フォロースルーは大きいほうがいい!
でも正しいテクニックを身に着けて、野球腰には十分に注意しよう!
〇甲子園でホームランが急増!
2017年夏の甲子園では史上最多68本ものホームランが記録されましたね。
甲子園 ホームランまとめ 第99回全国高校野球選手権大会 ホー
これにはいろいろな理由があると思います。
TVや新聞などで専門家や記者の方々がこの原因について様々な考察を行っています。
動画は見つけられませんでしたが、2017年になんとNHKのクローズアップ現代でも特集されました。
いろんな意見はありますが、「これが正解!」という意見がどれかはちょっと分かりかねますし、一つのことが原因ではなく、複合的な理由なのではないかと思います。
・投手のレベルが低かった。
・バントよりもヒッティングを重視する指導者が増えてきた。
・強豪私学に選手が集中することで、1~9番までホームランを打てるチームが増えた。
・ウエイトトレーニングや食トレの普及で身体の大きな選手が増えた。
・バッティング指導のレベルが上がった。
このような理由が挙げられていましたし、私も似たような意見です。
この中で注目したいのが、
「バッティング指導のレベルが上がった」ことです。
もしくはバッティング指導の意識が変わったのかもしれません。
昔に比べて、フォロースルーの大きな選手が増えていると感じました。
2017年はMLB発の「フライボール革命」も話題になりましたし、指導者も長打を重視するようになってきたのかもしれませんね。
〇大きなフォロースルーが長打には必要!!
以前こんな記事を書かせていただきました。
長打を打つためには大きなフォロースルーが必要になるという記事です。
《THE FEATURE PLAYER》パーフェクトスイング!! Bs吉田正 規格外な『絶頂アーチ』まとめ
こちらはオリックスの吉田正尚選手です。
身体はそこまで大きくないのですが、とにかくフォロースルーが大きくて豪快なスイングということで話題になりました。
本当にすばらしい素質をもった選手だということがこの動画で分かりますよね。
2020年はさらなる飛躍が期待される選手になります。
〇フォロースルーを大きくする際に気をつけたいこと!
先の吉田選手のように、ホームランを打てる選手はフォロースルーが本当に大きいです。
しかし「フォロースルーを大きくしろ」と言うだけの指導だけではなかなかフォロースルーは大きくなりませんし、ケガにつながる危険があります。
フォロースルーを間違った方法で大きくすると野球腰につながる危険性が大きくなります。
バッティングフォームで膝やつま先の開きを防ぐ練習 | eLB
先日たまたまスポルアップベースボールで見つけた動画をご覧ください。
ちなみにスポルアップベースボールは以前紹介しましたが、けっこうお役立ちです。
それで、こちらの動画なのですが、前足の開きを修正する練習として紹介されています。
ボールを踏んで行う練習なので、どうなのかなと思う人続出でしょうが、そこは今回の話とずれてしまうので、おいておきます。
この動画は気をつけないと勘違いしてしまう人がいると思うので注意が必要です。
確かに、接地の瞬間に前足が開いてしまうような選手にはこういった修正練習が必要かもしれません(初心者に多いです)。
しかし、上の動画のように前足が回らないままにフォロースルーを大きくしていったらどうなるか想像がつくでしょうか?
腰の可動域は限られていますから、前足を固定したままフォロースルーを大きくしようとすれば腰に大きな負担がかかります。
結果、野球腰になると思われます。
動画ではあの姿勢で「ティーバッティングを行ってもいい」と言っていますが、大きな矯正が必要でない限りやらない方が良いのではと思います。
つまり、フォロースルーを大きくしたければ、前足をスイングに合わせて開いていくことが必要になるということです。
↑私がよく視聴しているタクトTVでも言及されています。
〇フォロースルーを大きくし、ケガを予防するテクニック!
前の項でお話ししたように、ポイントは前足になります。
吉田選手の動画を見直してみてください。
オリックス 吉田 正尚 2016 ~ 2017 ホームラン,ヒット集
吉田選手の前足、つま先を見ると分かりやすいですが、完全にピッチャー方向まで回転しています。
スイングによってはファースト側まで回転していますよね。
これがフォロースルーを大きくするテクニックの一つです。
メジャーリーガーのスイングも見てみましょう。
やはり多くの選手のつま先がピッチャーの方まで回転しているのが分かると思います。
踏みかえるような動作で腰に負担がかからないようにしている選手もいますね。
こういった形で、「フォロースルーを大きくする=遠くに飛ばす」ためにはスイングに合わせて前足を開いていくテクニックが必要になります。
このテクニックなしでフォロースルーを大きくしようとすれば、腰を痛める危険があるので注意しましょう。
ちなみに、ここからさらにフォロースルーを大きくするテクニックとして「片手フィニッシュ」もあります。
片手フィニッシュについては宮川理論の記事をご覧ください。
〇このテクニックを身に着けるためには!?
意識するだけでもずいぶん違うのですが、おすすめの練習方法は「10秒素振り」です。
こちらの記事に詳しく書いてあるのですが、1スイングに10秒程度時間をかけ、ゆっくりとフォームのチェックをしながら行う素振りです。
この素振りだと、丁寧に確認しながら素振りができるので、定着させるのに最適です。
この素振りでできるようになってきたら、10秒を段々短くしていきます。
そして軽い素振りで何度も繰り返してできるようにしましょう。
フルスイングでの素振りは細かい部分の修正には向かない上に野球腰の危険があるので、今回のテクニックの定着には向きません。
軽く振って身体に染み込ませるようにしてください。
また軽いバットで行うことをおすすめします。
もしあるのであればプラスチックバットでも良いと思いますよ。
また、これまたいつも紹介している宮川理論の「L字」「逆手」の練習もフォロースルーを大きくする練習になると思います。
以上、フォロースルーを大きくするテクニック、前足の使い方の説明でした。
ぜひ繰り返し練習し、長打を打てるようにがんばってみてください。
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