

担任が力がなくても、部活動顧問がうまくいかなくても一年間は続けるのが基本線になってしまうのです。

その結果、授業がパンパン、部活動は土日も、市の研究委員会にも派遣され、毎日遅くまで残業をしても仕事が回らず、クラスもめちゃくちゃで身体を壊す寸前の若手教員もいれば、一方で授業スカスカ、部活動は持たず、定時に退勤する教員もいるわけです。

それでも年度途中でのリバランスははかられない。

これってけっこう大変なことだと思いませんか?

 

もちろん、今回あげた例はひどい例だとは思いますが、極端な例・稀な例だとは思いません。

そういう経験がある先生は多いのではないでしょうか?

 

部活動の問題を考えるにあたっては、こういった「仕事の不平等」問題についても考えていかなくてはいけないと私は思います。

また、考えがまとまったら記事にしたいと思います。

みなさんのご意見もいただければ嬉しいです。

 

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