野村克也氏の最新著作『暗黒の巨人軍論』!
その中で触れられている「中心なき組織は機能しない」!
これってどんな組織、どんなチームにも当てはまると思いませんか?
〇『暗黒の巨人軍論』とは?
『暗黒の巨人軍論』は、2017年2月に発売した野村克也氏の最新著作です。
2006年に発売された『巨人軍論』の続編と言っても良い作品です。

巨人軍論 ――組織とは、人間とは、伝統とは (角川oneテーマ21)
- 作者: 野村克也
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2013/12/10
- メディア: Kindle版
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野村克也氏は意外と巨人が好きなんですよね。
皮肉とかではなく、多分本当に巨人に憧れていたところがあると思います。
本人も著作の中でV9時代の「川上野球」を絶賛し、目指したものだとしています。
今回の『暗黒の巨人軍論』もタイトルだけ聞くと巨人批判ありきみたいに聞こえますが、決してそんなことはなく、巨人には球界の盟主であって欲しいからこそ、苦言を呈するという内容になっています。
耳が痛い話もありますが、巨人ファンにこそ読んでもらいたい本です(長嶋ファンは怒るかもしれません笑)。
私は以前も書いたのですが、野村氏の著作のファンで(野村氏のファンとは言っていない笑)、野村氏の著作はほぼ読んでいます。
昨年発売された『野村メソッド』も非常に分かりやすく、参考になる著作でした。
記事にもまとめてあります。
ちなみに野村克也氏の現役時代についても記事にしたことがあるのですが、見事に炎上しました。
ちょっとした表現で炎上するのでネットって怖いですね笑。
〇「中心なき組織は機能しない」!
こちらの言葉は野村氏がその著作で何度も述べている言葉です。
今回の『暗黒の巨人軍論』でもV9時代の巨人軍を例に詳しく触れられています。
詳しくは『暗黒の巨人軍』を読んでいただきたいと思うのですが、簡単に触れさせていただきます。
V9時代の「中心」はもちろんONです。
3番、王貞治。
4番、長嶋茂雄。
この二人が長きに渡って巨人の中心選手として活躍しています。
野村氏はV9時代の巨人が圧倒的に強かった理由の一つにこの二人の存在を挙げています。
この二人は単に実力があっただけではなく、誰よりも野球に真摯に取り組み、練習熱心で、人間性もすばらしかったそうです。
周りの選手はそんな二人を見て、
「王や長嶋があんなに練習するのだから、我々がしないわけにはいかない」
と感じていたと言います。
また、監督である川上哲治氏がこの二人を一切特別扱いせずに、他の選手と同じように扱ったことも巨人の強さの秘訣だったと野村氏は述べています。
たとえば長嶋と王のようなスーパースターが凡ミスを犯したり、チームにとってマイナスになる言動をしたときにピシッと叱らなかったら、周りはどう感じるだろうか。
「ああ、やっぱり彼らは特別なんだ」
そう思い、不平不満がたまっていくに違いない。
逆に厳しく叱れば、「ONでもそうなんだ」と、チーム全体に緊張感が走る。
『暗黒の巨人軍』P96~97より引用
川上氏はONのわがままな振る舞いを決して許さず、王・長嶋もそれに応えチームの鑑であり続けようとしたそうです。
このことはどんな組織、どんなチームでも重要なことではないでしょうか?
私もこのことはすごく意識しています。
こちらの記事で似たようなことを書いていますが、もちろん野村氏の影響も受けています(それと同じくらい日大三高の小倉先生の影響もありますが)。
現在の巨人がどうかとか、他の球団はどうかというのは正直、直接見ていない私には分かりません。
しかし、野球だけに関わらず、周囲の組織やチームを見ていて「中心なき組織は機能しない」ということはどんな組織やチームにも当てはまることだなといつも感じています。
みなさんもぜひ「中心」を意識した組織・チーム作りを行ってみませんか?
『暗黒の巨人軍』おすすめです。
その他の野村氏のおすすめ著作はこちら。

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