タッパーにギュウギュウのご飯で体重増…
吐いてしまう選手も…
それって本当に必要ですか?

スポーツを頑張る子どもにエール! はるはるママの栄養満点ごはん
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〇タッパ飯は本当にいい食事指導なのか?
さて、今回は中高生の食事について考えたいと思います。
できたら親御さんにも読んでもらいたい記事です。
※親御さんにすすめる記事はこちらも。
実は昔から食事の指導には力を入れていて、自分なりに工夫していたのですが、先日フェイスブック上でいわゆる「タッパ飯(タッパーにギュウギュウにつめた昼食)」についての記述があり(ごめんなさい、どこで見たかは忘れてしまいました)、賛否両論だったもので、それを踏まえて意見を述べていきたいと思います。
以前部活通信に食事七ヶ条というものを掲載したので、まずはそちらをごらんください。だいぶ加筆修正しましたが。
〇食事七ヶ条
野球選手としても、一人の人間としても食事は非常に重要です。
特に中学生は成長期まっただ中、ここでしっかりとした食事をとるかとらないかで今後の君たちの身体の成長は大きく異なってきます。
この項では、食事七ヶ条と題して食事のアドバイスをしていきますので、野球選手として成長するためにも、また将来のためにも正しい食生活を送れるように取り組んでいきましょう。
1、朝食をしっかりと取りましょう。
…最近は遅くまで起きていて、朝なかなか起きれず、朝食を抜く子も多いようです。
朝食を抜いてしまうと午前中の授業にも集中できないし、身体の成長にもつながりません。
夜は可能な限り早く寝るようにし、朝食は必ず食べましょう。
できれば菓子パンなどではなく、ごはんはもちろん、サラダ、卵、いろいろな栄養素を取れるように工夫しましょう。
2、朝・昼・晩とおなかいっぱい食べましょう。
…君たちの身体は成長に必要なエネルギーを欲しています。
腹八分という言葉もありますが、今の時期の君たちは成長にエネルギーが必要な上に、日々の練習で膨大なエネルギーを消費しています。
ですから、食事は毎食できるだけ満腹感を感じるまで食べましょう。
3、補食を取りましょう。
…2でおなかいっぱい食べましょうと書きましたが、食べられる量には限界がありますよね。食事とは楽しいもののはずです。
ですから先生は「つらくなるまで食べろ」とか「吐くまで食べろ」などということは言いません。
しかし、先にも述べたように、君たちの身体にはエネルギーが必要です。
そこで補食(食事を補うために、食事と食事の間に食べるもの)を取りましょう。
練習の合間にも補食の時間を用意しますから、そこでおにぎりなどの軽食を取りましょう。
また、練習終了後の30分間はゴールデンタイムと言われる栄養補給に適した時間です。
本来はその時間に夕食を取ることが望ましいのですが、家族の都合で夕食が遅い場合も補食を取るといいでしょう。
ただし、おかしを補食にすることはやめましょう。
4、好き嫌いなく何でも食べましょう。
…アレルギーの関係で食べられないものがある人もいると思いますが、アレルギーの場合を除き、好き嫌いなく何でも食べるようにしましょう。
君たちにはエネルギーが必要だと書きましたが、正確にはいろんな栄養素が必要です。
バランスよくいろんな物を食べるようにしましょう。
食事を残すことはNGです。
給食もクラスで残飯ゼロを目指して率先して食べましょう。
5、正しい作法で食べよう。
…と言われてドキっとした人もいるのではないでしょうか。
正しく箸を使えていますか?
配膳の仕方分かりますか?
肘を立てて食べたりしていませんか?
食事作法も人間形成。正しい作法で食べ、大人になって恥ずかしくないようにしましょう。
6、楽しく食べよう。
…黙って無言で下を見て食べる食事ほどおいしくないものはないです。
食事とは楽しいもの。もちろん給食の時間にふざけたり、大きな声で騒いだりするのは違いますが、穏やかににこにこと家族や仲間と食べる食事は本当においしいと思いませんか?
そんな楽しい食事であればたくさん食べることも苦ではないはずです。
7、感謝の気持ちをもとう。
…ほとんどの人は保護者の方に食事を用意してもらっているはずです。
それは決して当たり前のことではありません。
君たちのために早起きしたり、仕事から急いで帰ってきたりして用意してくださっているはずです。それは本当にありがたいことです。
外食であったり、コンビニの物であってもそのお金はどこから出ているのでしょう。
君たちがおいしいごはんを食べることができているのは本当にありがたいことなのだともう一度自覚して欲しいと思います。
感謝の気持ちをもって「いただきます」「ごちそうさま」そして、「いつもありがとう」こういった言葉と気持ちを大切にしていきましょう。
以上、食事七ヶ条でした。
本来、中学生の時期は体重が大きく増えるものです。
しかし、ハードな練習でなかなか体重が増えない、もしくは減ってしまうという子が多いのも事実です。
野球が上手になりたければ、健康に身体も大きくなるにこしたことはありません。
この食事七ヶ条を参考に、健康で強い身体を目指していきましょう。
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〇食事バランスや必要な栄養素、選手に合わせた食事量を正しく教えるのが食事指導ではないか?
食事七ヶ条の内容は、簡単に言うと
「人間形成の観点も踏まえた上で、バランスよく常識的な範囲でたくさん食べよう。」という内容になります。
私は「吐きそうになるまで食べさせる」といった指導には反対です。
確かに、無理してたくさん食べることで身体は大きくなり、野球の能力も上昇するかもしれません。
しかし、私たちは野球が目的で野球をやらせているわけではありません。
野球を通じて人間形成することが目的です。
食事=つらいトレーニングとすることが将来何の役に立ちましょうか。
また、無理な食事を続けた結果、引退後に肥大化する野球選手の多いこと多いこと。
昼食で吐いてしまい、午後の練習に参加できないなんていう無駄なことも起こっています。
これが健康的と言えるでしょうか。
私たち大人は野球を通じて子どもを人として成長させること、食事に関して言えば正しい食習慣を身に着けさせることが求められていると思います。
もちろん、成長期においてたくさん食べることは重要です。
しかしそれはあくまでも常識の範囲でです。
タッパーに3合入れてきて、何度も吐きそうになりながら食べる姿が普通とは私は思えないのです。
もしも量をたくさん食べさせたいのであれば、栄養バランスを考慮した上で、補食などをうまく利用し、食事回数を増やしてあげたほうが健康的だと思います。
賛否両論あることだと思いますので、反対意見もどしどしいただければと思います。
反対意見をいただくと勉強になります。
ではまたよろしくお願いします。
野球部の教科書にも記事があります。
以下、参考文献です。特に海老先生の本はおすすめです。

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