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サイン盗みは絶対にしてはならない!野球界からアンフェアな行為を根絶しよう!

サイン盗み疑惑再び!

サイン盗みはアンフェアな行為だということを野球界全体が共通認識しなければならない!

サイン盗みを野球界から根絶しよう!!

 

〇またまた出てしまった「サイン盗み」疑惑…

2019年のセンバツ高校野球では「サイン盗み」疑惑が話題になってしまいました。

まずは大会二日目の横浜高校対明豊高校戦。

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横浜が攻撃中の三回2死二塁。打席に6番及川を迎えた場面で、二塁走者が投球直前にヘルメットを触るなど、あたかも相手バッテリーのサインを伝達しているかのような動きをした。これを見た球審が、二塁走者の方に歩み寄り、注意したのだ。

 高野連の審判規則委員長である窪田哲之理事は、「真偽はわからないが、動作的にいわゆるサインを打者に送っているような、紛らわしく誤解されても仕方がないという動作があった。明豊の捕手からも指摘があった」と、こう続けた。

明豊戦“サイン盗み”疑惑めぐり謝罪…横浜・平田監督の評判|野球|日刊ゲンダイDIGITAL (nikkan-gendai.com)

横浜高校の2塁ランナーがサインを盗み、それを伝達していた疑いがあるとして審判が注意しています。

 

そして残念なことに、2回戦習志野高校対星稜高校戦でも疑惑がもちあがりました。

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試合後、星稜・林和成監督が習志野の攻撃について「二塁走者が(打者に向けて)サインを出していた。最初から最後までずっと」と主張。

https://www.daily.co.jp/baseball/2019/03/28/0012189379.shtml より

こちらは審判団からの注意ではなく、星稜高校側からの申し出であり、審判団は「サイン盗みは確認できなかった」と述べていますから横浜高校のケースとは若干異なりますが、疑惑が上がってしまったのは事実。


[ランナーの動画あり]習志野サイン盗みのシーン 星稜vs習志野 サイン盗み

確かにヘルメットを触る仕草をしてしまっているんですよね。

私も録画を確認してみたのですが、何とも言えません。

単に意味なくヘルメットを触ってしまったようにも思えますし、その後のバッターの見極めが変化球と分かっていたようにも見えます(3回まで習志野高校は奥川投手の変化球に全く対応できていませんでした)。

また、星稜の主張がこの仕草を示しているのかも不明で、録画ではランナーの足元が見えていないのですが、足を使ってサインを伝達していたと星稜は疑ったのかもしれません。

 

横浜高校、習志野高校ともに真偽は不明であり、「サイン盗み」があったと断定はできません。

しかし、そもそも疑われること自体が良くないことであり、また、野球ファンの中でも「サイン盗み」をテクニックとして肯定するような雰囲気があることも問題であると考えています。 

 

〇過去にもあった疑惑…

高校野球ファンならご存知かと思いますが、この「サイン盗み」疑惑は過去にもありました。

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こちらの記事にも紹介されていますが、過去には甲子園で浦和学院、秀岳館、花巻東などいわゆる甲子園常連校が注意を受けています。

あくまでも疑惑ではありますが、地方大会でも強豪校のサイン盗みの噂は多々あり、地元ファンの中では、「当然やっている」と認識されている高校もたくさんあります。

オールドファンの中にはサイン盗みも高度なテクニック、野球の一部などと捉えている方もいらっしゃいますが、現在は「大会規則」で明確に禁止されており、高度なテクニックなどではなく、ただのアンフェアな行為です。

サインがバレたくらいで勝敗にそんなに影響は無いなどと言う人もいますが、140kmを超えるようなスピードボールと鋭い変化球がある場合、「ストレートなのか変化球」なのかが分かるだけでも大きく違います。

マシンでスピードボールや変化球を繰り返し練習している現在、球種が絞れていれば多少速いボールであっても打ち返すことはそれほど難しいことではありません。

「変化球があるかもしれない」という意識があるからストレートに差し込まれるし、「ストレートがあるかもしれない」と意識するから変化球で泳いでしまうのです。 

 

 

〇サイン盗みが野球人口減にも繋がる…

「サイン盗み」、そして「サイン伝達」はそれほど難しいことではありません。 


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高校野球を見ていて感じると思いますが、とにかくテンポが早いですよね。 

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↑ポゼッションと呼ばれることもあります。 

プロ野球の試合が3時間程度かかるのに対し、高校野球、特に甲子園では2時間で試合が終わることが普通になっています(もっと早い試合もたくさんありますよね)。

このテンポを維持するために、とにかくサイン交換を早くしなくてはいけません。

投球に時間がかかると注意を受けてしまいますから、プロ野球のようにキャッチャーが数回サインを組み合わせて伝達するのではなく、グー、パー、指1本、指2本、といった簡単なフラッシュサインになります。

どれがスライダーで、どれがフォークなのかなど細かく見極めることは難しくても、「ストレートか変化球か」ならすぐに判別することができます。

これは野球というスポーツの性質上仕方がないことなのです。

要は判別できようが、フェアプレーの精神にのっとり、伝達しなければいいだけなのです。

伝達だって、「変化球のときだけヘルメットを触る」などとしてしまえば簡単にできてしまいます。

 

これを盗まれる方が悪いなどと言ってしまうと、サイン交換が長くなり、現在のスピーディーな高校野球ならではの楽しさは失われます(プラス好投手の活躍も減ります)。

「盗まれない対策をしろ」という意見もありますが、これはかなり難しいです。

先に述べた理由から複雑化できない以上、頻繁にサインを変えるしかありません。

そうなると、こうなります。

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星稜は実際に対策として頻繁にサインを変更していたそうです。

そうなるとサイン交換にミスが生じ、こういったパスボールも生まれてしまいます。

これはパスボールで済んでいるからいいものの、下手したら大ケガをしますよ。

こんな野球が楽しいですか?

 

また、ルールとして明文化されているものが守られないというアンフェアなスポーツはこれからの時代、淘汰されていってしまうでしょう。

そうなれば野球人口はますます減り、じわじわと高校野球もつまらないものになっていくでしょう。

野球界は果たしてそれでいいのですか?

 

ちなみに「サイン盗み」は2塁ランナーからの伝達だけではなく、ランナーコーチャーから伝達されることもあります。

通常、打席の中で構えながらコーチャーを見ることなどありませんが、稀に不自然にコーチャーをチラ見するチームがあります。

これはほぼほぼサインの伝達をしています。

残念ながら、この行為もたまに見かけることがあります。

こっちに関してはキャッチャーがサインを見られないようにする工夫も必要ですが…。 

 

 

〇指導者、ファン、全ての野球に関わる人が一丸となってアンフェアなプレーの根絶を目指すべき!

ここまでサイン盗みについて述べてきましたが、サイン盗みに関わらず、日本の野球界にはまだまだダーティなプレー、アンフェアなプレーが蔓延していると感じています。

以前に比べたら格段にフェアプレーの精神が広まったとは思いますが、それでもまだまだ勝利至上主義からくるアンフェアなプレーが多いです。

不自然な盗塁の援護しかり、ゲッツーを阻止するためにスライディングをしない走塁しかり、走者の進路を塞ぐ行為しかり、ルール上グレーでもアンフェアと思われるプレーは野球界から根絶していくべきです。

そのためには、まずは指導者をはじめとする大人の意識改革が必要となるとともに、ファンや保護者など、野球に関わる人が一丸となってアンフェアなプレーの根絶を目指していかなくてはいけないと思います。

残念ながら、私には影響力がありません。

高校野球の名指導者と言われるような方々が率先してフェアプレーを指導し、見本を見せて欲しいものです。 

 

当ブログで頻繁に紹介させていただいていますが、広尾氏もブログで同様の指摘をなさっています。 

baseballstats2011.jp

こちらもぜひご覧ください。

 

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↑スポーツマンシップについても併せてご覧ください。 

 

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