打者の指導のポイントを押さえよう!
一冬越して、ホームランを打てるバッターに!!
以前ピッチング指導チェックリストを作成しました。
今回は打者を指導する際にお役に立てればと思い、以前書いたバッティングの基本をベースに、新たに私が身に着けた指導法などをプラスして分かりやすくしたものを記事にしたいと思います。
ただ、ピッチングもそうなのですが、バッティングにもいろいろな指導法があり、また選手によって合う合わないもあることはご了承ください。
では、バッティング指導チェックリストです。
〇バッティング指導チェックリスト
1、スタンス
簡単に言うと足の位置、構えのことをスタンスと言います。
いろんな考え方はありますが、おすすめは若干のオープンスタンスです。
理由は身体が開きにくいからです。
打てない理由で多いのは身体が開いて手打ちになってしまうことです。
初めから軽く開いて構えるオープンスタンスだと後は踏み込むだけなので開きにくいです。
おまけにふところが深くなるのでインコースも打ちやすくなります。
また、重心は少し後ろ足にかけます。
イメージとしてはお尻の右側に高い椅子があって、そこに腰かけるような感じです。
後ろ足体重だとあとはパワーを前に伝えるだけです。
真ん中重心だと一旦後ろに体重を移す作業が加わります。
よってスタンスはオープンスタンスの後ろ足体重がおすすめです。
2、上体の構え
今度は上体の話です。
足の位置が定まったらバットを構えます。
右の鎖骨の下に窪みがあると思います。
そこの前方あたりでバットを握ります。
そして右の肘を地面と平行になるように上げてみましょう。
左肘は力を入れずに下ろしておいて構いません。
バットは地面とだいたい垂直、真っ直ぐに構えます。
これをエルボートップといい、これが基本の姿勢となります。
右肘を不自然に上げすぎる(地面と平行ではないくらい上げる)とこの後のテイクバックに悪影響があるので気を付けましょう。
スロー映像) 大谷翔平 バッティングホーム 2016.8.5
イメージとしてはこんな構えですね。
3、シンクロ打法
テイクバックの前にシンクロ動作(手塚一志氏の提唱しているものです)を入れます。
これは以前お話ししたシンクロ打法のバッティング動作です。
プロ野球選手のほとんどが入れている動作です。
やることはすごく簡単、ピッチャーのモーションで足を上げた後に重心を下げる瞬間(お尻が下がる瞬間)に合わせて前足のかかとを踏むだけです。
これについては以下のリンクで丁寧に説明してありますのでご覧ください。
このシンクロ動作の後に前足を上げることになりますが、足を大きく上げる、小さく上げる、すり足、などいろいろな上げ方があると思います。
基本的には自分に合った足の上げ方を選択して欲しいと思いますが、並進運動がしやすいのは足を大きく上げるタイプになります。
「小柄でもホームランが打ちたい!」
オリックスの森友哉選手は170cm無いですが、足を大きく上げて前に並進して打っていますね。
また、スタンスも先ほど私が提案したスタンスとほぼ同じですね。
ただ、足を大きく上げるにはもちろんそれなりに下半身を鍛える必要はありますよ。
4、テイクバック
エルボートップの位置を下げないように、足を上げ、テイクバックします。
背中方向にテイクバックするとボールから目が離れてしまう、腰を痛めるなど良くないことが多いので、イメージとしてはキャッチャー方向にテイクバックしましょう。
真っ直ぐだったバットは若干ピッチャー方向に斜めになると思いますが、それで構いません。
このときに右肩が下がる(バットが逆にキャッチャー方向を向く)とフライや空振りになりやすいので気をつけましょう。
どうしても右肩が下がるという人は右肩ではなく左肩を意識して下げるようにすると勝手に右肩が下がらなくなります。
テイクバックについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
こちらの記事にかなり詳しく書いていますが、テイクバックは前足が接地する瞬間に完成です。
前足が接地した瞬間に上体が突っ込んでしまうとほんの少し早いことになるので気をつけてください。
5、スイング
テイクバックの位置がしっかりとできたら、スイング自体は意外とシンプルです。
バットを振るのではなく、バットのグリップをピッチャーの方に出していく。
これだけで構いません。
バットを振ろうとするとヘッドが遠回りしたスイングになりやすいです。
グリップから出していくことで振り遅れることが少なくなります。
スイングは軌道がものすごく重要で
「外回りしない」ことと、「レベルスイングで振る」ことが重要になります。
しつこいようですが、これに関しては宮川理論を参考にすることがおすすめです。
特に上の記事には目を通していただきたいです。
宮川理論を採用するかは別にして、レベルスイングについて理解するには宮川理論の考え方は非常に分かりやすいです。
6、フォロースルー
振り終わりのことです。
フォロースルーは自然な形で肩よりも上にくることが重要です。
※高めのボール球だと低い位置に来ることもあります。
肩よりも低い位置に来てしまうということはスイングがうまくできていない(コネていることが多いです)と考えてください。
L字逆手に取り組むなどし、自然な形でフォロースルーが高い位置に来ることを目指していきましょう。
フォロースルーは日本人は両手フィニッシュが多いですが、MLBの選手は片手フィニッシュが多いです。
片手の方が手を放す分だけバットの遠心力を使えます。
コネることも減ります。
また、タイミングを外されたときもバットが遠くまで届く分、拾うことができますね。
ただ、両手フィニッシュは遠くまで届きませんが、後ろ手の押し込みが効くいいところもあると思います。
両方練習してみたらどうですか?というのが私の結論です笑。
フォロースルーについては記事があるのでご覧ください。
以上バッティングの基本チェックリストでした。
ここまで見て、ピンときた方もいるかもしれません。
実は本当にたまたまなのですが、私が長年野球について考え、試行錯誤してたどりついたこの基本チャックリストが全て当てはまる選手がいます。
それが、この選手です。
~メジャーへ~ 筒香嘉智 2019 ホームラン集 全29本+3本
そうです、横浜の筒香選手です。
自分でもびっくりしました。
筒香選手を見て考えたのではなく、自分で考えたら筒香選手に当てはまったものですから。
筒香選手のバッティングは非常に参考になると思うのでぜひ研究してみてください。
関連記事です。