BPL理論とは?
塚口洋祐氏がMLBを研究する中でたどり着いた野球理論です!
選手をパンチャーとスインガーの2タイプに分けて分析しています!
BPL理論式のピッチングやバッティングを試してみましょう!
〇塚口洋祐氏が提唱する「BPL理論」!
最近流行の野球理論といえば「宮川理論」がまずあがりますが…
さて、今回は野球理論の紹介です。
野球部の指導者としての指導技術を高めるため、野球関連の本を読んだり、はたまた陸上の本、トレーニングの本を読んだり、またはインターネットでホームページを見たりしています。
もちろん野球の指導本は役に立つこともあるのですが、ある程度数を読んでくると内容がかぶってくるので、最近は野球関連の本の場合はルール本のようなものを選ぶことが増えてきました。
その代わり、インターネット動画やサイトで勉強することが増えてきました。
そんな中、最近出会った指導理論の中で、
「これは珍しい」と思ったのが塚口洋祐氏のBPL理論です。
初めて見たのは2015年(遅いか…)で、ホームページで見たときは今までにない理論だなと感じました。
※調べたら塚口氏の書籍がありましたが、このときよりもさらに理論が深まっています。
〇パンチャーとスインガー
基本的にはメジャーリーガーのバッティングやピッチングを研究する中から生まれた理論のようで、選手のタイプを「スインガー」と「パンチャー」に分けています。
『段階的に加速していきMAXに持ち込む』のがスインガー。
『瞬発的に加速し、いきなりMAXに持ち込もうとする』のがパンチャー。
とBPL理論では説明されています。
従来の日本人選手、日本の野球指導ではスインガータイプが多く、メジャーリーガーにはパンチャータイプが多い。
このパンチャータイプを研究し、育てるノウハウをまとめたものがBPL理論というわけです。
※私はBPL理論に精通しているわけではなく、読んで共感をもち、導入してみたいと思っているだけなので、説明に誤りがあるかもしれませんので、ぜひ自分で確認して欲しいと思います。
こんな感じがパンチャーのバッティングです。
クラウチングスタイルから一瞬でフルスイングに持っていくのが特徴です。
確かにメジャーリーガーにはこういったスイングをする選手は多いですよね。
ちゃんと練習をすると、迫力あります。
このBPL理論、正直私はバッティングに関してはパンチャーは難しかったです。
これは合わないというよりは、今までずっと典型的なスインガーのバッティングを行ってきて、それなりに結果も残してきたため、そこから変えるのはかなりの労力が必要で、そこまでして変える必要を感じなかったという感じです。
むしろそれほどフォームをいじらなくてすみ、コネを修正できる宮川理論のほうが私には合っているなと感じました。
しかし、知り合いの先生には明らかにパンチャータイプのスイングをしている先生もいて、BPL理論を私が紹介したらすごくしっくり来たという方もいます。
私だってしっかりとBPL理論を指導してもらい、練習を積んだらパンチャーも合ってくるかもしれません。
BPL理論のバッティングが役に立たないということではありません。
小学生や中学生のうちから取り組めば、素晴らしい長距離砲が育つかもしれません。
実際に取り組んでいる方もいます!
↑こちらが塚口氏のDVDです…。欲しい。
〇ライアン上げとターン&タンブル!
ピッチングに関してはものすごくしっくりきました。
ピッチングのパンチャータイプは「ライアン上げ」と「ターン&タンブル」から成り立っています。
もともと上体主導で日本人っぽくない投げ方をしていたからでしょうか。
この二つは非常に合っていました。
「ライアン上げ」はその名の通りノーラン・ライアンのように足を上げます。
スワローズの小川投手のようにです。
これは股関節に力を入れやすく、爆発的な力を発揮しやすく、ボールに力が伝わっていくのが感じられました。
プラスしてフィニッシュも「ターン&タンブル」という特徴があります。
日本式のフィニッシュだと軸足は身体の横に来ますよね。
【田中将大 2013】開幕24連勝の足あと 2013.09.26 L-E 9回裏
メジャーリーガーの田中投手でもそうなっています。
そうでなくとも、せいぜい身体の前方に軸足が来るのが精いっぱいかと思います。
BPL理論では日本式のフィニッシュではなく、MLBの多くの投手が採用している「ターン&タンブル」フィニッシュを推奨しています。
投げた後に回転した勢いでグラブ側に倒れ込むようにフィニッシュしていますよね。
このようにフィニッシュすることで全身の力をボールに伝えることができます。
やってみると分かるのですが、慣れないとかなり難しいです。
しかし、上手にできるようになると球速も上がりますし、変化球のキレも増します。
ぜひとも試して欲しい投げ方です。
これに関してはこちらでも説明しています。
〇クイックモーションも特徴的!
「クイック」は通常のクイックとは異なり「オートマチックステップ」を用いています。
上体を動かそうとする勢いで勝手に足が小さく上がるのが「オートマチックステップ」です。
私はクイックが下手でよく盗塁を許してしまっていたのですが、このクイックはべらぼうに速いです。
足を上げようとするのではなく、上体に勝手に足がついてくるのがオートマチックステップのクイックです。
このクイックならほとんど盗塁されないのではないかと思いました。
このクイックを取り入れるだけでもBPL理論を学ぶ価値はあると思います。
クイックについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
また、BPL理論のピッチング練習ではボールを持たずに行うシャドウピッチングを推奨しているのも特徴です。
それに関してはこちらの記事をご覧ください。
以上、BPL理論の簡単な説明と感想でした。
別にBPL理論の宣伝者でもなんでもありませんが、優れた物は広まればいいと思っているのでよろしければみなさんホームページを見てみてください。
ホームページはこちらです(なんか最近見にくくなったよ)。
〇BPL理論と宮川理論の比較!
よく宮川理論と比較されることがあるのですが、宮川理論はレベルスイングを習得するには最高の理論だと私は感じています。
BPL理論の塚口氏は宮川理論に対しては否定的な立場なのですが、両方をある程度見させてもらった私からすると、BPL理論のバッティングにも宮川理論を活かせることは多いのではないかと思います。
結局、BPL理論のスイングもレベルスイングが特徴です。
塚口氏は肩乗せでの始動を勧めることもあるのですが、これも宮川理論がレベルスイングの習得に利用する方法と同じです。
フォームから何から全然違いますが、レベルスイングでスイングするという点は全く同じなので、宮川理論のL字や逆手などの練習で軌道を確かなものとし、BPL理論式のパンチャータイプのバッティングを目指すということは何も不思議ではないと思います。
宮川理論も最終的には「オリジナリティ」とうたっていますし、そう考えると両者は対立関係ではなく、補完する関係にあると考えると野球がおもしろくなるのかな~なんて私は勝手に考えています。
2017年大ブレイクしたアーロン・ジャッジ選手も時々片手フィニッシュすることがあります。
彼だけではないですけどね。
2017年12月に宮川理論の公認指導員になった後、再びBPL理論を勉強した際に書いた記事はこちらです。
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