危険なプレーは野球の楽しさを損なう!
打者走者の1塁へのヘッドスライディングを守備妨害として禁止にしたほうが良い!!
〇1塁にヘッドスライディングするのはなぜか?
菊池雄星投手、内野ゴロでヘッドスライディング(2009.03.25)
高校野球などでよく1塁へヘッドスライディングをする光景を見ます。
以前、1塁へヘッドスライディングをするのと駆け抜けるのではどちらが速いのか検証している動画を見たことがあります。
その動画では駆け抜けた方が速いと結論づけていましたが、私はヘッドスライディングの方がセーフになりやすいと考えています。
その動画でヘッドスライディングをしている人が、勢いを少し殺してしまっていたことが一つの理由です。
駆け抜けとヘッドスライディングのどちらが速いかはもっと大勢を集めて、塁間の秒数を測る検証実験をしなければ分からないことだと思います。
一人だけで結論づけてはいけません。
しかし、たとえ駆け抜けの方が速くても、ヘッドスライディングをするメリットはあります。
そのメリットになっているもう一つの理由は、ヘッドスライディングをすることでファーストがかなり守りづらくなることです。
ファーストは内野手からの送球が左側に逸れたときや、キャッチャーからの送球の際にヘッドスライディングをされると、かなり捕球しづらくなります。
私はファースト歴も長いのでよく分かります。
ですから、セーフになる確率を上げるという点では、ヘッドスライディングするのもあながち間違いではないと思われます。
〇1塁へのヘッドスライディングはかなり危険!
しかし、私は1塁へヘッドスライディングすることはおすすめしません。
それは単純に危険だからです。
下手にヘッドスライディングしてしまうと頚椎や腰痛を痛める可能性がありますし、そこまでいかないにしても突き指や肩を痛めることもあります。
帰塁の際にヘッドスライディングをするじゃないかと思うかもしれませんが、帰塁のときのヘッドスライディングとバッターランナーでのヘッドスライディングは危険度が全然違います。
帰塁のヘッドスライディングはほぼ止まった状態からします。
バッターランナーのヘッドスライディングは全力疾走からのヘッドスライディングになるわけです。
当然全力疾走からのヘッドスライディングの方が危険です。
日本ハム戦士・陽岱鋼気迫のヘッドスライディング!(左手の手根部強打し骨折の可能性も)
↑こんな様子でケガ人が多く出ています…。
さらに、バッターランナーのヘッドスライディングはファーストベースに入る内野手から手を踏まれてしまう危険もあります。
おまけに、その内野手も衝突を避けようとしてケガをしてしまうこともあります。
ランナーにとっても野手にとっても双方にとって危険なプレーなのです。
バッターランナーの1塁へのヘッドスライディングがいかに危険か伝わるでしょうか?
〇バッターランナーの1塁へのヘッドスライディングは守備妨害として禁止すべきだ!
ここまで「なぜ1塁にヘッドスライディングをするのか?」「ヘッドスライディングの危険性」という順にお話ししてきました。
いくらメリットがあるとは言え「1塁に入る内野手が捕球しづらくなる」というメリットは守備妨害そのものです。
おまけに危険なプレーときている。
これは2017年シーズンから禁止された「ゲッツー崩し」のスライディングと同じようなことではないかと私は思います。
当然、指導者がヘッドスライディングは危険なのでやめるように指導することも重要ですが、現状のルールのままだと、選手が必死になってセーフになりたいがためにヘッドスライディングをしてしまうこともあるでしょう。
したがって、このバッターランナーの1塁へのヘッドスライディングも守備妨害にし、選手が安全にプレーできるように野球規則を改訂すべきだと考えます。
高校野球ファンなどの中にはヘッドスライディングを楽しみにしている方もいると思うのですが、現にヘッドスライディングでケガ人も出るわけですから、プレイヤーファーストでぜひ規則を変えてもらいたいものです。
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