ケガのリスクが少なくフォームを固め、投球のパフォーマンスを向上させるのが真下投げ!
基礎練習にぜひ取り入れてみてください!
ここまでのピッチングの基礎練習はこちらです。
〇ある程度形ができてきたら投球練習!…の前に。
ここまで3回ピッチングの基礎練習を紹介してきました。
①股関節の使い方。
②体重移動の仕方。
③下半身の強化。
この辺りができてきたら、実際に投球練習をする段階に入ってくるのですが、いきなりブルペンに入っての練習というのはあまりおすすめしません。
まずはフォームを固める反復練習が必要になってくると思うのですが、ブルペンでの投球練習で反復練習、つまり投げ込みというのはリスクが高いです。
そこで、おすすめなのが、肩肘に負担が少ない形で反復できる練習になるわけですが、まず一つは「シャドウピッチング」です。
何度か当ブログでもおすすめしています。
シャドウピッチングもおすすめなのですが、やはりボールを使って練習した方が実践に近い形になります。
そこで、ブルペンに入る前に反復練習としてやって欲しいのが「真下投げ」になります。
〇真下投げでフォームを固め、地肩を強化する!
「真下投げ」は私は知人の野球指導者から教わった練習で、どなたが考案したものか分からなかったので調べてみました。
どうも東京大学大学院助教授の伊藤先生が考案し、ベースボールクリニック等を通じて広まったもののようです。
真下投げのやり方も含めて分かりやすい動画がありましたので、こちらをご覧ください。
こちらの動画の中で行っている真下投げはZERO真下投げと呼ばれるもので、ゼロポジションからの真下投げを行うことで全ての選手が安全に投球動作の練習ができるように考案されたものになります。
こちらのZERO真下投げから入り、次のステップとして、普通の投球フォームで真下投げを行ってください。
その際にここまでの基礎練習で確認した股関節の使い方や体重移動をしっかりとできるようにしましょう。
チェックポイントはたくさんあるので、ピッチング指導チェックリストを参考にしてください。
こちらを意識しながら丁寧に真下投げを行うことで、投球動作のパフォーマンスの向上に効果があることが伊藤先生の研究で明らかになっています。
また、肩肘を痛めた選手に対して、その後のリハビリで行わせても良い結果が得られるそうです。
伊藤先生の研究によると、90%の選手はこの真下投げで痛みを感じたり、肩肘に負担を感じたりすることはないそうですが、ゼロポジションをうまく作れない選手は痛むことがあるそうなので、その場合はZERO真下投げを丁寧に指導するなどの動作介入を行って欲しいと思います。
私は特に下級生に対して、ブルペン入りする前に真下投げでしっかりとフォームを定着させるようにしていました。
一日30球程度継続するだけでかなりの効果が得られると感じています。
地肩も強くなるので、球速も上がります。
地肩の強化を遠投だけで行おうとすると故障のリスクが付きまわります。
↑こういった記事も書いています。
遠投は賛否両論ありますが、やりすぎると故障のリスクがあるというのは共通認識で良いと思います。
寒いオフシーズンに遠投を行ったり、連日連投で遠投を行ったりすると肩を痛めやすいと感じています。
遠投をこの「真下投げ」に変えるだけで故障も減るので、ぜひ取り入れて欲しいと思います。
↑JBS武蔵さんの動画でも紹介されています。
こちらの動画はかなり分かりやすいので参考にしてください。
指導者は選手の肩やヒジの故障予防にも気を配りたいものですね。
以上、真下投げの紹介でした。
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