ホームスチールは作戦としても有効!
決まると最高にかっこいいホームスチールをまとめました!!
〇意外に作戦として有効なホームスチール!
ホームスチールというとマンガの世界の話のように昔は思っていました。
しかし、指導者になってみて、采配をふるうようになってから、ホームスチールはかなり有効な作戦であるということが分かってきました。
いや、本当にほれぼれするぐらい上手なホームスチール集です。
もう一つあります。
ホームスチール成功集になっています。
いろんな種類のホームスチールがありますが、どれも鳥肌ものですね!
見ていただいたように、ホームスチールには走塁の醍醐味を凝縮したようなおもしろみがあります。
これはホームスチールはランナー3塁というチャンスでしか行えない上に、失敗すればそのチャンスを台無しにしてしまう極めてリスキーなプレーだからではないかと私は思っています。
今回はいろいろなホームスチールの種類の紹介と、ホームスチールを行う際のポイントを解説したいと思います。
〇ホームスチールの種類!
1、単純にボールと競争のホームスチール
…これは単純に足の速さで本塁を狙うホームスチールです。
神ってるスーパープレー集 誰も気づかないホームスチール
もちろん相手が3塁ランナーを警戒して牽制を何度もしたり、クイックで投げたりする場合にはできないホームスチールですが、2アウト3塁などではバッターにしか意識がいかないことはよくあることです。
そこを狙って走るのがこのホームスチールです。
動画の1分30秒くらいからをご覧ください。
左ピッチャーが大きく足を上げているので狙ってスタートを切っています。
モーションに入る直前にフライングでスタートを切っていますよね。
左ピッチャーの場合はランナーが見えないのでこの方法でけっこう決まることがあります。
また、ピッチャーが警戒を怠ってワインドアップで投げたときなどもホームスチールを狙える時です。
ちなみにワインドアップは自由な足(右投手は左足)を後ろに引いた時点でモーションが開始になります。
動画ではモーションが始まってからプレートを外していますので、いずれにせよボークで1点が入ります。
2、ボークを狙うホームスチール
これは主に右ピッチャーのときに行います。
右ピッチャーは3塁ランナーが視界に入ることを逆に利用したホームスチールです。
セットポジションに入ると同時くらいにスタートをおおげさに切ることで、ピッチャーのボークを誘うプレーです。
警戒していないピッチャーの場合、腕からセットポジションを外そうとしてしまったり、静止が不十分のまま投球をしてしまったりしてボークになります。
よく鍛えられているピッチャーや警戒されている中では決まりにくいのですが、中学生レベルだと比較的決まりやすいホームスチールです。
アウトになるリスクを取りたくない場合は、リードをかなり狭くして偽装スタートをするだけでもピッチャーは嫌です(当然こちらの方が成功率は低いですが)。
※ただし、近年この戦術で「ボークボーク!!」などとベンチから声を上げる行為があるそうです。当ブログではそういう悪質な行為は推奨していません。
3、敬遠時や大きく外すところを狙うホームスチール
これは私はまだ一度も試みたことがないホームスチールです。
先日読んだ『機動破壊の秘策』という本で紹介されていました。
これによると、敬遠時の4球目を狙うそうです。
確かに敬遠のときにクイックで全力投球するピッチャーはいませんし、大きく外す分、タッチが遅れますから狙いどころなのは分かります。
が、これはかなり勇気がいる作戦ですね。
いつかは挑戦してみたいです。
敬遠時に走る動画はありませんが、大きく外すところを狙った動画はあります。
習志野 宮内和也 ホームスチール(静岡高校戦・第93回選手権)
これは左ピッチャーが足を大きく上げているのとの合わせ技ですが、本当にお見事です。
4、キャッチャーの返球時を狙うホームスチール
これはピッチャーだけでなく、キャッチャーも油断している場合に成功しやすいホームスチールです。
昔、プロ野球のオールスターゲームで新庄選手が成功させたので覚えている方もいるかもしれません。
これはTVで見ていて感動しましたね。
キャッチャーが膝をつけて緩い返球をしているところを狙ったホームスチールです。
2アウトの場合は意外と隙のあるキャッチャーが多いので、こういった返球をしている場合は狙い目だと思います。
私のチームでメインに採用しているホームスチールはこちらです。
↑ディレードスチールの一種になります。
5、他の走者との連携で狙うホームスチール
ピッチャーやキャッチャーに隙が少ない場合でも、うまくやれば成功する確率が高いのが、他の走者を利用したホームスチールです。
プロ野球で成功するホームスチールは単独ではなく、ほとんどがこれです。
これはダブルスチールでセーフになった源田選手のホームスチールです。
キャッチャーが2塁に投げた瞬間を狙ってのホームスチール。
足に自信があるだけではなく、よほど勇気がないとできない好走塁です。
また、2017年春のセンバツ甲子園では健大高崎高校の2塁走者を利用したホームスチールが話題になりました。
これは1点負けている9回裏の場面でのプレーですから本当に恐れ入ります。
他の記事でもこちらの解説をしましたが、サインプレーだったそうです。
〇ホームスチールのポイント!
以上、ホームスチールを5種類紹介しました。
しかし、ただ紹介したやり方でやれば成功するかというとそういうわけではありません。
ホームスチールを成功させるポイントがいくつかあります。
1、常に相手の隙を伺う!
2、気配を消す!
3、勇気を持つ!
この三つが重要です。
どれかが欠けても成功しづらくなります。
とにかくランナーになったら、先の塁を狙う方法がないか常に相手の隙を伺ってください。
これは3塁ランナーに限りません。
もし隙を見つけたら、「その隙を狙っているぞ!」という気配を出してはいけません。
こちらが狙うそぶりを見せれば隙は無くなってしまいます。
気配を消して、むしろ全く走る気はありませんと、逆に隙だらけのランナーを装ってください。
そして、最後は勇気をもってスタートを切る。
この三つのポイントを踏まえて、ぜひホームスチールに挑戦してみてください!
↑再び新庄選手の動画ですが、どうですかこの狙ってない雰囲気からの勇気をもったスタート。
こんな感じです。
決まったら本当にかっこいいホームスチール。
ぜひ取り入れてみましょう。
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