野球指導者なら読んでおきたい!
そんな書籍を紹介します!
〇野球指導者、関係者におすすめの本を紹介します!
今回は野球指導者の方々におすすめの野球本を紹介したいと思います。
グラウンドで指導力を磨くことはもちろん大切ですが、本で知識を深めることも重要ですよね。
どの作品もすばらしい作品なので、ぜひ読んでみてください。
1、お前ならできる
お前ならできる―甲子園を制した名将による「やる気」を引き出す人間育成術
- 作者: 小倉全由
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2012/02
- メディア: 単行本
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まず初めに紹介するのは
私が高校野球指導者の中で一番尊敬している日大三高監督の小倉全由先生の『お前ならできる』です。
小倉先生の指導哲学がこの書籍に凝縮されています。
私は一度小倉先生とお話しする機会をいただいたことがあったのですが、日大三高を訪問した私を快く迎え入れてくださり、自身の関東第一高校監督時代の経験や選手への接し方、厳しさと温かさについてなど、私が教えて欲しかったことを丁寧にお話ししてくださいました。
小一時間ほど話しただけで小倉先生の人間性に惹きつけられました。
それ以来小倉先生は私の目標の人となっています。
その時にお話ししていただいた内容もこの本の中に詳しく載っています。
現在、厳しさをはき違えている指導者や優しさをはき違えている指導者が問題になっている中、本当の指導者の在り方を教えてくれる一冊です。
私がまとめた部活動の叱り方も小倉先生の影響を大きく受けています。
↑今はほとんど厳しく叱ることはないですね…
2、野球医学の教科書
新版 「野球医学」の教科書 《The Baseball Medicine》
- 作者: 馬見塚尚孝
- 出版社/メーカー: ベースボール・マガジン社
- 発売日: 2019/02/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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こちらは私が野球の指導をする際のバイブルとなっている
馬見塚先生の『野球医学の教科書』です。
2019年2月に新版になって、さらに内容が濃くなりました。
今まで野球肩や野球肘についての配慮はあったものの、野球腰についてはあまり考えていなかった私が選手の腰への配慮を始めたのもこの本がきっかけでした。
今思えば、私は大学まで野球をやりましたが、ケガ防止、ケガ予防について真剣に考えて指導をしてくださった指導者はいませんでした。
私自身度重なるケガに悩まされた経験をもつので、選手にはそんな思いをさせたくないと思い、この本を手に取りました。
指導者が配慮しなければいけない点や練習方法などを具体的に分かりやすく説明してあります。
特に投げ方の指導「逆フェーズ法」は非常に参考になります。
他にも『高校球児なら知っておきたい野球医学の教科書』もおすすめです。
馬見塚先生応援していますよ!
3、弱者の戦法シリーズ
田尻さんは数多くの著作を発表なさっていますが、その中でも指導者の戦術面で参考になるのがこのシリーズです。
シリーズ化されていますが、どれも良作です。
特にこの弱者の戦法では駒大苫小牧高校元監督の香田先生のお話しが載っていて、弱者が勝つには「徹底」することがどれだけ大切かを教えてくれます。
それ以来、私の座右の銘は「徹底することは武器である」です笑。
特にカバーリングの徹底ぶりは目を見張るものがあり、図つきで丁寧に解説されていますから参考になると思います。
とにかく田尻さんの著作は入念な取材のもとに書かれていて、勉強になることばかりです。
ジャイアントキリングについては私も記事にしていますのでよろしければご覧ください。
カバーリングについての記事はこちらです。
※追記
「弱者の戦法」シリーズのまとめのような書籍が発売になりました。
ぜひご覧ください。
4、機動破壊
ということで再び田尻さんの著作になります笑。
昔はかなりの田尻さんファンでした。
こちらは「機動破壊」をかかげ、甲子園での盗塁新記録を作った健大高崎を田尻さんが徹底取材。
田尻さんの取材力によって「ここまでオープンにして大丈夫なの?」というくらい健大高崎の走塁テクニックが明らかにされています。
特に中学野球・少年野球では走塁で勝敗が決まることも多いので指導者の方々必読だと思います。
健大高崎を取り上げた本は他にもあるのですが、この本が一番分かりやすいですね。
記事にもしています。
ちなみに田尻さんはかなり指導者の好き嫌いがはっきりしている方のようで、かなり多くの高校野球監督を取り上げているのに、あの有名監督たちの記事はほとんどないという方でもあります。
クリーンな野球、人間形成を心がけている指導者を好んでいる印象です。
野球部の教科書走塁編もこちらを参考にしています。
5、打率アップメソッド
5冊目はこれまた有名な
手塚一志さんのDVD本シリーズの『打率アップメソッド』です。
以前もお話ししましたが、私は手塚さんの提唱する「シンクロ打法」によって救われ、大人になってからも上達屋に通わせてもらうなど、大きな影響を受けています。
この打率アップメソッドはバッティングの際の股関節の使い方をこれでもかというくらい丁寧に説明してくれている本で、特に骨盤をこする動き「ブラッシング」の説明は非常に勉強になりました。
しかもDVDつきで選手に見せて説明することもできるという役立つこと間違いない一冊です。
DVDつきですが値段は普通なのもおすすめポイントです。
この他に「球速アップメソッド」と「変化球メソッド」があります。
シンクロ打法については以前詳しく解説しているのでこちらをご覧ください。
6、野村克也氏の著作の数々
亡くなってしまったことが本当に残念な野村克也氏の著作の数々もおすすめです。
まず野村ノートがオーソドックスにおすすめかなとは思うのですが、若干古めです。
こちらを読んだ上で他の著作も読んでいただければと思います。
私がおすすめしているのは、「野村メソッド」です。
こちらはターゲットが野球人だけではなく、一般社会人にも向けて書いているので、今までの書籍で一番読みやすく、まとまっていると思います。
野村氏の書籍をまだ読んでいないという方にはすごく参考になる書籍ですので、組織作りに悩んでいる方はぜひお読みください。
書評記事はこちらです。
また、「指導者のエゴが才能をダメにする」も野球指導者の方々におすすめです。
本当は野村氏の著作は全部おもしろいのですが、内容がけっこう被るんですよね。
上記の三つを読んでみて、さらに興味をもたれた方は他の著作にも手を出してみてください。
7、野球崩壊~深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!
こちらは非常に反響が大きかった広尾氏の書籍です。
野球の技術的なことは一切書かれておりません。
しかし、現在の野球界の問題点をかなり深いところまで掘り下げてくださっている書籍なので、野球指導者の方にはぜひ読んでいただきたい書籍になっています。
書評記事はこちらです。
広尾氏の著作には他に「球数制限」もあります。
こちらも野球界の問題を考える上では必読の良著だと思います。
8、高校球児に伝えたい!ラテンアメリカ式メジャー直結練習法
こちらは筒香選手を育てた堺ビッグボーイズで指導にあたる阪長友仁さんの著作です。
阪長さんはラテンアメリカで野球のコーチングを学び、そこで得たことをクラブに還元、セミナー等も積極的に行い、日本の勝利至上主義的な指導に警鐘を鳴らしている方です。
こちらの書籍では、ラテンアメリカ式の練習方法を紹介しているのはもちろん、野球指導について考えさせられることが多々書かれてあり、これからの時代に野球に携わる方にはぜひぜひ読んでいただきたい一冊になっています。
私自身も指導観が変わる大きなきっかけになりました。
かなりおすすめです。
また、阪長さんは全国各地で講演会を行っていらっしゃいます。
私も参加したことがありますが、勉強になります。
ぜひお近くで講演会がある際は参加を検討してみてください。
9、イップスは治る!
野球指導者であれば絶対に知っていなくてはいけない「イップス」。
この「イップスは治る!」では、イップスとは何かという基礎的なことから、実際の治療方法、予防方法まで詳しく掲載されています。
体験談もかなり詳しく掲載されているので、イップスになったことがない方にも分かりやすいと思います。
↑書評記事です。
正直、この書籍を読んでイップスを簡単に治せるなんてことはありません。
しかし、指導者がイップスについて正しく知ることは非常に重要です。
ぜひご覧ください。
また、イップスについてはこちらの記事もどうぞ。
10、スポーツマンシップバイブル
みなさんは「スポーツマン」とは何か?
「スポーツマンシップ」とは何か?
説明できるでしょうか?
勝利至上主義が蔓延し、サイン盗み等のアンフェアな行為が行われてしまっている野球界を変えるためには、今一度スポーツマンシップを真剣に考え直すことが重要です。
そんなときに、この書籍はスポーツマンシップとは何かを非常に分かりやすく教えてくれます。
ぜひこちらの書籍を読み、指導に活かして欲しいと思います。
11、公認野球規則
こちらは野球の細かなルールがまとめられた公認野球規則です。
正直、敬遠している野球指導者の方も多いのではないでしょうか?
毎年春に最新版が出版されているので、私は毎年読み直すようにしています。
毎年読んでいても新しい発見があったり、忘れてしまっていたりすることがあり、学ぶことがたくさんあります。
指導者は選手に正しいルールを教えられなくてはいけませんし、審判をやる場合は、間違ったジャッジで勝敗を変えてしまうことは許されません。
読みづらいと敬遠してしまっている人も、ぜひ今年は読んでみてください。
↑公認野球規則を参考にした野球のルールシリーズはこちらです。
12、野球スコアのつけ方完全マニュアル
指導者の方は覚えておきたいスコアブックの書き方についてまとめた書籍です。
他にもスコアブックの書き方についてまとめた書籍はたくさんあるのですが、こちらの書籍の違うところは全日本野球協会(BFJ)が推奨するプロ・アマ統一解釈によるマニュアルだというところです。
私も自分が知っているスコアブックの書き方を毎年選手に指導していたのですが、
「少年野球で教わったのと違う」
と言われることが多々ありました。
私が知っているものと異なっても、選手が教わってきたことが統一されていれば特に困らないのですが、少年野球チームによっても書き方が異なるので不便に感じることが多かったです。
卒業生に聞いても、結局高校でまた違う書き方を教わることもあるようで、要はスコアの書き方って統一されていないんですね。
そうした不便さを解消しようとこちらの書籍が発売になりましたので、私は今後こちらの書籍の書き方で指導してみようと思います。
みなさんもいかがでしょうか?
以上、12書籍を紹介しました。
もちろん他にも良作はあるのですが、まずはおすすめのこれらの書籍を読んでみてください。
また、おすすめの書籍があったら教えてくださいね。
本当に参考になる本ばかりなのでぜひ読んでみてください。
指導者の方はこちらの記事もぜひご覧ください。
保護者の方々におすすめの書籍はこちらです。
関連記事はこちらです。