2016年ルーキーイヤーで4勝!
2019年には初めて規定投球回に到達し9勝をあげた!
コントロールやクイックが改善された感のある青柳投手!
先発ローテの柱になって欲しい魅力的なアンダースロー!!
〇近年では珍しいアンダースロー先発投手!
青柳晃洋投手は帝京大学出身。
大学時代は15勝で防御率1.91とすばらしい成績をおさめ、2015年のドラフトで阪神に5巡目指名されたアンダースロー右腕です。
アンダースローと言ってもサイドスローに近い角度なのでサイドスローもしくはクォータースローなどと言われることもあります。
サイドスローやアンダースローの先発投手は近年では珍しくなりました。
といっても、私の中で斎藤雅樹投手や潮崎投手のイメージが強いだけで、割合は減っていないのかもしれませんが…。
2016年はルーキーイヤーでしたが、後半は先発ローテ入りし、4勝を記録。
4勝ですが、私の中ではそれ以上に活躍したイメージが強いです。
特に7月のジャイアンツ戦初先発で7回被安打1、無失点で勝ち投手だった試合は見ていて鳥肌が立ちました。
「2017年はさらなる飛躍を」と勝手に期待していましたが、4月は後述する制球難に苦しみ、2軍落ち。
その後、6月に初勝利を上げますが、結局ルーキーイヤーと同じ4勝に留まりました。
2018年シーズンは1軍では1勝にとどまったものの、2軍では最多勝を獲得。
勢いそのままに2019年シーズンについにブレイク。
初めて規定投球回に達し、
9勝、防御率3.14、100奪三振
と素晴らしい成績を残しました。
2019年シーズンはセ・リーグで規定投球回に到達した投手はたったの9人。
阪神では西投手と青栁投手のみでした。
この成績は誇って良いものだと思います。
2020年シーズンはローテーションの柱として期待ですね。
私自身もサイドスローだったこともあり、サイドスローやアンダースロー投手びいきな部分もあるのですが、この青柳投手は本当に魅力的な投手だと思っています。
今回はこの青柳投手の魅力に迫りたいと思います。
〇青柳投手の魅力!
1、アンダースローからのストレートに威力がある!
青柳投手のストレートの自己最速は148kmだそうですが、当然毎回148km出るはずはありません。
先の動画で見ても分かるように、ストレートのスピードガン表示はだいたい140km前後です。
140kmだと遅いと思うかもしれませんが、かなり威力があります!
動画のストレートに注目して欲しいのですが、アンダースロー独特のノビのあるストレートで、差し込まれるバッターが多いです。
これをバンバンインコースに決めることができれば、そう打たれはしないと思えるボールです!
2、多彩な変化球が魅力的!
490.青柳が坂本を三振にとる1回 2016_7_20 阪神VS巨人(甲子園).mp4
青柳投手の持ち球はストレートとスライダー、2シーム、チェンジアップの4種類のようです。
↑こちらを見ると、シュートの割合が高いですね。
それで多彩な変化球という表現は微妙に思うかもしれませんが、同じスライダーや2シームでも投げ分けているように見えます。
特にスライダーは大きく曲がるスライダー、カット気味のスライダー、緩いカーブのようなスライダーの3種類投げ分けているように見えます。
上の動画は坂本選手から三振を奪ったスライダーですが、これは大きく曲がるスライダーですね。
一番最初に上げた動画ではカット気味のスライダーでも三振を奪っています。
また、カウントを整える際にはカーブ気味に投げています。
以前紹介したクイックカーブも取り入れていますよ。
2シームも非常に独特です。
どちらかというとシンカーに近い2シームで、私が提唱している0シームのような変化をしています。
チェンジアップは投球割合は多くありませんが、かなり効果的な球種になっていて、投球割合を増やすべくキャンプで投げ込んでいるそうです。
こういった変化球も青柳投手の魅力の一つですね。
3、マンガ大好き!
青柳投手はマンガが大好きだそうです。
私もマンガが大好きなのでそういったところには親近感が涌きます。
特に週刊少年マガジンは毎週購読しているようで、台湾にウインターリーグで行った際にはマガジンが読めないことを嘆いていたそうで、それを知った講談社からその間のマガジンが届くというほんわかするエピソードもあったりします。
武器である2シームも『ドカベン』の里中の「サトルボール」からきているという話も聞いたことがあります。
〇青柳選手の課題!
1、コントロールがまだまだ!
2016年の成績だけ見ると球界トップクラスの制球難です汗。
こんな動画があるくらいです。
とにかく、荒れます…。
クソボールが多いんですよね…。
意味の無いボール球でカウントを悪くしてフォアボールや打たれるというのが悪いときのパターンです。
2016年に一番フォアボールが多かったのは阪神の藤浪投手なのですが、1試合のフォアボール期待値を表す数値BB/9は藤浪投手3.73を圧倒的に上回る5.27という笑えない数値をたたき出しています。
アンダースローでコントロールをつけるにはかなり下半身を強化しなくてはいけないのでルーキーイヤーには少し難しかったかもしれません。
2017年は制球難はやや改善され、四死球の数が48→38に減りました。
まあ死球は増えたので、荒れ球は治っていませんが…(´・ω・`)
2018年はそれほど1軍登板はありませんでしたので省略。
2019年は四死球42です。
そのうち12が死球。
投球回数が増えているので、コントロールは改善されていると言っていいのかどうなのか良く分かりませんが、見ていてハラハラはします。
ところで、
↑高校野球ドットコムが「制球力向上」をテーマに青柳投手にインタビューしています…。
いじわるなんですかね(´・ω・`)
2、クイックが苦手!→上手になってきた!
そうなんです。
2016年は盗塁されまくりでした。
青柳投手はあまりクイックが得意ではなかったんですね。
ですが、これはアンダースロー投手が必ず突き当たる壁だと思います。
アンダースローのクイックはかなり難しいです。
身体を前傾させる必要があるため、青柳投手のみならず、アンダースロー投手はクイックが速くない傾向にあります。
この点をもう少しなんとかすればさらに良い投手になると思います。
ということで、2017年シーズンはキャンプで徹底的にクイックに取り組みました。
記事を見ても青柳投手自身も課題と考え、懸命に取り組んでいる様子がうかがえます。
実際に2017年シーズンはクイックがかなり速くなっています。
しかし、盗塁を許すのはクイックだけではなく、リズムや牽制なども絡んでくるので、あと一歩というところでしょうか。
ちなみにクイックについてはこちらの記事をご覧ください。
その後、2018年、2019年とどんどんクイックが速く、上手になっていて、純粋にすごいと感じました。
3、左打者相手だと決め手に欠く!
これまた本人も自覚していることと思いますが、サイドスローやアンダースロー右腕は左打者を苦手にする傾向があります。
青柳投手も対右打者の被打率よりも対左打者の被打率が2倍も悪くなっています。
これはリリースの角度が見えやすくなってしまうのである程度仕方がないことなのですが、彼の場合、持っている球種も左打者に有効ではないので特に決め手を欠いている印象があります。
左打者は2シームの見極めが容易なので、スライダーをインコースにしっかりと決められるようになるしかないのかなと思っています。
〇青柳投手に注目しよう!
ということで、まだまだ課題もある青柳投手ですが、成長の余地も大きく、非常に魅力的な投手です。
阪神ファンもそうでない方も、2020年シーズンはぜひ彼に注目してみてください!
青柳晃洋で検索すると、検索予測で「青柳晃洋 髪」と出てくるのはかわいそうだからやめましょう!
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